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その才能予測不能！ミルウォーキー出身のコンテンポラリー・サザン・R&B注目新人登場！

際立ったキャリアと言えば、ブライアン・マクナイトのバッキング・ヴォーカル、B.B.キングのオープニング・アクトetc...裏方仕事ばかり、掃いて捨てるほどいるUSインディー・シンガーの一人と思ったら大間違い。現状ソウル/R&Bシーンの層の厚さを証明する良作をご紹介。

COLUMBUSなるミルウォーキー生まれの若きシンガー、ミシシッピとジャクソンの大学で音楽を学んだ後、89年からは数々の地元のヴォーカル・グループに参加、小さなレコーディングや、上記ビッグ・ネーム絡みの仕事をこなしながらこつこつと今作のレコーディングを行ったらしい。オープニングはいきなりの一人多重録音によるアカペラ、バス・パートからハイ・テナー〜ファルセットまで自身でカバー、アーリー・ソウルからの伝統をきっちり消化した歌いっぷりに自信と実力が伺い知れる。続く(2)(3)は昨今主流、ロマンティック&メランコリックなメインストリーム系R&B。スムーズでシルキーなテナー・ヴォイスで時代への目配せと振れ幅をアピール。しかし本当の見せ場はここから、(4)以降、オールド・スクール・タイプの楽曲、サザン・ソウル・スタイルの楽曲では、ちょっぴりソルティな地声に時折シャウトを交えながらの熱唱、(8)(9)のスロウ〜バラッドでは昔ながらのソウル・ファンをも唸らせるディープなソウル・マナーで地力、地喉の強さを披露、アルバムの閉めは再びのアカペラ、ゴスペル・カルテット風味のコーラス・アレンジで、これまたうるさ型ファンをにんまりさせる心憎いエンディング。

まだまだそのスタイルと個性が確立していない点を差し引いても、相当の才能と実力の持ち主である事は確か、決してシーンの主流、牽引者にはなれないのかも知れないが、その秘めたる才能予測不能、今後の動向が気になるシンガーなのです。（メーカー資料より）