ティモシー・レーア指揮、テキサスA&M大学吹奏楽団による、レガシー・オブ・マーチシリーズの8枚目で現時点で、一番新しいアルバムである。
このシリーズの特徴としてアメリカを中心とした知られざる行進曲がたくさん収録されているという点が売りの一つだが、この8弾目でもまだまだ知られざる作品を次々と発掘してきて良い。
レーア自身の自作『100年を記念して』やクリフトン・ウィリアムズの『戦略空軍司令』あたりを別にすればいずれも戦前の作品である。
演奏はアマチュアの演奏として見れば実力は高く、やや一本調子な所もあるが、アメリカの行進曲は元々そういう所を持った作品が多いので大きな欠点とは言えないだろう。
とはいえアメリカ以外の国の作品は必ずしも演奏だけのせいではないが、アメリカ式編成に直した楽譜を使っている事もあり、時にはオリジナルの良さがなくなっている曲があるのが残念である。
録音はセッションなので、クリアで聴きやすい。