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二つの母国に生きて 朝日文庫

Donald Keene

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784022618382
ISBN 10 : 4022618388
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2015
Japan

Content Description

傑出した日本文学研究第一人者による、日本と日本人への思いが詰まったロングセラーが、朝日選書より待望の文庫化! 来日のいきさつ、桜や軽井沢など日本文化や生活に関する思索、戦争犯罪について、能や歌舞伎など伝統芸能論、そして三島、谷崎といった文学者との交流まで豊かに綴る。知性と温かい人柄のにじみ出る珠玉の一冊。《解説・松浦寿輝》
(目次予定)
I なぜ日本へ?/第一の転機/ヘンな外人/外国人との付き合い方/海外における日本研究
U 年の始め/私の日本住居論/桜/訳し難いもの/和食についての迷信/雑音考/軽井沢情調の今昔/日本のマスコミ/戦争犯罪を裁くことの意味/刑死した人たちの声/日本人の無常感
V 体験的能芸論/能の普遍性/歌舞伎芝居見物の楽しみ/浮世絵の魅力/日清戦争の錦絵/江戸の洋画家/司馬江漢/谷崎先生のこと/戦中日記の伊藤整氏/吉田秀和という日本人/「鉢の木会」のころ/わが友/三島由紀夫
単行本あとがき/文庫版あとがき/解説

【著者紹介】
ドナルド・キーン : 1922年米国ニューヨーク生まれ。日本文学研究者、文芸評論家、コロンビア大学名誉教授。第二次大戦後、コロンビア大、ケンブリッジ大を経て、53年に京都大学大学院に留学。帰国後コロンビア大教授に就任し、古典から現代文学まで広く研究し、日本文学の国際的評価を高めるのに貢献する。2011年に東京へ転居、12年に日本国籍を取得。菊池寛賞、読売文学賞、勲二等旭日重光章、朝日賞、毎日出版文化賞、文化勲章など受賞・受章多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ケンイチミズバ

    先生のチャーミングな人柄がにじみ出すエッセイの数々に確かにと頷く。ご自分もおっしゃるように前世は日本人だ。徒然草を芭蕉を川端や谷崎をそのエッセンスを損ねることなく翻訳した先生の頭の中は努力と深い経験からくる想像力にあふれている。異文化を学ぶ姿勢は「日々是好日」で私もつい最近学んだ謙虚な姿勢で臨むべしとの考えを先生は戦前からお持ちでした。先生は日本人にとっての理解者であり、知の泉のような方だ。日本的な年功を鑑み、谷崎より三島より高齢の川端に先に文学賞をとノーベル財団に箴言いただいた配慮もドラマで知りました。

  • s-kozy

    「百代の過客」で知られる日本文学研究者のドナルド・キーンさんの珠玉のエッセイ集。執筆されたのは30年ほど前の1980年代の半ば。内容は来日の経緯、能や歌舞伎等に関する伝統芸能論、三島や谷崎などの文学者との交流まで多岐に渡り、著者の深い知性が感じられる。また日本文化贔屓のアメリカ人なら避けがちになるであろう大平洋戦争や東京裁判といった話題も取り上げており、その誠実な人柄までも窺える。ちなみにキーンさんは東日本大震災を機に日本国籍を取得、日本永住することを選択している。

  • ヒロミ

    2011年に日本へ帰化されたキーン先生の80年代に書かれたものが中心のエッセイ。これだけ読みやすく明晰な文章を外国の方が書かれたなんて日本人として恥じ入るばかりである。キーン先生は日本のお正月がお好きなんですね。谷崎や三島らとの交流を描いた章はかなり貴重だ。谷崎、女友達しかいなかったのか…。三島が鍛えた体を誇示するためプールサイドで寝そべっていたが水に入るところを見たことはなかった、という文章でちょっと笑ってしまった。体は鍛えたけど泳げなかったのか?ユーモアを交えつつ亡き友・三島を偲ぶキーンさんが切ない。

  • 佐島楓

    日本と米国、二つの視点を持ちつつも、あくまでも日本文化をこよなく愛するキーン先生。日本で生まれ育った人であっても忘れかけている風流を心に抱いていらっしゃる方だと思う。二つの母国という表現はとても幸せなものだ。

  • けろりん

    「ジャパノロジスト」日本を研究対象とする外国人学者には、専攻分野だけではなく日本文化全般に精通していることが求められるとキーン氏は考え、限りない情熱と愛情を持って実践されました。生国のアメリカと不幸な対立があった日本をもう一つの母国とした氏の、複眼的な視野から綴られるエッセイは、散りゆく桜に無常の美を求める感性や、諸行無常の仏教と西欧の神々の不滅性を求める宗教観の対比、伝統芸能を鑑賞し参加する愉しみ悦び、急速に変化する世界の環境や人心への危惧等、多彩且つ真摯な思いに溢れており、深く静かに心を打たれました。

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