Akira Ifukube 100th Anniversary Concert Vol.2 : Ichiro Saito / Orchestra Triptyque

　シリーズのvol２である。個人的には本百年紀ｼﾘｰｽﾞのうち楽曲では最も好きな曲（涙を誘う「佐久間ダム」、ｺﾞｼﾞﾗｼﾘｰｽﾞでもﾏｲﾅｰな「ラドン」等）が集まっていて、更に編曲構成的にも最も素晴らしい仕上がりになっていると最高クラスの評価をしたいＣＤである。定期的に何度も繰り返し聴きたくなり聴いている中毒状態に好きな１枚。 　しかしながら、唯一非常に残念な箇所がある。それが最も好きな「佐久間ダム」の中後半部、よりによって静穏部の「緑の湧水」で美しいピアノの旋律に聴き入っているるところ、どこぞのオッサンのタイミング悪すぎな咳払い・・気にしない方はいいんでしょうが、当方は一気にシラけた、というかガッカリしました。。楽曲・演奏共に素晴らしく最高な気分の所にこれです。「だからライヴ盤は嫌なんだ」と改めて感じたものである。生理現象で仕方ない部分もあるがせめて大音量爆音のところまで我慢しといて紛れてやってくれればイイものを・・と強く思った次第である。それでも最後にはそれを打ち消す程の素晴らしいクライマックスを迎えた演奏で感動を覚えた事は間違いなく、それだけ素晴らしい楽曲構成・演奏であった。雑音なしのセッション盤とか出してはいただけないであろうか・・

これはすごい!。 私の好きな‘ドゴラ’や‘ラドン’それに‘宇宙大戦争’が組曲として入っている。少し金管の力強さに欠けるが、重低音の響きに圧倒される。 何と伊福部節の魅力は、胸にグサッとくるある強烈なメロディである。オスティナート法による繰り返しのマーチは、伊福部氏の右に出るものはいないと確信している。他に‘座頭市’もの、‘眠狂四郎’ものもよいし、ぜひ組曲として‘忠臣蔵’、‘宮本武蔵’、‘徳川家康’や伊福部の太鼓が聴ける‘無法松の一生’、それにピアノ曲の‘足摺岬’、‘二人の息子’、‘一万三千人の容疑者’ついでに一番好きな‘わんぱく王子の大蛇退治’を組曲として作ってほしい。 余談になるが、伊福部氏の一番弟子の芥川也寸志氏は、伊福部節を受継いだ一人でもある。あのボレロ調のリズムも見事だ。ぜひ、‘地獄門’、‘地獄変’、‘日蓮’の曲も作ってほしい。