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失われた時を求めて 7 ゲルマントのほうiii 岩波文庫

プルースト

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784003751169
ISBN 10 : 4003751167
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2014
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

冬に向かうパリ、「私」をめぐる景色は移ろう―「花咲く乙女」とベッドで寄り添い、人妻との逢い引きの夢破れ、ゲルマント夫人の晩餐には招待される。上流社交界の実態、シャルリュス男爵の謎、予告されるスワンの死…。人間関係の機微を鋭く描く第七巻。

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • starbro

    ★『失われた時を求めて』岩波文庫版全14巻完読プロジェクト、 https://bookmeter.com/users/512174/bookcases/11525156 今回は、第7巻『ゲルマントのほうV』、折り返し地点、50%迄来ました。本巻は、官能恋愛篇です。続いて第8巻『ソドムとゴモラT』へ。トータルの感想は、全14巻完読後に。

  • lily

    接吻とは、友情とは、詩人とは、ゲルマント家とは、愛人とは...思索の大パノラマを数々の引用に乗せながら。私が求めたのは詩的な楽しみだけ。歴史的好奇心よりも審美的な快楽を求めたいのに...そんなプルーストの分身である「私」と自分との2人きりでの朝までカフェでの静かな語らいを夢想しながら...

  • のっち♬

    前巻から2ヶ月後、「私」をめぐる3人の女性との意想外の出来事ではじまる。アルベチーヌと接吻する場面は、短い行程をズームアップして彼女の多様性を見たり、唇は接吻に適さない器官と考察したりと、官能の歓びとは程遠いドライさ。大半のページが割かれた晩餐会では、ゲルマント侯爵夫人の品位のない「才気」が発揮されるが、その作為的な演出に対する下準備が周到。親戚筋が絡んだ壮大な脱線や、芸術引用を多分に駆使した家柄自慢などは、いつになったら終わるのかと辟易した。スワンの死の描写は、祖母と対照的で素っ気なさが際立っている。

  • 藤月はな(灯れ松明の火)

    いつの間にか、祖母の死が流されていることに呆気に取られつつも日常に戻るためには「死」を忘れることを隠喩として表現しているのかなと思いました。才気って他人からの人気を得るのには大切だけどその質が高いかどうかは蓋を開けてみないと分からない。それにしても上滑りで実のない社交界が言語的に描写されるのに対し、男性同士の体温や肌触りなどの肉体的な描写が生々しいのは作者が同性愛者故か・・・。

  • syaori

    この「ゲルマントのほう」の最初に神話の女神のように登場する白い装いのゲルマント公爵夫人と、最後の赤いドレスの彼女との何という違い!もちろん変わったのは彼女を見る主人公のほうで、公爵夫人への恋が終わるとともにその「名」の神秘も一挙に醒め、たどり着いたゲルマントにあるのは幻滅ばかり。しかしかつてリヴベルでシャンパンを飲んだ夜のように社交人士たちの軽薄な興奮とその血の歴史とに陶酔もする彼。それを体現する、意地悪で才気煥発で軽薄で最高の貴族であることを見せつける赤いドレスの公爵夫人に幻滅も魅了もされながら次巻へ。

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