Jazzを基調に奏でられる、穏やかな熱を帯びたしなやかな音像。其処に潜む、一切の無駄を省かれたｽﾄｲｯｸな緊張感…秒針が淡々と時を刻む様に、ﾌｧﾝｷｰで洒落た音響空間を構築してゆく。まるで隣人に語りかける様な脱力感のﾗｲﾐﾝｸﾞで魅せる、気高く上質なHiphop。

音楽は消費されてゆく。時を経ても変わらぬ輝きを保つのは、聴き手の愛情の話だろう。時代は移り変わり過去は色褪せてゆく…だが、ごく稀に『時間』と云う概念とは無縁とも言える息吹が誕生する。それ等を指して『歴史的名盤』と呼ぶが、此処には間違いなくその価値が有る。

黒い曲線を描き、腹部を圧迫するﾍﾞｰｽﾗｲﾝ。ﾀｲﾄに張り詰めた緊張感でﾘｽﾞﾑを刻むﾄﾞﾗﾑﾋﾞｰﾄ。弾力の有る質感の、柔らかで滑る様なﾌﾛｳ…決して派手なｱﾌﾟﾛｰﾁでは無いが、艶やかなまでの華が有る。呑み馴れた筈のﾌﾞﾗﾝﾃﾞｰが、上品なBarの雰囲気で美味しくなる…そんな魔法が在る。

闇を裂いて赤子の産声が響き渡り、彼等の音楽が高々と掲げられる、正に誕生盤。有機的な生音の隅々に人肌の体温が滲む、ﾌｧﾝｷｰ且つｸﾞﾙｰヴｨｰなﾄﾗｯｸ。声帯から筋肉質な野太さを削ぎ落とした様なﾏｲｸﾊﾟﾌｫｰﾏﾝｽが醸し出す、ｲﾝﾃﾘｼﾞｪﾝｽの仄かな熱…何処までも味わい深いﾌﾞﾗｯｸ珈琲。

Jazz Hiphop,not New Jack swing ファイフの言葉が印象的。 当時、衝撃的な出会いに感謝した。 今でも、NativeTongueを愛しております。 だって、rootsにしろBEPにしても根源はこの一枚にあると自分に言い聞かせています。 ちなみに、Jazz（we’ve got）のQ-tipのフレーズをサンプリングした、kennyDope先生のboomin’ in ya jeepも衝撃作でしたよねー。

GANG STARRといいATCQといいｼﾞｬｹで購買意欲が下がるのですが…(笑)よいです！QTIPｿﾛもいいです!!ｷﾞｬﾝｸﾞｽﾀより洗練されてるかな？

一家に一枚。ジャズやファンクなどのネタ使いの最盛期、ヒップホップの裾野を広げたネイティブ・タン一派の歴史に輝く名盤。１０年以上たつのになんでこんなにカッコよく、オシャレなんでしょう？ヒップホップはいかついオトコどもだけのものではなく、老若男女万人のものであることを教えてくれた。うちにはレコードもCDもあります。我が家の家宝です。

このアルバムが出て10年以上経ってますが今聴いても素晴らしいです泣 これから出会う未聴の子がうらやましいです。

名盤とはいえ、こんなに完璧な名盤はあまりないと思う。一生色褪せることのないHIP HOP。

完全なロックリスナーの僕がこれは良かった。すべての曲は腰にくるかどうかってことを認識させてくれた作品。やっぱこのビート最高。