Books

チャイコフスキー・コンクール ピアニストが聴く現代 新潮文庫

Hiroko Nakamura (1944-2016)

User Review :5.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784101385518
ISBN 10 : 4101385513
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2012
Japan

Content Description

初夏のモスクワで、四年に一度開かれる世界屈指の音楽コンクール。決死の覚悟で臨む参加者を、審査員としてつぶさに観察した著者による、知られざる舞台裏。一流の演奏家の前提条件とされる「音楽的」要素とは何を指すのか。世界最大の音楽市場となった日本が抱える課題とは。日本を代表するピアニストによる、クラシック音楽界への鋭い洞察。大宅壮一ノンフィクション賞受賞作。

目次 : スーパースターの誕生/ 神童からコンクールの時代へ/ コンクールが始まる/ 採点メモから/ 長期戦における兵站の話/ ランダルたちの運命/ 女性ピアニストたち/ 「ハイ・フィンガー」と日本のピアニズム/ なぜバッハをショパンのように弾いてはいけないのか/ コンクール優勝者が多すぎる/ コンクール時代のクラシック音楽

【著者紹介】
中村紘子(1944-2016) : 三歳で、桐朋学園音楽科の前身となった『子供のための音楽教室』第一回生として井口愛子氏に師事。慶應義塾中等部三年在学中、日本音楽コンクールにおいて史上最年少で第一位特賞を受賞。翌年NHK交響楽団初の世界一周公演のソリストに抜擢され、天才少女としてデビュー。その後、ジュリアード音楽院で日本人初の全額奨学金を獲得、ロジーナ・レヴィン女史に師事。第7回ショパン・コンクールで日本人初の入賞と併せて最年少者賞を受賞。チャイコフスキー・コンクール、ショパン・コンクールの審査員を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

★
★
★
★
★

5.0

★
★
★
★
★
 
1
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0
★
★
★
★
★
コンクールの実像を描くだけでなく、ご自身...

投稿日:2018/01/18 (木)

コンクールの実像を描くだけでなく、ご自身の経験や他の音楽家との会話、あるいは猫の話など余談もたっぷり書かれていて、読みやすく面白い本でした。中村紘子さんの知識や文章表現力にも感心いたします。ご主人の指導や影響も大きいかもしれません。もっと長生きしてほしかったです。

テリーヌ さん | Hyogo | 不明

0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • ごへいもち

    一流のピアニストながら美しく可愛らしく文才もある方でした。合掌

  • 巨峰

    80年代のチャイコフスキーコンクールのドキュメントというかエッセイというか。審査員だった中村紘子が書いており、コンクールの内情がよくわかる。それと同時に、クラッシック音楽界の内幕だったり、80年代当時のソ連の社会光景だったりも、記されており非常に興味ふかい。

  • HoneyBear

    チャイコフスキー/コンクールは演奏家にとってのオリンピック。数万時間を練習に捧げ楽器を極めた演奏家たちの凄まじい戦い。その中で入賞を果たし、審査員まで務めた作者の解説は素晴らしい。曰く、リヒテルは尊敬され手本とされるが誰もリヒテルを目指そうとしない。ホロヴィッツを手本にしたら一巻の終わりだが彼のようになりたいと思わないピアニストはいないと。この本を手にYouTube等でいろいろな演奏家の聴き比べをすることが楽しみとなった。(私にはリヒテルが一番。)聴衆としてレベルアップしたかもと思わせてくれる好著。

  • Tomoichi

    大宅壮一ノンフィクション受賞作。当時この本が話題になったのを憶えているが、お姫様みたいな衣装のもじゃもじゃ頭のピアノを弾くおばはんぐらいにしか認識していなかった。正直なめてましたが、完敗です。チャイコフスキーコンクールを主軸にコンクルール自体のドキュメント、日本のピアノ史・文明論、クラシック界の課題等々縦横無尽に筆が走る。ソ連崩壊前に書かれた「ピアニストが聴くペレストロイカ」も秀逸。クラシックに興味がない方にもオススメです!

  • こぶた

    ★★★★ このコンクールができた背景、コンクールで1位を取ることの意味への洞察、コンクールそのものの意味、審査員の様子(笑えるものもある)、日本のクラシックに対する耳はどうなっていくのか、など、わかりやすく楽しく読める。ちょっとしたタイミングなどに影響されてしまう相対的な評価で人生が変わってしまうコンクールは、ドラマがたくさんありそう。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items