Symphonies Nos, 2, 4, : Suitner / NHK Symphony Orchestra (1971, 1980)(2CD)
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meji | 神奈川県 | 不明 | 26/November/2011
2番はオケの技術さえ良ければ全ディスク中最高の演奏だ。ゆったりとしたテンポは田園的であり、金管の強奏や強いアクセントとティンパニの強打が凛とした緊張感を与える。とにかくテンポと間のとり方が絶妙で、演奏の呼吸が実に自然である。しかしNHKホールの音響は相変わらず最悪で、楽器の距離感は皆無であり、解像度が悪く異常に盛り上がった中低域は著しくバランスを壊し、ブルックナーに必須な豊かななホールレゾナンスは望むべくも無い。それに対し、文化会館での4番の方が音響バランスは良いが、録音が悪い。ドロップアウトが多く、Dレンジの狭い録音が致命的だし、マイクの位置も悪く、距離感や広がりがほとんど感じられない。N響の演奏はなにかと興味深い。ホルンの千葉馨は4番では壮年期の充実したテクニックを聴かせるが、2番ではさすがに技術の衰えを隠し切れない。トランペットの北村源三は、4番、2番共に下手くそで節制を欠くが、これも壮年期の4番の方が伸び伸びとした音を聴かせる。トロンボーンの弱体さは4番も2番も変わらず。4番のティンパニ奏者(誰かは不明)は節度があるが、2番の百瀬は力まかせで汚い。弦と木管は10年で明らかな進歩を遂げている。全体としては70年から80年までの10年のN響は必ずしも技術的な進歩を遂げているわけではないことが実に面白い。4 people agree with this review
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七海耀 | 埼玉県 | 不明 | 22/October/2011
早速聞いた。2番が星5つ。4番は星3つで、総合で4つ。まず、このCDの裏面の録音データだが、Disc2とDisc1の順番で記載されているので紛らわしい。当然逆であるべきだ。言いたいことは、4番の録音が71年(東京文化会館)で、2番が80年(NHKホール)で、十年の開きがある。つまり、この4番と2番を聞くと、N響が高度経済成長後期からバブル期にかけてどう変わったかが分かるのである。スイトナーとN響の音源は、わざわざこの4番にしなくても、他にも優れたものがあるはずだが、あえてこれを出したのは、ブルックナーで揃えると言うことのほかに、「初登場」という記録面を重視したからだろう。演奏だが、71年の4番は、早めのテンポだが、やはりN響が窮屈に響くし、金管も不安定だ。トロンボーンが特に弱い。弦も色気がない。しかし、演奏としては悪くなく、スケルツォの粗野な迫力は聞きごたえがあるし、アンダンテも流れは良い。ただ、4番には数多名演があるし、スイトナー自身もスタジオで再録しているから、これでなくてはという積極的な意義は見出しにくい。ところが、である。2番を聞くと、N響が長足の進歩を遂げていることがわかる。音の重心が低くなって、アンサンブルの厚みがましているし、所謂ブルックナー的なイディオムが板についている。音職も豊かになっていると思う。スイトナーの商業録音は1番、4番、5番、7番、8番とあるが、この2番は、スイトナーのブルックナー交響曲全集を作るとしたら、それに加えても良い秀演だと思う。N響との3番も、演奏は今一歩の感が無きにしも非ずだが、一応出ている。つまり、どこかで良い状態の6番と9番を探してくればスイトナーのブルックナー交響曲全曲が揃うことになる。4 people agree with this review
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