朴葵姫/Saudade〜ブラジル・ギター作品集
彼方の南国から、妙なる風
ギター界のトップランナーが奏でる郷愁と情熱
アルハンブラ国際ギターコンクール優勝をはじめ、数々の国際コンクールで賞を総なめにし、ギター界のトップランナーとしてその活躍にますます期待が高まるギタリスト・朴葵姫。待望の新作は欧州とならぶクラシックギターのメッカ・南米より、ブラジルの作曲家に焦点を当てたギター作品集。ヴィラ=ロボスをはじめとするクラシック作曲家の作品はもちろんのこと、ブラジルの至宝であるジスモンチや、2014年に没後20年を迎えるボサノヴァの神様、アントニオ・カルロス・ジョビンの作品も収録。情熱的なリズムとメロディのみならず、郷愁=サウダーヂを帯びた、ブラジル産の七色のエモーションにあふれた作品群が、朴葵姫の無二のギターパフォーマンスで昇華します。(Columbia)
【収録情報】
1. E.ジスモンチ/L.ブラーボ編:パリャーソ
2. E.ジスモンチ:水とワイン
3. E.ジスモンチ/L.ブラーボ編:フレーヴォ
4. H.ヴィラ=ロボス:前奏曲第2番
5. H.ヴィラ=ロボス:前奏曲第5番
6. H.ヴィラ=ロボス:ショーロス第1番
7. H.ヴィラ=ロボス:練習曲第12番
8. L.ボンファ:黒いオルフェ
9. L.ボンファ:ウォーキング・イン・リオ
10. P.ベリナティ:ジョンゴ
11. D.レイス:もしも彼女が尋ねたら
12. J.ペルナンブーコ:鐘の響き
13. A.カルロス・ジョビン:デサフィナード
朴葵姫(ギター)
【アーティストプロフィール】
1985年韓国仁川生まれ。3歳の時、横浜にてギターを始め、幼少の頃から数々のギターコンクールで入賞。2004年東京音楽大学に入学、05年同年小沢征爾指揮によるオペラ公演に参加。06年9月よりオーストリア・ウィーン国立音楽大学に留学。これまでに、荘村清志、福田進一、アルヴァロ・ピエッリの各氏に師事。
05年韓国ギター音楽コンクール優勝、
07年ドイツ・ハインツベルグ国際ギターコンクール第1位及び聴衆賞
08年ベルギー“ギターの春 2008”コンクール第1位(コンクール史上アジア人及び女性として初めて)
ドイツ・コブレンツ国際ギターコンクール第2位(1位該当者なし)
リヒテンシュタイン国際ギター・コンクール第1位
09年イタリア・アレッサンドリア国際ギターコンクール第2位及び特別賞(ヤングアーティスト賞)
スペイン・ルイス・ミラン 国際ギターコンクール第1位
10年バリオス国際ギターコンクール第1位
12年アルハンブラ国際ギターコンクール第1位及び聴衆賞
など主要ギター・コンクールでの優勝・受賞が続く。
12年カーネギーホール(ワイルホール)での米国デビューを果たす。
NHK「クラシック倶楽部」(BSプレミアム)及びFMでリサイタルが放送されるなど、ギター界の次代を担う新星として注目と期待を集めている。現在、ヨーロッパ、日本、韓国などで活発な演奏活動を行っており、とりわけ美しいトレモロ奏法の技術の高さは各地で絶賛されている。
録音は、10年「Sueno スエーニョ〜夢」12年「Sonata Noir」(共にフォンテック)、12年「スペインの旅」、13年「最後のトレモロ」(日本コロムビア)をリリース。いずれもクラシックギター界異例のヒットとなり、レコード芸術特選盤となっている。(Columbia)
ウタを聴かせる作品では遅めの運びで秘めやかに情をため、技巧を魅せる作品では響きを立ててパワフル呵成に疾駆する。朴葵姫が弾くと、愁いがソヨと耳をなでるはずのブラジル音楽も、どこか纏綿の色合いを帯びる。そのノリの感覚はいわば異色だが、音の感じ方に型に拠らぬ自然さがあって心惹きつける。(中)(CDジャーナル データベースより)