ジャン ヴィゴ コンプリート ブルーレイセット

映像表現の極致。 世界中の映像作家に多大な影響を残した夭折の映画作家ジャン・ヴィゴ、彼の遺した4作品をHDマスターで一挙リリース！快活で自由奔放、そのエネルギッシュな作品群は今なお多くの映画作家、ファンたちを魅了し続けている。

＜収録作品＞
1.『アタラント号』
ジャン・ヴィゴ、29歳、唯一の長編にして遺作。くめどもつきせぬロマンティシズム、澄みきった情緒。ジャン・ヴィゴの娘ルース・ヴィゴと映画史研究家ベルナール・エイゼンシッツ監修のもと、ゴーモン社、シネマテーク・フランセーズ、フィルム・ファウンデーション共同でリマスターをした世界初の4Kレストア版。世界映画史に名を刻んだ夭折の天才、ジャン・ヴィゴのマスターピース。2017年カンヌ国際映画祭「Cannes Classics」で上映された話題となった。

ル・アーヴルと田舎町を結ぶ艀船、アタラント号。乗組員は新婚の若い船長のジャンとジュリエットのカップル、変わり者の老水夫ジュールと少年水夫、そしてジュールの飼う猫たち。新婚生活に時めいていたジュリエットもやがて、狭い船内での単調な生活に息が詰まってくる。そうこうしているうち、アタラント号はパリへ到着。ジャンとジュリエットがダンスホールへ遊びに行くと、そこに行商人がジュリエットを口説き始める。田舎娘のジュリエットは大都会パリへの憧れに心を躍らせ、夜にこっそり一人で船を降りて出掛けてしまう。怒り心頭のジャンはジュリエットを置き去りにして船を出してしまうが・・・。

【スタッフ】
製作：ジャック＝ルイ・ヌネーズ
脚本：ジャン・ジェミール
撮影：ボリス・カウフマン
音楽：モーリス・ジョーベール
【キャスト】
ディタ・パルロ／ジャン・ダステ／ミシェル・シモン／ルイ・ルフェーブル
製作年：1934
収録時間：87分

2.『新学期　操行ゼロ』
監督第3作、28歳。猛烈なアナーキズムと自由で詩情に満ちた映像表現。そのスキャンダラスな内容から12年近く公開禁止となった。ジャン・ヴィゴが描く小さな革命のメロディ！4Kレストア版。
フランスの全寮制中学。校長や教師たちは規則で生徒たちを抑えつけ管理しようとする。規則違反の最も重たい罰は「操行ゼロ」、日曜日の外出禁止だ。生徒を理解してくれるのは新任の若い先生だけ。自由を奪われ我慢の限界に達した生徒たちは、革命と称し、学園祭を大混乱に陥れるのだった。

【スタッフ】
脚本：ジャン・ヴィゴ
撮影：ボリス・カウフマン
音楽：モーリス・ジョーベール
【キャスト】
ジャン・ダステ／ルイ・ルフェーヴル／ジルベール・プリュション／ジェラード・ド・ベダリュー
製作年：1933
収録時間：44分

3.『ニースについて』
監督第1作、25歳の時の短編作品。南仏ニースの街並みとバカンスを富裕層の生態をエネルギッシュに活写する映像スケッチ。富裕層と庶民を対比させる構成は、鋭い観察眼による痛烈な皮肉と批判に満ちている。

【スタッフ】
脚本・編集：ジャン・ヴィゴ
撮影：ボリス・カウフマン
製作年：1930
収録時間：25分

4.『競泳選手ジャン・タリス』
監督第2作、26歳。1931年に400メートル自由形で4分17秒の世界新記録を樹立した水泳チャンピオン、ジャン・タリスの強さの秘訣を分析するスポーツ・ドキュメンタリー。この当時は画期的であった水中撮影のほか、スローモーション、リバースなどの映像技巧を駆使。これらの映像技法は後の『アタラント号』『新学期・操行ゼロ』の原点とも言える。

【スタッフ】
編集：ジャン・ヴィゴ
撮影：ボリス・カウフマン
【キャスト】
ジャン・タリス（本人）
製作年：1931
収録時間：10分

製作国：フランス
映像色：モノクロ
字幕：日本語
音声：フランス語
規格：一層×3枚
画面サイズ：4：3スタンダード
特典：解説リーフレット