初期（1956〜1959年）の52曲で Johnny’s Greatest Hits (CD-１：１-12), Johnny Mathis (CD１1：14,18, 20〜26,CD２：１〜３), Wonderful, Wonderful から11曲 (CD２：４〜14), Swing Softly (CD２：15〜26), シングル５曲中４曲 (CD１：13, 15〜17) は More Johnny’s Greatest Hits に収録。持ち味の甘さだけでなく硬軟取り混ぜて、より幅広い層にアピールできたのも頷ける身のこなしです。

高校生の時、ラジオから流れてくるジョニー・マティスの’ミスティー’を初めて聴いて、驚くとともに彼のファンになった。何とかレコードを体に入れたくて、輸入盤を探して入手したものでした。録音も、ワンポイント時代の広がりのある聞きやすさがあり、万人にお勧めできます。こんなすばらしい音源が、簡単に手に入れる時代がくるとは思いませんでした。

初出１９５９、６０年の２枚のアルバムの言葉も失うほどのすばらしさ！自信に満ちたジョニーのベルベット・ヴォイスとそれを支えるオーケストラの上質なサウンドはこの時代ならではのもの。こんなに大事に歌を創り、音楽を紡ぎだしていた時代に涙が出そう！「夢追い人」さん推薦の「白熱球の灯り」の下でブランディも必要かも。まちがいなく、歴史的名盤。

ジョニー・マティスを聞くのにこの３枚組セットは十分な期待に応えてくれる。選曲も録音も実にいい。HeavenlyやMisty（スタジオ録音）が入っている１枚はいつ聞いても心の襞に分け入るようなムードに溢れるし、初期のチャート・ヒットを集めた１枚はまさに歴史的保存盤。この名盤が廃盤にならないよう祈る。

ジョニーマチス、初期の最高傑作アルバム。ロマンチックとは何かを教えてくれるサウンド。吸い込まれるような美声がバックのストリングスと絶妙なバランスを醸し出しています。無条件で豪華な夢の世界にトリップ。白熱球の灯りで聞いて欲しい。

マティスはコンテンポラリーも得意にしていますが、これはその中でも傑出した作品です、この当時既に還暦ですが何とセクシーな歌いっぷりでしょう。４曲目の　Why Goodbye は名唱です、なぜさよならなの...の繰り返しも１回ごとに歌い方が異なるので単調にならず、悲しみがより際立ちます。彼のような好漢でも悲しい寂しい経験してるのだと伝わります。One More Night や　Sometime Love Is Not Enoughも彼の美声が冴える切ないバラードです、若い人にも是非聴いて欲しい傑作です。

いつものセクシーさよりも繊細さが際立つのはルグランの欧州風のメロディとオーケストラルアレンジメントによるものが大きいと思う。エレガントな感じが漂う素敵な作品ですが特に　思い出の夏、風のささやき、この２曲が際立ちます。トニーべネットのライヴの熱唱が名高い　How do you keep the music ...はピアノのみでトニーとは違う魅力が発揮されます、I will wait for you が無いのは残念ですが自分が上品だと思う人は聴いたほうがよいですよ。

９曲、３０分というのは物足りないし声が出るのだからブロードウェイらしく大きなスケールで歌って欲しい、とか文句はあるけども矢張り無視できない作品です。５は悲しみ溢れ、６ののデュエットは息も合いスケールが大きいが繊細さも兼ね備えた流石の仕上がり、８は格調高く歌われます。これも推薦。

安価であるし　Evergreen が聴けるのでお勧めです、この曲はピーク時の録音だけにスケール大きく、バーブラも彼に凌駕されています。

アナログ時代の自分のオーディオリファレンス的なアルバムでした。米コロムビア盤のあの鮮度がよく躍動感、弾力感に満ちた輝く印象が蘇えった感です。妙に位相をいじったりもしていなくオリジナルに忠実なＣＤアルバムが楽しめるのは、実にうれしいものです。国内盤も求めてみようかな、、