Congo Funk! -Sound Madness From The Shores Of The Mighty Congo River (Kinshasa / Brazzaville 1969-1982)

《アフリカ音楽のメッカ》コンゴ音楽の有名／無名アーティストたちの熱いグルーヴを一挙紹介！

アフリカ、もしくはアフロ・テイストの色濃い中南米音楽のレア音源の復刻を中心に展開してきたドイツの人気レーベル《Analog Africa》。そして同レーベルの編集盤シリーズは高音質な音源はもちろん、詳細な解説と貴重写真を掲載したフルカラー仕様の豪華ブックレットも毎回話題を呼んでいます。この所は中南米音楽の紹介が続いていましたが、久しぶりに本家アフリカ音楽の編集盤が登場することになりました。しかも今回は《アフリカ音楽のメッカ》と目されてきたコンゴの音楽の黄金期に残されたファンク系ナンバーに注目した作品となりました。

ご存知の通り、アフリカにはコンゴ川の南岸に位置するキンシャサを首都とするコンゴ民主共和国（かつてザイールと呼ばれていた）と、コンゴ川北岸に位置するブラザヴィルを首都とするコンゴ共和国（コンゴ・ブラザヴィル）というふたつの「コンゴ」があります。前者の音楽について、アフリカン・ジャズやO.K.ジャズ、アフリカン・フィエスタといった人気グループの活躍でその存在は世界中に知られてきました。また70年代半ばには伝説的音楽イベント「ザイール74」が行われ、ＪＢやＢＢキングといったアメリカの音楽家らと共にフランコやロシュロー、アベティといったコンゴ人音楽が出演し白熱のステージを繰り広げたことは、アフリカ音楽の歴史において最大級の出来事でした。一方後者はレ・バントゥー・ド・ラ・カピタールといった伝説的バンドを生み出したほか、ブラザヴィルのラジオ局が発信する強力な電波によって、遙か遠く離れたケニアやカメルーン、アンゴーラ、ザンビアといった国にまでコンゴ音楽を伝え、エレクトリック・ギターの刺激的な音をアフリカ大陸中に広める役割を果たしました。

『コンゴ・ファンク！』はそんなふたつのコンゴの首都で繰り広げられた様々な出来事を結びつけ、アフリカ全体に影響を与えたアーティストらにスポットを当ててその音楽の多様性を再確認すると共に、コンゴ音楽の黄金時代をもたらした独立系レコード・レーベルの功績にも触れています。

本作は約2000曲の候補曲から厳選された14曲で構成。その中にはフランコ率いるO.K.ジャズや、パパ・ウェンバが在籍したザイコ・ランガ＝ランガ、ザイール音楽史上最高の歌手と謳われたタブー・レイ・ロシュロー、「ザイール74」にも登場した人気女性歌手アベティ、コンゴ・ブラザヴィルの国民的バンドのレ・バントゥー・ド・ラ・カピタールといった比較的よく知られたアーティストらのナンバーはもちろん収録。その一方で、これまでマニアックなファン以外にはほとんど知られてこなかった無名のアーティストらも同レベルで紹介している点は、本作ならではの試みと言えます。もちろんいつも通り豪華なブックレット（CD32ページ／LP16ページ）には詳細な英文解説と貴重な写真類が満載。その高い資料性も魅力のひとつとなっています。 　全てのアフリカ音楽ファン必携！　絶対フィジカルで持っていてほしい１枚です。

・日本語解説／帯付き

(メーカー・インフォメーションより)