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蛍と月の真ん中で

Toru Kawabe

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784591171707
ISBN 10 : 4591171701
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2021
Japan

Content Description

写真館を営んでいた父の影響で、カメラマンを目指すようになった匠海。父の死後、母との関係性が悪くなった匠海は,逃げるように東京の大学に入学し、写真を学び始める。しかし、待っていたのは、学費と生活費を稼ぐだけで精一杯の毎日。「これを乗り越えれば夢に近づける」と自分を奮い立たせていたが、ある出来事をきっかけに、休学を決める。実家にも帰れず、衝動的に向かった先は長野県・辰野町―かつて父が蛍の写真を撮影した場所だった。なんの計画もなく訪れた匠海を出迎えてくれたのは、父が愛した美しい景色。そして、それぞれの事情により辰野で暮らす人々との出会いが、彼の心を変えていく―。自分の居場所を見つける物語。

【著者紹介】
河邉徹 : 1988年兵庫県生まれ。3ピースバンド・WEAVERのドラマーとして、2009年メジャーデビュー。バンドでは作詞を担当し、2018年に小説家デビュー。『流星コーリング』で第十回広島本大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ばう

    ★★★蛍を見に行きたい。ただそれだけの理由で、昔父親が撮った写真を思い出して訪れた辰野の町。東京の大学で写真を学ぶ匠海は経済的にも肉体的にも精神的にも疲れ果てていた。そんな彼を辰野の町の人々は温かい受け入れてくれ、次第に前を向いて歩き始める。東京で居場所を失い、自分の人生の正解を見つけようともがく匠海は辰野の町で様々な人に出会い、様々な経験をしてようやく気づく。人生は人それぞれ、人の数だけ人生がある。そして僕にも僕だけの人生が。読みながら私も浄化されていくような感覚に陥りました。こんな小説は初めてかも。

  • へくとぱすかる

    ふつうに人生を送れるはずが、何かをきっかけにして軌道をはずれてしまうことがある。大学の写真学科を休学して、父の撮った蛍の写真にひかれて辰野にやってきた主人公が、同じような移住者もいる土地の人々の中に、いつしか溶け込んでいく。もちろん田舎暮らしがうまく行かない現実もあるはずだが、幸いこの物語はちょっとした事件はあっても、人々の温かさの中で展開していく。迷いに包まれた若者には癒される物語だろう。期限つきの休学期間をどのように終わるかが決断のしどころだが、そこは「なるほどそうだろうな」と思える道を選び取る。

  • ぶんこ

    写真館をしていた亡き父を思い、大学の写真科に入った匠海。3年生になって、同じ風景写真にひかれている同級生斉木から退学して怪しげな団体に入ることを誘われる。断りきれずに集金に来た斉木に半額だけ渡し、残りで休学手続きをして東京を引き払う。向かった先は父の写真と同じ辰野。ここで明里と出会い、ゲストハウスの佳恵、金井、きよ、康太と人との繋がりが匠海の心を解き放つ。明里と、白い雪が月光に照らされ、乱反射して輝いているのを見つめている場面が印象的でした。星野道夫さんが、写真を撮るまでに長時間待つのを思い出しました。

  • eche

    表紙の雰囲気とタイトルに惹かれたのですが、その雰囲気のままの美しい景色の描写と未来に悩む青年が前に踏み出すあたたかな物語でした。文章も、蛍の光と月の光のようにやさしくきれいです。自分がやりたいことと現実を考えた時、生き方って本当に悩みますよね。お金がなければ生きていけない、特に芸術分野はなおさらでしょう。一年間の長野での田舎生活を通して、匠海は様々な人の生き方や考え方に触れ、自分自身がどのように生きていきたいのかを見つけることができる。【何者にもなれていない自分を、恥ずかしがる必要はない】静かな良作です。

  • あゆ

    大学で写真を学んでいた匠海はある事がきっかけで1年間休学する事にした。写真館を営んでいた父親が昔撮った蛍の写真を思い出し長野県辰野町にやってきた匠海はひょんな事からそこで過ごす事になる。辰野の美しさと人々の優しさに触れられる1冊でした。辰野のホタル祭りは見てみたいです。

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