『バスケット・オブ・ライト』は高い世評どおりのスタイリッシュな曲が粒揃いのアルバムです。ジャズのスウィング感とフォークの歌心で空に昇ってゆくような�@、歌詞もさりげなく機知を窺わせます。�Aは胸の破れるような悲恋をジャッキー・マクシーがいとも涼しげに歌ってのけるところが凄艶な曲。�Bはキャンドルを灯して歌っているかのようで雰囲気たっぷり。ペンタングルの作品には巧みな演奏に織り込まれた“間”、静寂な時間の流れを感じます。

それで予告なしにペンタングルを知らない友人に�@を聴かせてみたところ、（目ざましいほどの）オリジナリティにあふれ数あるフィメール・ヴォーカリストバンド中Ｎｏ．１だと絶賛していた。...自信無くなりました（↓）。

フォーキー・アートポップ楽団ペンタングルの傑作として名高い。世に謳われるそのセンスはなるほど秀逸ながら、ウ〜ン...。皆さん、自分の好尚とじっくり照らし合わせてから購入しましょう。私としては７０年代に入ってからの最初と最後のアルバムのほうが熟成していると思う。本作の６０’ｓ風サウンドはいま一歩の線の細さと散らかり具合が感じられる、それを良き時代のニュアンスと取るかは個人で意見が分かれよう。

曲もだぶっているし、かなり偏った選曲であるにもかかわらず、これはペンタングルのファンであれば第一級のアイテムだ。スタジオ録音でも彼らのコレクティブインプロが火花を散らす様子をとらえてあるが、このBBCライブにあってはもう型破りの大熱演だ。アンサンブルの均衡などはこの演奏を前に考えることはない。メンバー各々の針のように鋭くとがった意志の強さが露呈しているというかんじ。

英国フォークロックファンやプログレ者に限らず幅広く、特にミクスチャーやジャズクロスオーヴァーだのEGO-WRAPPIN'あたりを聴いている若い音楽ファンに是非この本物を聴いてもらいたい。

すべて伝統歌だがsteeleyeあたりと比べたら恐ろしくモダンに聴こえる。前作までの殺気だったスリリングな展開は無いがＢ面の大曲も一気に聴かせる構成は見事。細部までじっくり聴き込みたい一枚。

ＵＫフォークに括ってはいけない。仏ジャズに通じる気品とヤバさが両立。この人たちは本物の不良。本来ロックはこうあるべき。本来ジャズはこうあるべき。オリジナルLPも入手し易いので是非。名盤。

孤高のトラッド集団。「So Clear」は畢生の傑作。

２５年ほど前に、LPで聴いて以来です。そのLPも無くして???しまって、もう聴けないかな〜と思っていましたが、やっと出るんですね。予約しました。楽しみにしています。

泥臭さのない洗練トラッド。タイトル曲なんてドロドロした因縁ものみたいな内容なんだけどね。歌詞を考えずに聴くとロマンチックな感じ。でも毒も残酷さもあるロマンチックなのだ。それをとっても綺麗に聞かせてくれるペンタングル。名盤なんだけど複雑な気分にさせてくれます。