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フランケンシュタイン 創元推理文庫

Mary Shelley

User Review :5.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784488532017
ISBN 10 : 4488532012
Format
Books
Publisher
Release Date
January/1970
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
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映画がホラーだったので、読まず嫌いだった...

投稿日:2019/01/12 (土)

映画がホラーだったので、読まず嫌いだったが、読んでみたら興味深い内容だった。 生命の謎を解き明かそうという野心を持ったフランケンシュタインは、墓を暴いて掘り出した死体を繋ぎ合わせ、怪物を作り出す。しかし、その醜さに辟易し、怪物を残し逃亡する。怪物は、自分を作り出したフランケンシュタインを探しだし、自らの孤独を癒やすパートナーを創造することを頼むのだが…。 ゴシック小説、ホラー小説、SF小説の側面を持ち、200年にわたって様々な人々を魅了してきた。現在では、“生命”という視点から読まれることもある。怪物の懊悩は、人間が“神”に対して感じる懊悩に近い、といえよう。 著者のメアリー・シェリーは、パーシー・ビッシュ・シェリーの夫人で、彼女の人生そのものも興味深い。

ねも さん | 兵庫県 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ヴェネツィア

    誰もが知っているのに、読んだ人は少ない―その代表の1つだろう。そもそも、フランケンシュタインというのは、あの怪物の名前だと思っていたのだから(そういう人は少なくないと思う)。この作品の初版は1818年。ゴシック小説の時代だ。そして、科学の世紀の始まりでもあった。この2つの要素が結合したところに『フランケンシュタイン』は生まれた。それを生み出したものは、人間に内在するエゴイズムであり、唯物論的な無神論でもあった。生み出された怪物こそが犠牲者であり、創造者の憎悪を一身に浴びなければならない姿はあまりに哀しい。

  • sin

    そこに神への冒涜に恐れ慄く姿はなく女々しい自己憐憫を訴える主人公しかいない。その上彼は己が造り出した存在に研究者としての矜持も責任すら持たない。登場人物は皆饒舌で怪物と呼ばれる存在でさえ芝居の一幕のように現れ語ってゆく…まるでダークコメディだ。シェリー婦人が一夜の怪談として披露した生命の神秘、甦りの恐怖はご主人が婦人を激励して物語の嵩を増したことで失われてしまった?◆英ガーディアン紙が選ぶ「死ぬまでに読むべき」必読小説1000冊を読破しよう!http://bookmeter.com/c/334878

  • たきすけ

    やはり印象的なのは「怪物」の告白シーンでした。生まれながらに一人であり、不気味な外見のせいで孤立へと追い詰めらる苦悩。なまじ人と同じ感性を持っているだけにとても痛々しかったです。著者メアリ・シェリーの伝えたかった主題と合っているかは分かりませんが、自分が一番最初に感じたのは「差別」という事でした。自分と違うものは受け入れ難い。自分には理解出来ない。そして産み落とされる哀しき憎悪。しかしながらヴィクターを責めつづける事は出来ません。きっと自分も「差別」を差別と思わずに振るまっている事があると思うのです。

  • Bugsy Malone

    ブクオフで「フランケンシュタインの日記」という小説を手に入れすぐさま読もうかと思ったのだけれど、なんと映画や漫画では何度も触れていたにもかかわらず原作小説は恥ずかしながら未だ読んでいないことに思い至り、調べてみたら文庫本だけでも何種類も。ええぃ、ならば端から読んでみようとまずは翻訳本の中でも解説が素晴らしいと評判の本書を。感情も知性も獲得し饒舌に語る怪物こそ良いも悪いも全く人間らしく、創造したフランケンシュタインもまた同じ。解説も評判違わずとても興味深く読ませていただきました。次は角川文庫版を。

  • 明智紫苑

    「怪物」に重点を置くならば「人工生命体の悲劇」である以上に「見た目問題の悲劇」なのだが、ヴィクターに重点を置くならば、商鞅みたいな歴史上の人物の悲劇を連想させる。商鞅もまた、自ら作り上げたものに滅ぼされたファウスト的ヒーローなんだな。「怪物」は見た目さえ悪くなければ完璧超人なのだが、仮にイケメンだったとしても凡人たちに嫉妬されて苦しむ羽目になったかもね。

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