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女人禁制の人類学

鈴木正崇

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784831856500
ISBN 10 : 4831856509
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2021
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

伝統か、差別か。二者択一の議論を超えるために。

目次 : 第1章 相撲と女人禁制(問題提起/ 大相撲の舞鶴巡業で起きた出来事/ 主役はマスコミ ほか)/ 第2章 穢れと女人禁制(女人禁制への視点/ 堂舎の結界/ 山の境界と開山伝承 ほか)/ 第3章 山岳信仰とジェンダー(ジェンダーの視点/ 女人禁制・女人結界の概観/ 女人結界の解禁 ほか)

【著者紹介】
鈴木正崇 : 1949年、東京都生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程修了。文学博士。慶應義塾大学名誉教授。日本山岳修験学会会長。受賞歴として、1997年に義塾賞、2014年に第11回木村重信民族藝術学会賞、2016年に第18回秩父宮記念山岳賞(日本山岳会)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ジャズクラ本

    ◎女人禁制による女性蔑視を考察した本。大相撲の土俵、山岳信仰を主題にとり、その起源、信仰、歴史、変遷を辿りながら差別論と伝統との議論を検証している。この問題は安直な男女平等論で始末のつくものではないし、一方、伝統といった曖昧なもので納得の得られるものでもないので、明確な結論が提示されているわけではない。しかし今後も議論を尽くしていくにあたって、様々な観点からヒントが散りばめられている。歴史的考証も確かなもので、この主題を深く考えたい方には必読と言える書。コメント欄は備忘録。

  • てくてく

    女人禁制が「伝統」だという場合、その「伝統」はいつのものか。遡った最初の形のままの「伝統」なのか。そもそも「伝統」は社会状況に応じて柔軟に変化しているものではないか。他方において、女人禁制が「差別」だという場合、その差別を解消するためにそれぞれの領域が大事にしてきたものを踏みにじることは許されるのだろうか。相撲については明治43年以降は自称する国技の言葉が書類に出始めるが、それ以前の「女相撲」は「伝統」に含まれないのか。僧侶の妻帯と色欲を絶つ修行との矛盾は。そういったことを考える上での基本書。

  • 駒場

    「ちびっこ相撲で優勝した女子を国技館に招待せず次点の男子を呼んだ」「救護のために土俵にあがった女性看護師に『おりてください』と呼びかけた」という、キモ!!としか言えない事例のある女人禁制という"伝統"。相撲に関しては他の興行(蛇使いとか)と変わらぬ扱いだったのが、天覧試合による天皇との繋がり、たまたま「国技館」でやったから……と国家と結びついて伝統がつくられていくのがかなりハッキリしている。一方山岳信仰などでは、信仰の問題と、女人禁制反対者による強行登山がぶつかるなど「議論」が尽くされていないようだ

  • Junko Yamamoto

    伝統=思考停止。内容的には海外の例が既存の本より増えたか。日本の特殊な例でなく「穢れ(血)からの再生の力」を女性に求めるのは世界共通か。それを下位に位置付け再生だけを都合よく持ち上げるのは近代。それは必要だったから。 が、いずれ女性結界はなくなるだろう。必要ではなくなるから。

  • K.C.

    若い頃から「伝統」という言葉が嫌だった。サークル、クラブ、職場といった集団でこの言葉を発する人が好きではなかった。その意味合いがなんとなく理解できる一冊。別の本でも書かれていたが、「伝統」が想像より短いこと、特に昭和期あたりから多用されていることに気づかなければならない。平等にすべきところはそうであらねばならないと考えているが、理念を押し付けること、広い意味での信仰に踏み込んで主張することには嫌悪感がある。その区切りは難しいが、ごく限られた部分にまで、男女平等を理念で迫るべきでないと個人的には思う。

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