世界文学アンソロジー いまからはじめる

秋草俊一郎

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784385362359
ISBN 10 : 4385362351
フォーマット
出版社
発行年月
2019年07月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
361p;21

内容詳細

境界を越えて、見知らぬ世界の扉を開こう、はじめての世界文学。アフリカ文学の父チヌア・アチュベ、フランスの女性作家コレットの本邦初訳短編を含む、世界各地の文学作品全27編を収録。さらに多くの作品に親しむためのブックガイド付き。

目次 : 第1章 言葉―すべてのはじまり(ことば(詩)―エミリー・ディキンスン 谷崎由依訳/ 由煕―李良枝/ ヘルツル真夜中に消える―サイイド・カシューア 細田和江訳)/ 第2章 自己―まるで檻のような(わたしは逃亡者―フェルナンド・ペソーア 福嶋伸洋訳/ 影法師―ハンス・クリスチャン・アンデルセン 大畑末吉訳/ なにかが首のまわりに―チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ くぼたのぞみ訳)/ 第3章 孤独―記憶はさいなむ(あの日々―フォルーグ・ファッロフザード 鈴木珠里訳/ 土くれ―ジェイムズ・ジョイス 柳瀬尚紀訳/ 狂人日記―魯迅 橋本悟訳)/ 第4章 家族―かけがえのない重荷(子供―石垣りん/ 私の兄さん―プレームチャンド 坂田貞二訳/ 終わりの始まり―チヌア・アチェベ 秋草俊一郎訳)/ 第5章 戦争―崩れゆく日常(死のフーガ―パウル・ツェラーン 平野嘉彦訳/ 『騎兵隊』より二編―イサーク・バーベリ 中村唯史訳/ グラフィティ―フリオ・コルタサル 山辺弦訳)/ 第6章 環境―わたしたちを取り巻く世界(詩二編―ファン・ラモン・ヒメネス 伊藤武好・伊藤百合子訳/ 神々の村―石牟礼道子/ 故障―ある日について、いくつかの報告―クリスタ・ヴォルフ 中丸禎子訳)/ 第7章 愛―いつだってつなわたり(ジタネット―コレット 工藤庸子訳/ ある夫婦の冒険―イタロ・カルヴィーノ 和田忠彦訳)/ 白い犬とブランコ―莫言 藤井省三訳)/ 第8章 悪―絶対やってはいけません(夏の暑い日のこと…―フランツ・カフカ 川島隆訳/ 神の恵みがありますように―アズィズ・ネスィン 護雅夫訳/ 毒もみの好きな署長さん―宮沢賢治)/ 第9章 生死―この世のむこう側(あのおだやかな夜におとなしく入ってはいけない―ディラン・トマス 田代尚路訳/ 沖合の少女―ジュール・シュペルヴィエル 福田美雪訳/ 世界でいちばん美しい溺れびと―ガブリエル・ガルシア=マルケス 山辺弦訳)

【著者紹介】
秋草俊一郎 : 1979年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科修了。博士(文学)。現在、日本大学准教授。専門は比較文学、翻訳研究など

戸塚学 : 1980年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科修了。博士(文学)。現在、武蔵大学准教授。専門は日本近現代文学

奥彩子 : 1976年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科修了。博士(学術)。現在、共立女子大学教授。専門は、ユーゴスラヴィア文学

福田美雪 : 1980年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学。パリ第三大学博士課程修了(文学)。現在、青山学院大学准教授。専門は十九世紀フランス文学

山辺弦 : 1980年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科修了。博士(学術)。現在、東京経済大学准教授。専門は現代スペイン語圏のラテンアメリカ文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 三柴ゆよし さん

    最近はこういうアンソロジーにお目にかからなくなった。まあ、売れないのだろうが、うれしい一冊だった。編者はいずれも40歳前後の若手研究者で、彼らの言葉によって新たな生命を得た作品は、いずれもみずみずしくしく、どれもとてもよいものだった。特に山辺弦によるコルタサル 「グラフィティ」の新訳、解説にはぐッときた。やっぱりコルタサル 、好きだな。コラム、読者案内も充実しており、たとえば文春文庫から出ている『Sudden Fiction』や池澤夏樹版世界文学全集の短篇アンソロジーと並んで、若い読者にはマストだと思う。

  • かもめ通信 さん

    ドミトリイ・バーキンの『出身国』 を読んで以来、その動向に注目している秋草俊一郎氏をはじめとするいずれも40歳前後の若手研究者5人が共同で編んだアンソロジー。収録されているのは「はじめて世界文学にふれる」という読者を意識して精選したという小説と詩、27篇。作品はもちろん、各作品につけられた解説やテーマ毎にまとめられた「読書案内」、作品を読むためのヒントを示した「コラム」もまた、なかなかの読み応え。世界文学の入門書としてはもちろん、その筋の愛好家にとっても楽しめる内容になっている。

  • くさてる さん

    日本文学を含めた世界文学アンソロジー、詩と短篇、丁寧な解説とブックガイドが収録されていて、読み応えがあります。優れた内容なのは間違いないのですが、精神的に厳しい、キツい内容のものも多く、ちょっとしんどかった。それが世界の現実だということなのかもしれませんが……。そのなかでも、シュペルヴィエル「沖合の少女」が美しくて悲しく、救いの逸品でした。

  • よぽ さん

    これは期待以上に良かった一冊でした。40歳前後の若い翻訳者たちが、様々なジャンル・国の文学を訳し紹介してくれたので、また読みたい本が追加…「終わりの始まり」「グラフィティ」「夏の暑い日のこと…」が特に響きました。

  • tieckP(ティークP) さん

    19世紀小説の骨太な面白さを好む自分として、この本は20世紀の作品が多く、また現代に出版する以上、どうしても流行りの基準に当てはまるかで作品を選ばざるをえないわけだけれども、各章や巻末の読書案内が示すようにいずれ劣らぬ読書家たちによる編集だけに、読むに値するアンソロジーになっている。「ヘルツル真夜中に消える」「なにかが首のまわりに」「私の兄さん」「グラフィティ」「故障」「白い犬とブランコ」など、採用されたテーマを超えて面白く、優れた作品が多い。作品や訳文がハマらないものもあったけど、作品数から納得できる。

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