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キャンセルされた街の案内 新潮文庫

Shuuichi Yoshida

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784101287553
ISBN 10 : 4101287554
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2012
Japan

Content Description

新人社員くんの何気ない仕草が不思議に気になる、先輩女子今井さんの心の揺れ動き(「日々の春」)。同棲女性に軽んじられながら、連れ子の守りを楕性で続ける工員青年に降った小さな出来事(「乳歯」)。故郷・長崎から転がり込んだ無職の兄が弟の心に蘇らせる、うち捨てられた離島の光景(表題作)など―、流れては消える人生の一瞬を鮮やかに切りとった、10の忘れられない物語。

【著者紹介】
吉田修一 : 1968(昭和43)年、長崎県生れ。法政大学経営学部卒業。’97(平成9)年「最後の息子」で文學界新人賞。2002年『パレード』で山本周五郎賞、同年発表の「パーク・ライフ」で芥川賞、’07年『悪人』で大佛次郎賞、毎日出版文化賞を、’10年『横道世之介』で柴田錬三郎賞を受賞。ジャンルにとらわれない幅広い作風と、若者の心情をみずみずしく描き出す筆致の確かさに定評がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • しんごろ

    10編からなる短編やショートショート集。物語は、忘れてしまいそうな感じの話ばかり。しかもスッキリしないというか、モヤモヤしたものが多かった。読んだけど、どんな内容だか忘れたわとなりそう。そんな中、表題作だけあって“キャンセルされた街の案内”が良かったかな。“日々の春”、“大阪ほのか”も良かった。人生の中で、そういえばこんなことあったなみたいな物語を多く感じた。

  • yoshida

    短編10篇による作品集。様々なの心の動き。質感ある不穏さに吉田修一さんの作品だなと実感する。表題作には軍艦島も登場する。まだ軍艦島が注目を集める前か。表題作の指す街は軍艦島。怠惰な兄と育った長崎。大人になっても変わらない怠惰な兄。日常を描きつつ、女性の取るまさかの行動に思わずぞくりとする。「大阪ほのか」での登場人物達が、晩婚であり離婚した私には妙な親近感を覚えた。ラストに歳上の女性との将来が見えるが、リアルな質感が余韻を残す。「乳歯」での同棲する女の連れ子への最後の言葉に、私も思わず同調する。堪能です。

  • かみぶくろ

    日常の何気ないひとコマや記憶を印象的に描き出す吉田修一さんの短編集、というか断片集。よくそんなに細かい感情の機微や何気ないふるまいを鮮やかに、でもくすぐったく表現できるな、って尊敬しきりだが、厄介なのは、「で、何を言いたいの?」という意味を求める意味のない問いをどうやっても自分が捨てきれないこと。どの話もドラマ性は希薄。だが胸の内のどこかで心地よく感じる何かがある。だがそれだと心的には良くても脳的には良くないので、誰かのキレキレの解説を読みたいものだ。

  • じいじ

    何気なく過ぎていく日常の一瞬を切り取った短篇集。とても心地いい味わいです。吉田さんの軽妙な筆力だからこそ、なせる業なのだろうと思う。10篇の中では【零下五度】が強く印象に残り、読了後もう一度読み返した。主人公の女性が、真冬のソウルを一人旅する話。とにかく冬のソウルは、とてつもなく寒い。ぽかぽかと暖かいオンドル(床暖房)の部屋から出たくなくなります。韓国の首都ソウルは20年間に、公私ともども30数回行き来した街なので、懐かしい想い出がたくさん詰まっています…。この季節、芯から温まる「参鶏湯」が旨いですよ。

  • むらKみ

    日常にある話が、短編でちりばめられてる様な感じですね。 全てが「あともう一歩踏み出せば」ってそんな感じの結末。モヤモヤ感もありましたが、確かにと思う事も多くそんな事の積み重ねが、人生を決めていくんだろうなと。「結」は自分自身で考えてって言われているようでした。

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