或る「小倉日記」伝 新潮文庫 改版

松本清張

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784101109022
ISBN 10 : 4101109028
フォーマット
出版社
発行年月
2004年05月
日本
追加情報
:
16cm,495p

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この作者の初で読んだ。温かみのある本で気...

投稿日:2021/04/10 (土)

この作者の初で読んだ。温かみのある本で気に入った。むづかしく書けばいろいろあるのだろうけど、小説の人を癒すような力が本来の小説の姿の一つだと思う。ゆっくり読めたし読後も幸せだった。

ぷぅさん さん | 兵庫県 | 不明

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読書メーターレビュー

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  • ヴェネツィア さん

    松本清張といえば、『砂の器』などに代表される推理小説、あるいは社会派小説、また時には時代小説もといった多彩な作家だが、出発は純文学だった。本書収録の表題作「或る『小倉日記』伝」は第28回(1952年下半期)の芥川賞受賞作である。森鷗外の小倉時代の事績をめぐる物語であるが、小説としての完成度はきわめて高く、新人のものとは思えない。また、後年の清張の特質が既にここに胚胎している。すなわち、一つの手がかりが次の行動を生むといった、いわゆる探偵小説の技法と、市井に埋もれていた田上耕作に光を当てたことがそれである。

  • 遥かなる想い さん

    第28回(1952年)芥川賞。 森鴎外の小倉時代の日記を題材にした 作品である。 田上耕作という人物造形には 後年の松本清張の 片鱗がうかがわれる..社会的に恵まれない者が 周りに冷たく あしらわれようとも 必死に生きる..その様を骨太に描くのが本当にうまい。 大作家の若き日々を読んだ、そんな感慨に 浸れる本だった。

  • 青乃108号 さん

    推理小説ではない、松本清張の短編集。少しずつ読んでいたらえらく時間がかかってしまった。短編なのに濃い。ここには幸せな人生は無い。あるのは人間の執念、情念、諦念、その他人間の不幸の味三昧。他人の不幸は蜜の味とは言うが、もう十分ですお腹一杯です。続けて読むとえらく疲れるので1日1話ずつ読むのが吉。

  • じいじ さん

    何十年ぶりに読む松本清張です。鴎外の実話をモデルにした、受賞作の【或る「小倉日記」伝】は、これまでの清張小説にない新鮮な感触だった。喋りに難をもつ息子・耕作を懸命に支える母親・ふじの汗と涙の話です。自分への再婚ばなしには耳もかさず、ひたすら息子の一本立ちを願って尽くす母親の一途さに、幾度も目頭を熱くしました。途中、母も息子の嫁にと願った、耕作の失恋で母子の絆は一層深くなります。たった50頁の短篇なのに、200頁もの長編を読んだ充実感に浸りました。読み終えて分かった、納得の芥川賞作品です。

  • Kajitt22 さん

    松本清張初期の現代小説短編集。どれも書き出しは叙情を排した重厚な文体で引き込まれる。物語は障害や貧困等コンプレックスを語るものが多く、全体的に暗く救いがない。後の社会派推理作家の片鱗が見えるかもしれない。表題作『ある小倉日記伝』は素晴らしかったが、同じ色調の作品が続き、少し気持ちが晴れない。

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人物・団体紹介

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松本清張

1909年、福岡県小倉(現・北九州市)に生まれる。50年、“週刊朝日”主催の“百万人の小説”で「西郷札」が三等に入選。53年「或る『小倉日記』伝」で第28回芥川賞を受賞。55年、短篇「張込み」で推理小説に進出し、56年に作家専業となる。58年に刊行した初の推理長篇『点と線』は大ベストセラーになり、一

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