Dohnanyi, Ernst von (1877-1960)

CD Orch.works: Heja / Danubia So

Orch.works: Heja / Danubia So

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    箕面猿。  |  大阪府  |  不明  |  15/September/2013

    まず、(孫の指揮者クリストフではない、)作曲家、エルネー(エルンスト)・フォン・ドホナーニに関して少々。 私は、もう20年ほども前に、蘭フィリップスから出た、『ERNST VON DOHNANYI plays DOHNANYI』というアルバム(もちろんCDです。)をたまたま中古で入手し、いたく気に入って愛聴していた。 それは、ドホナーニのピアノ曲の自作自演、特に『ルーラリア・フンガリカ(ハンガリア牧歌)』(Op.32/a)を中心としたアルバムだったのだが、まるでスクリャービンにハンガリー民謡を加えたような響きがする、不思議な曲集だった。(あくまで、個人的な感想です。) 爾来、この作曲家には、折に触れ、目にするたび、特に興味を持って集め、聴いてきたのだが、どれもこれも、どうもいま一つ、という感じで、次第に興味が薄れつつあった。 しかし、下手な鉄砲も数打ちゃ当たる、とでも言うべきか、ようやく最近、とうとう、これ、というアルバムを発見したので、ここに、ご紹介しておきたい。 と、言っても、これも『ルーラリア・フンガリカ』(ただしオケ版、Op.32/b)を中心としたアルバムで、それも悪くはないのだが、1曲目の『オーケストラのための組曲 』(Op.19)がとてもいい。 アンダンテ、スケルツォ、ロマンツァ、ロンドの4曲から成り、特にスケルツォが一番いいと思うが、全体的にミステリアスな、また、重層的な雰囲気が漂っていて、ところどころにバルトークでも、コダーイでもない、先ほど言ったような、ドホナーニ的、とでも言うしかないハンガリー的哀愁が顔を出す。まるで東欧の迷宮に迷い込んだよう。 一つ間違えると、とりとめのない散漫な印象の曲になるところだが、ダニュービア(ドナウ川?)交響楽団は、まさしく流れる川のごとくうまく微妙に変化する曲想をとらえて、しかし拘泥しすぎず、豊饒に流れていく。 私は、バルトーク、コダーイ以外の近代ハンガリーの作曲家としては、例えば、ヴァイネルの『小オーケストラのためのセレナーデ』(Op.3、ショルティの名演がある。)みたいな曲も大好きで、なぜこれが話題にならないのか不思議に思っているくらいなのだが、(まあ、一部「通」の間では知られているようだが、)ヴァイネルのセレナーデが好きな人は、ぜひこの一枚も試して欲しいと思う。

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