Romeo & Juliet Suite: P.jarvi / Cincinnati.so
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つよしくん | 東京都 | 不明 | 24/April/2011
劇音楽「ロミオとジュリエット」は、コマーシャルなどでも採り上げられたこともあり、今やプロコフィエフの最も人気のある作品と言えるのではないか。かつては、レコード・アカデミー賞を受賞したマゼール&クリーヴランド管弦楽団による超名演が独り勝ちの時代もあったのだが、最近ではLPのCD化も含め、数多くのCDが発売されてきているように思われる。プロコフィエフを決して評価していなかったとも言われるムラヴィンスキーも、来日時のライブ録音を含め数点のCDが発売されているし、ゲルギエフは2度にわたって全曲録音を行っている。スクロヴァチェフスキやアバド、小澤(全曲版)、デュトワなどの質の高いCDもあるなど、名演には事欠かない状況となっている。本盤のパーヴォ・ヤルヴィによる演奏も、これら古今東西の名演にも決して引けをとらない名演と高く評価したい。全曲版ではないが、第1〜3組曲を収録するなど聴きどころとなる楽曲はすべておさめられており、鑑賞するのには、この程度の長さがちょうどいいのではないかとも考えられる。パーヴォ・ヤルヴィは、例によって、曲想を精緻に丁寧に描き出していく。プロコフィエフの管弦楽法には不協和音を駆使したいわゆる音の濁りがあるのだが、そうしたものも含め、スコアに記された音符をすべて明瞭にバランス良く鳴らすことに腐心しているかのようだ。では、単に音符のうわべだけを取り繕った薄味の演奏かというと、決してそのようなことはなく、どこをとってもコクのある情感豊かな音楽が構築されているのが素晴らしい。また、各組曲を構成する楽曲毎の描き分けも実に巧みに行っており、パーヴォ・ヤルヴィの演出巧者ぶりが存分に発揮されていると言える。このような純音楽的なアプローチによる名演を聴いていると、あらためてパーヴォ・ヤルヴィの類稀なる音楽性の豊かさとともに、前途洋々たる将来性を大いに感じるのである。シンシナティ交響楽団も、各管楽器奏者や弦楽器奏者の技量といい、音色の美しさといい、最高のパフォーマンスを示していると言える。マルチチャンネル付きのSACDによる極上の高音質録音も、本盤の価値を高めるのに大きく貢献していることを忘れてはならない。4 people agree with this review
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影の王子 | 大阪府 | 不明 | 31/August/2010
3つの組曲なので、曲順ではないが、演奏・録音は極めて優秀。 フォルテは決して怒鳴らないし、女々しい部分も無い。 この指揮者の能力とテラークの録音の良さに頭が下がる。1 people agree with this review
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