夢でも現実でもない彼女の世界。空は見えない、でも鳥や液状の豚がここにはいる。子守唄で眠ったさきは何があるのか、彼女が少女なのか母親なのかもわからない。ただ僕は、彼女に、生まれる前の世界、幼いころに見たはずのけしきを見せてもらえる。奇跡じゃない、当たり前にこの世にある子守唄。奇跡ではない。

まるでタルコフスキーの映画のワンシーンのような、このジャケに惹かれた人は、まずゲットして間違いないでしょう。最近のヤング・ゴッド物にハズレ無し。

日曜日の夕暮れ時に聴きたい一枚。乾いた感じだけどどこか懐かしい風景を思い浮かべてしまいそうになります。耽美です。