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憲法九条を世界遺産に 集英社新書

太田光 / 中沢新一

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784087203530
ISBN 10 : 4087203530
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2006
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Product Description

実に、日本国憲法とは、一瞬の奇蹟であった。それは無邪気なまでに理想社会の具現を目指したアメリカ人と、敗戦からようやく立ち上がり二度と戦争を起こすまいと固く決意した日本人との、奇蹟の合作というべきものだったのだ。しかし今、日本国憲法、特に九条は次第にその輝きを奪われつつあるように見える。この奇蹟をいかにして遺すべきか、いかにして次世代に伝えていくべきか。お笑い芸人の意地にかけて、芸の中でそれを表現しようとする太田と、その方法論を歴史から引き出そうとする中沢の、稀に見る熱い対論。
宮沢賢治を手がかりに交わされた二人の議論の行き着く先は…。

Content Description

実に、日本国憲法とは、一瞬の奇蹟であった。それは無邪気なまでに理想社会の具現を目指したアメリカ人と、敗戦からようやく立ち上がり二度と戦争を起こすまいと固く決意した日本人との、奇蹟の合作というべきものだったのだ。しかし今、日本国憲法、特に九条は次第にその輝きを奪われつつあるように見える。この奇蹟をいかにして遺すべきか、いかにして次世代に伝えていくべきか。お笑い芸人の意地にかけて、芸の中でそれを表現しようとする太田と、その方法論を歴史から引き出そうとする中沢の、稀に見る熱い対論。宮沢賢治を手がかりに交わされた二人の議論の行き着く先は…。

目次 : 第1章 宮沢賢治と日本国憲法―その矛盾をはらんだ平和思想(日本に広がる憲法改正への動き/ 宮沢賢治と政治思想 ほか)/ 第2章 奇蹟の日本国憲法―日米合作の背後に息づく平和思想(平和憲法は「世界の珍品」/ 突然変異で出現した日本国憲法 ほか)/ 幕間 桜の冒険(賢治から遠く離れて/ 死の表現をめぐって/ 満開の桜の下で/ 生きることに意味はあるか/ 私の中の恍惚)/ 第3章 戦争を発動させないための文化―お笑いは世界を救えるか(思想表現としての芸/ 落語の表現から学ぶもの/ 武士道とお笑いの土壌は同じ/ 笑いが人を殺すこともある/ イメージを体で伝える力)/ 第4章 憲法九条を世界遺産に―九条は平和学の最高のパラノイアだ(言葉の持つ力と危うさ/ 「不戦」と「非戦」の違い ほか)

【著者紹介】
太田光 : 1965年埼玉県生まれ。日本大学芸術学部中退。88年、大学同級生の田中裕二とお笑いコンビ「爆笑問題」結成。20006年、芸術選奨文部科学大臣賞受賞

中沢新一 : 1950年山梨県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。多摩美術大学芸術人類学研究所所長・教授。小林秀雄賞など受賞多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • Aster

    かなり「あっ」というタイトルであることは否定出来ないが、読んでいくうちにそんな直接的なことは言っていないと分かる。というより、一部の大衆は何かを一貫して考えるくせに、ろくに考えることもないし、そもそも何を問題にしているかも明確に出来ないし、明確にする必要もないと思っていたり、明確にすることすら理解できていなかったり、炎上と呼ばれるものが如何に思考停止か、政治に対してもそうだし、政治家もそう。改革者は結果的にマイノリティになる。この論理を逆に使う自称改革者と今述べた大衆が全てを破壊して終わらせている。

  • 佐島楓

    たしかに世の中はディスコミュニケーションでできていて、だからこそ理解し合いたい、愛し合いたいという欲望も生まれる。どんどん理想さえも踏みにじられる世界になっていくようでとても悲しい。真剣に理想を語ったって、いいじゃないか。

  • 壱萬弐仟縁

    2006年初出。中沢教授:宮沢賢治は、世界がディスコミュニケーションでつくられていることに、悩んだ作家で乗り越えたいと思っていた(33頁)。『農民芸術概論』を読むと、電化政策も含めて、社会主義の影響を受けていたと思わざるをえない(35頁)。太田氏:ジョン・ダワー『敗北を抱きしめて』岩波書店 を読んだとき、憲法は偶然が重なって生まれた。突然変異だと思ったという(54頁〜)。自分の国の憲法は自分で作りましょうという程度の理由で、変えたくないとも(60頁)。

  • James Hayashi

    2人の対談。平和憲法とは戦争をおっ始めないことを主眼としているが、他国に侵略されない保証は全くない。つまり議論上では美談が繰り広げられるが、侵略され始めたらもはや止めようがない。その処置をいろいろ政治家なりが考えているわけで、世界遺産どうのこうの議論はどうかと思う。他国に侵略されない国であることを強く望む。 (日本で戦争が起きないのは宗教対立が無いことも一つの理由)

  • みのゆかパパ@ぼちぼち読んでます

    憲法改正が現実の問題として浮上してくるなか、どう9条の「輝き」に光を当てているのかと興味を持ったのだが、残念ながらその「輝き」を十分に示せていない感じがした。まあ、「日本国憲法の文言をそのまま守っていると、現実の国際政治ではとてもやっていけない」(中沢氏)という立場から護憲を語るということ自体が複雑ではあると思うが、議論そのものも抽象的で小難しいため、説得力はいま一つ。護憲派の一人としては、9条が果たしてきた役割や、それを守るべきメリットを具体的に分かりやすく示したものこそ求められていると思うのだけど…。

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