芥川也寸志と大江健三郎による原爆を取り扱った衝撃的なオペラ!
本名徹次とニッポニカによる第4弾アルバムは、作曲:芥川也寸志、台本:大江健三郎という音楽と文学の大巨頭によるオペラ『ヒロシマのオルフェ』です。
このオペラは被爆した青年が幻影に苦しむ姿を描いた問題作です。この楽曲は1968年のザルツブルク・オペラコンクールで第一位を獲得しています。当アルバムの音源は演奏会形式での演奏で、ライヴ収録となります。芥川也寸志を冠に掲げるオーケストラ・ニッポニカによる、情熱のこもった演奏で、楽曲のもつ精神性や音楽性を突き詰めるような出来となっています。第二次世界大戦より66年が過ぎ、東日本大震災が起こった今だからこそ、再考させられる内容です。
また、カップリングには竹取物語を題材とした『月』を収録。美しい情景が浮かぶかのような作品で、芥川也寸志の意欲的な音楽構成を見せています。(EXTON)
【収録情報】
芥川也寸志:
・『ヒロシマのオルフェ』(台本:大江健三郎)
青年:黒田博(バリトン)
若い娘、のちに看護婦:腰越満美(ソプラノ)
中年の娼婦、実は巫女:加賀ひとみ(メゾ・ソプラノ)
死の国の運転手、のちに医師:吉田伸昭(テノール)
娼婦たちの合唱団:Chor June
光の子供らの合唱団:すみだ少年少女合唱団
暗黒世界の合唱団:オルフェ合唱団
・音楽と舞踏による映像絵巻『月』
オーケストラ・ニッポニカ
本名徹次(指揮)
録音時期:2010年3月14日
録音場所:東京、ティアラこうとう
録音方式:DSDレコーディング(ライヴ)
芥川は演奏会形式の上演をライヴ収録したもの。オーケストラ、独唱らはなかなかの熱演であり、臨場感もある。一方の「月」は本来舞踏と映像の伴奏音楽だが、ここではあえて独立した音楽として取り上げている。その意欲が音からも十分に伝わってくる。(白)(CDジャーナル データベースより)