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"Lohengrin : Neuenfels, Nelsons / Bayreuther Festspielhaus, K.F.Vogt, Dasch, Zeppenfeld, etc (2011 Stereo)(2DVD)"

Wagner (1813-1883)

User Review :4.5
(3)

Item Details

Genre
:
Catalogue Number
:
OA1071D
Number of Discs
:
2
Aspect
:
WideScreen
Color
:
Colour
Format
:
DVD
Other
:
Import

Product Description

Wagner: Lohengrin
Recorded live at the Bayreuth Festival, August 2011

Georg Zeppenfeld (Konig Heinrich)
Klaus Florian Vogt (Lohengrin)
Annette Dasch (Elsa Von Brabant)
Jukka Rasilainen (Friedrich Von Telramund)
Petra Lang (Ortrud)
Samuel Youn (Der Heerrufer Des Konigs)

Bayreuth Festival Orchestra & Chorus
Andris Nelsons, conductor

Hans Neuenfels, director

Lohengrin is staged by the enfant terrible Hans Neuenfels, and offers a thought-provoking production of brilliant visual clarity.
The performance by Klaus Florian Vogt in the title role is staggering and impressive. There is beauty and purity in his voice, but in this role in particular, one truly senses something unheimlich, other-worldly, which fits superlatively both with work and production.
Conductor Andris Nelsons brings out the best in the festival chorus and orchestra. It is a Lohengrin one does not easily forget and puts Bayreuth back in the vanguard of Wagner interpretation.

Hans Neuenfels’s striking new production of Wagner’s fairytale opera gives this medieval story of doomed love and sorcery the Bayreuth treatment. As controversial as it is stimulating, this production was the talk of the 2011 Festival, and showcases a new generation of Wagnerian singing talent including soprano Annette Dasch and tenor Klaus Florian Vogt. ( Opus Arte )

Customer Reviews

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賛否両論になるのは当然かと思うが、改めて...

投稿日:2012/09/05 (水)

賛否両論になるのは当然かと思うが、改めて見直してみて老匠ノイエンフェルスの(スキャンダルメーカーとしての)名声に恥じぬ見事な舞台に感服した。発売からだいぶ時間が経ったので、ネタばらしを含めて解説してしまっても構うまい。オペラの背景をなすハインリヒ王の募兵活動については、近年の演出ではまず肯定的に描かれることはない。「祖国防衛」をうたってはいても結局、他国を侵略することになったのは歴史の教える通りだからだ。その他、ヒトラーがとりわけ好んだオペラだったというような「ファシズム的」側面を、演出は密閉された実験室内での心理劇に還元することによって極力、切り捨ててしまった。付和雷同的な民衆が実験動物、ネズミにたとえられるのは分かりやすい比喩。だから第1幕でローエングリンがエルザに「禁問の誓い」をさせる場面では、合唱団や他の面々は退場し、この二人だけになる。そこにオルトルートだけが忍び入ってくるのは秀逸。なぜなら、彼女はエルザのアルター・エゴ(もう一人の自分)だから。第2幕、教会に向かうエルザの前にホワイトスワン対ブラックスワンという様相で現われたオルトルートは最後にエルザにキスをするが、これはここでエルザ+オルトルートが合体して「一人」になることを的確に表現している。最終場では黒服のエルザに対し、オルトルートは王冠をかぶった白服で現われ、二人の関係は逆転してしまう。最後のぞっとするようなゴットフリートはノイエンフェルスの得意技ではあるが、もちろん彼の帰還で幕切れの悲劇的印象が相殺されないようにするための仕掛けだ。 ネルソンスの指揮はスケール大きく、抑えるところと表現主義的な強調の切り換えも老練で、実に素晴らしい。フォークトの特殊な声は、超人ゆえ人間界では拒まれざるをえない悲劇のヒーローに最適だし、ダッシュも歌+演技力の総合点では高水準のエルザだ。ツェッペンフェルトは神経症患者のような、おびえた王という演出の特異なキャラクター付けにうまく対応している。人の良さそうなラシライネンも単なるオルトルートの操り人形という、この演出コンセプトなら悪くない。この優れた上演の唯一の弱点はオルトルート。ヴァルトラウト・マイアー以下、強烈なオルトルートを何人も見てしまったので、これでは満足できない。

村井 翔 さん | 愛知県 | 不明

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バイロイトでは演出の前のパッパーノ指揮の...

投稿日:2012/07/08 (日)

バイロイトでは演出の前のパッパーノ指揮のプロダクションより、音楽的に見て優れていると思う。精緻で流麗なだけでないアンドリスの劇的変化に富んだ表現が光る。アンサンブルも引き締まりただ者ではない才気が漂う。出演は若手中堅の歌手陣だが、アンネッテ・ダッシュのエルザが出色。いわゆるヘルデンらしさのなさで好みの分かれるK.F.フォークトも最近はローエングリンが十八番となりつつある。ケント・ナガノとの共演DVDなどに比べれば、ここ数年で声質に重みとふくよかな広がりが出てきて、かつてに比べこの役柄への違和感は薄れてきている。あともう少し年輪を重ね声が太くなると、故ペーター・ホフマンのようなリリックなまろやかさと凛とした輝きを兼ね備えた現代的ヘルデンテノールに熟成するのでは、と勝手に期待するところである。どこかで彼を強く指弾したが、この成長振りをみると、不明であったと思う。国王とオルトルートは物足りない。新体制になり斬新な舞台が話題に上っている中で、この演出はかなり刺激的だ。BSで見て、大胆さの裏に隠れた意図に感心もして最初は面白いと思ったが、劇が進むにつれて、わずらわしさと後味の悪さに腹も立った。もともとメタファや異化に富んだ前衛的な演出が多いので、あまり驚きはないのだが、少なくともオペラ演出は音楽の邪魔にならない節度を持ってほしいと強く思った。何も考えず管理された大衆=鼠、「後継者」の王子=デフォルメされた胎児=救いの無い悲劇性…と自分なりに考えながら見るのは勿論一つの楽しみではあるが、今回の演出に関して言えば、それがいささかわずらわしいと思えるほど饒舌すぎるのである。特に群集の一人が台本にない奇声を上げて音楽の邪魔をするというのは、(ノイエンフェルスにしてはまだ大人しいのだろうが)必然性の低く節度を欠いた演出で、ワーグナーのオペラを見ているのかノイエンフェルスの現代的の舞台をみているのか分からなくなる瞬間が多かった。コンヴィチュニーやウォーナーでもこう押し付けがましく饒舌ではない。小生は保守的なのかも知れない。しかし、悪い例えで恐縮だが、「古代ギリシャ美術展」という名の展覧会で、古代ギリシャ出土の彫刻のトルソーに、マネキン人形の手足をくっつけ肌色や赤や青のペイントをして美術館で「これがギリシャ彫刻です」と展示するような所業は控えるべきではないのかと思う。それが「現代アート展」と銘打ったものなら誰しも許すだろうが、このような過激な歌劇演出がヨーロッパでは流行し、どんどん先鋭化している。例えば有名なP.シェローのバイロイトの「指輪」をはじめ最近の「サムソンとデリラ」や「ジュリアスシーザー」の舞台では、現代の国際政治に置き換える演出のものがあり、作品の読み替えで新たな生命を作品に吹き込む行為ではあるし、物議を醸すコンヴィチュニーやウォーナーにしても演劇手法やメタファー、異化へのこだわりは音楽の邪魔にならない一定の節度はみられる。演出家なり作品が観客を選ぶ意識は当然あってよいのだが、このノイエンフェルスの演出は、「ローエングリン」にしても「こうもり」(これは喜歌劇とはいえ作品の冒涜に等しい悪質な改竄だと小生は思う)にしても、演劇美の追求のために音楽美を犠牲にした部分を感じるのは否めず、オペラの舞台芸術という側面では本末転倒の感がある。もはや演出家の素材としてのオペラというべきか。そうした楽しみ方を小生も否定はしないが、音楽とのバランスをどう保つかという視点は忘れないでほしいと個人的には思う。そうした過激なオペラ演出のいまを考えるには良い素材で、そういう意味からも一見を勧める。この演出の斬新な世界観に入り込めたら「こうもり」も買い是非観ることをお勧めする。もしどうしても気に入らなければ、テレビモニターを消すなり映像コードを抜くなりして音だけ楽しめば良いのである。少なくとも演奏は質が高いのだから。昔、バイロイトは小生にとっては聖地で、子供の時から、いつか歳をとったら、小林秀雄も行った祝祭劇場の切符を取りたいと思って生きつづけてきたが、こういう饒舌すぎる演出と、指揮者や歌手の小粒化を考えると、もはやこれからは、往年のライヴ盤とネットラジオ中継か年末のFM放送で十分だなと思うようになった。世代交代して神々も黄昏てしまったのだ。新演出のDVDも良いが、我々保守的ファンとしては、むしろ60年代〜80年代の音源のCD化を切望したい。

eroicka さん | 不明 | 不明

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待ちに待った映像がやっとBlu-Ray&DVDで発...

投稿日:2012/05/11 (金)

待ちに待った映像がやっとBlu-Ray&DVDで発売された! 去年のNHKBSのバイロイト中継で見たが、このプロダクションはバイロイトのみなずオペラ上演として近年まれなる成功作だと思う。 音楽面はいうに及ばず何といっても舞台が素晴らしい。プレミエの時の写真だけ見た時はなんて酷いデタラメな演出か?!と腹立たしさすら覚えたのだが、実際に中継映像で舞台を見ると予想とは全く違う魅惑的な舞台だった。 これほど斬新かつ挑発的でありながら観客のイマジネーションを刺激する説得力のある演出は本当に稀だろう。 個人的にはゲッツ・フリードリヒのトンネル・リングやタルコフスキーの「ボリス・ゴドゥノフ」に匹敵する名演出だと思う。 バイロイトではカタリナ・ワーグナーの「マイスタージンガー」も非常に面白い舞台だった。 ただカタリナ演出の場合は若い演出家の経験不足ゆえのアイデア倒れや混乱も無きにしも非ずだった。 その点ノイエンフェルス演出は見事にプロフェッショナルだ。 これほどにパロディ、引用、異化効果、メタファーによる多層的な意味やイメージの洪水で過剰過ぎる情報量でありながら、見た目はあくまでシンプルであり一つの美意識で統一されている。 この演出の場合予備知識を与えず見た方が良いので細部についてはあえて書かないが、最後の<胎児>についてネット上でも議論を呼んでいるので一言。 これははじめてみた時は自分もネガティブな感想を持ったが、何度か見直すと演出家が言わんとする事が理解できたような気がする。 原作のゴットフリートは少年だが少年に率いられるブラバントの国や軍隊など未熟な胎児が統率するるのと一緒だ、とブラバントの暗い未来を暗示しているのであろう。 音楽面も舞台に劣らず高レベルである。 タイトルロールのクラウス・フローリアン・フォークトは2010年のプレミエ初日で降りたヨナス・カウフマンに代わり「マイスタージンガー」と掛け持ちで残りの舞台を勤め以後も出演している。 カウフマンのワイルドなルックスと硬質な声に比べるとフォークトは長身の優男で中性的な優美な声は半神のローエングリンにうってつけである。 アネッテ・ダッシュも美人で華もあり声も綺麗だし演技も上手い。 このオペラの場合主役二人が見た目も良いと舞台が映える。 ペトラ・ラングは見た目が小柄なのは残念だが声はパワフル。 ラジライネン、ツェッペンフェルトと脇役も揃っている。 指揮は今一番乗りに乗ってる指揮者の一人のアンドリス・ネルソンス。 まだ若手と言われる歳ながらまるで巨匠指揮者のような老獪な指揮ぶりであり抜群の安定感である。 ティーレマン等に比べるとネルソンスのワーグナーはドイツ的な響きがやや希薄だがこのオペラの場合は必ずしもマイナスではないだろう。 ただ正直この演出は初心者(や頭の悪い人間)には全く向かない。 伝統的な「ローエングリン」を求める向きにはアバドのDVDかペーター・シュナイダー指揮のヘルツォーク演出のバイロイト盤あたりが良いと思う。 とはいえ音楽的にも素晴らしいので映像を消して音だけ聴いても十分楽しめるとは思うが。

蟹缶 さん | 東京都 | 不明

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