米国で一世を風靡したピアノ・デュオ
ピエール・ルボシュッツとジェニア・ネメンコフの録音集
米国で一世を風靡したピアノ・デュオ、ピエール・ルボシュッツとジェニア・ネメンコフの録音集。ピエール・ルボシュッツ[1891-1971]はロシア帝国時代のオデッサの生まれ。モスクワで学んだ後、2人の姉と共にピアノ三重奏団を組んで楽旅をおこないました。ロシア革命後は米国に移住、パリ音楽院で出会ったロシア系パリ娘のピアニスト、ジェニア・ネメンコフ[1905-1989]と結婚、ピアノ・デュオを組んで精力的に活動しました。
彼らはピアノ・デュオを広めることに努め、委嘱作や編曲も多数あります。なにより2人の2台ピアノ演奏は息の合ったなどというレベルではなく、明解で緻密な演奏で、現代のピアノ・デュオ演奏の祖というべき存在です。1940年代には大きな人気を博し、「RCA Victor」にかなりの数の録音をしたのですが、しかし1960年代に演奏活動を縮小して以降は徐々に忘れられ、CDはおそらくこれまで1枚も出ていなかったようです。この4CDには「RCA」録音に加え、「Remington」などのマイナー・レーベルの録音やライヴ録音も加え、彼らの真価を再評価させる内容になっています。(輸入元情報)
【収録情報】
Disc1
● モーツァルト:2台のピアノのためのソナタ ニ長調 K.448
1940年2月9日、ニューヨーク
● モーツァルト:2台のピアノのための協奏曲 変ホ長調 K.365
セルゲイ・クーセヴィツキー指揮、ボストン交響楽団
1938年10月25日、ボストン(ライヴ録音)
● ショパン:2台のピアノのためのロンド ハ長調 Op.73
1945年6月12日、ニューヨーク
● シューマン:アンダンテと変奏曲 変ロ長調 Op.46
1945年6月11日、ニューヨーク
● メンデルスゾーン/ルボシュッツ編:華麗なアレグロ イ長調 Op.92
1945年6月12日、ニューヨーク
● メンデルスゾーン/フィリップ編:劇付随音楽『夏の夜の夢』 Op.61〜スケルツォ
1941年2月21日、ニューヨーク
Disc2
● ルボシュッツ:こうもり〜J.シュトラス『こうもり』からの幻想曲
1959年頃
● R.シュトラウス/バビン編:『薔薇の騎士』からのワルツ
1949年12月27日、ニューヨーク
● ウェーバー/ルボシュッツ編:ヴァイオリン・ソナタ第3番ニ短調 Op.10-3〜ロンド
1952年頃
● モーツァルト/コニュス編:『フィガロの結婚』序曲
1941年2月21日、ニューヨーク
● ロッシーニ/コバーチ編:『セヴィリャの理髪師』〜何でも屋に道を開けろ
1945年6月12日、ニューヨーク
● ヘンデル/ルボシュッツ編:組曲第7番ト短調 HWV.432〜パッサカリア
1941年3月3日、ニューヨーク
● ミヨー:スカラムーシュ Op.165b
1949年6月1日、ニューヨーク
● レヴィツキ:ジプシー風ワルツ Op.7
1941年2月8日、ニューヨーク
● ファリャ/レヴィツキ編:『恋は魔術師』〜火祭りの踊り
1941年10月8日、ニューヨーク
● クライスラー/レヴィツキ編:中国の太鼓 Op.3
1945年6月12日、ニューヨーク
● グリンカ/ルボシュッツ編:ひばり
1941年3月3日、ニューヨーク
● キュイ/ルボシュッツ編:『万華鏡』 Op.50〜オリエンタル
1940年2月8日、ニューヨーク
● ストラヴィンスキー/ルボシュッツ編:『ペトルーシュカ』〜ロシアの踊り
1939年9月15日、ニューヨーク
● ムソルグスキー/ルボシュッツ編:『ボリス・ゴドゥノフ』〜戴冠式の場面
1940年2月8日、ニューヨーク
● ショスタコーヴィチ/ルボシュッツ編:『黄金時代』 Op.22〜ポルカ
1941年10月6日、ニューヨーク
● ショスタコーヴィチ/ルボシュッツ編:『黄金の山脈』 Op.30〜ワルツ
1949年12月27日、ニューヨーク
● リーガー:新しい舞り Op.18〜終曲
1941年3月4日、ニューヨーク
Disc3
● ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲 Op.56b
1941年3月4日、ニューヨーク
● ブラームス:ワルツ集 『愛の歌』 Op.52a(全18曲)
ロバート・ショウ指揮、ヴィクター・コラール
1941年5月24日、ニューヨーク
● ポートノフ:ブラームスの『甲斐なきセレナーデ』に基づく常動曲
1952年頃
● バッハ/ルボシュッツ編:フルート・のソナタ 変ホ長調 BWV.1031〜シシリエンヌ
1939年9月12日、ニューヨーク
● バッハ/フィリップ編:オルガン協奏曲イ短調 BWV.593(ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲イ短調 RV.522の編曲)
1949年5月31日、ニューヨーク
● バッハ/ルボシュッツ編:今こそ来て下さい、異邦人の救い主よ BWV.61
1949年6月1日、ニューヨーク
● バッハ:2台のピアノのための協奏曲第2番ハ長調 BWV.1061
セルゲイ・クーセヴィツキー指揮、ボストン交響楽団
1947年7月15日、ボストン(タングルウッド音楽祭でのライヴ)
Disc4
● ドビュッシー:リンダラハ
1952年頃
● サン=サーンス:死の舞踊 Op.40
1941年10月29日、ニューヨーク
● サン=サーンス:ベートーヴェンの主題による変奏曲 Op.35
1939年9月15日、ニューヨーク
● ハチャトゥリアン:2つのピアノのための3つの小品(オスティナート/ロマンス/幻想的ワルツ)
1962年頃
● レーガー:導入、パッサカリアとフーガ Op.96
1952年頃
● マクドナルド:2つのピアノと管弦楽のための協奏曲
ハール・マクドナルド指揮、フィラデルフィア管弦楽団
1944年4月15日、フィラデルフィア(放送中継録音)
ピエール・ルボシュッツ(ピアノ)
ジェニア・ネメノフ(ピアノ)
録音:1938〜62年
Producer: Ward Marston
Associate Producers: Thomas Wolf and Scott Kessler
Audio Conservation: Ward Marston, J. Richard Harris, and Raymond J. Edwards