百年法 下

山田宗樹

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784041101919
ISBN 10 : 4041101913
フォーマット
出版社
発行年月
2012年07月
日本
追加情報
:
413p;20

内容詳細

不老不死が実現した社会。
しかし 法律により100年後に死ななければならない。

経済衰退、少子高齢化、格差社会・・・国難を迎える日本に捧げる衝撃の問題作!

不老化が実現した日本。しかし、法律により百年後に死ななければならない――〈生存制限法〉により、100年目の死に向き合うことになった日本。“死の強制”をつかさどる者、それを受け入れる者、抗う者、死を迎える者を見送る者......
自ら選んだ人生の結末が、目の前に迫ったとき、忘れかけていた生の実感と死の恐怖が、この国を覆う。その先に、新たに生きる希望を見出すことができるのか!?

【著者紹介】
山田宗樹 : 1965年愛知県生まれ。98年「直線の死角」で第18回横溝正史賞を受賞。2003年に発表した『嫌われ松子の一生』は、映像化もされ大ベストセラーとなった。『百年法』で初めてのSF巨編を手掛ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ビデオクリップ1

このアイテムはビデオクリップ1をご覧いただけます。
コメント動画 視聴方法は こちら

ユーザーレビュー

総合評価

★
★
★
★
☆

4.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
1
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0
★
★
★
★
☆
これはSFであり、舞台は日本ではない(日...

投稿日:2014/04/14 (月)

これはSFであり、舞台は日本ではない(日本と酷似した日本共和国の話)。 (でもアメリカや中国・韓国は出てくるんだね) 究極のアンチエイジング”不老不死ウィルス”で永遠の若さを。 永遠の若さと引き換えに、百年で死んでくださいって法律”百年法”。 その是非を巡り、さまざまな人間模様がリアルに伝わってくる。 タイトルを見た瞬間に、気になって仕方なかった。 本を読むのが苦手なワタシも、上下巻を苦にすることなく読みきった。 日頃から、政治家って保身ばかりでお国のことなんか考えていない人が多いんだろうって思っているが、 そんな輩も当然描かれていて、小説ながら腹が立つ(笑) それに対してお国のために真剣に考えている人もいてくれるので、話は進む。 (実際にもいてもらいたいもんだ)。 政治家とは、国民に聞こえのよい事ばかり言っていては駄目なんだ。 お国の事を考え、厳しい決断をしなければならない時、 いかに国民を説得できるかにその手腕が掛かっている。 果たして、ここの国は立ち直ることができるのか? 将来に希望が持てるのか? 現実とかけ離れたSFながら、現実味のあるヒューマンSF。 映画化したら面白い。

ぽんちゃん さん | 埼玉県 | 不明

0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • yoshida さん

    不老を手にいれた人々に待っていた、大きな落とし穴が不治の病のSMOCだった。不老の処置を受けた人々は16年以内に絶える。百年法は無用のものとなる。この国を救う為に、遊佐首相は再び国民投票を行う。この国の将来をとるか、不老の人々の目の前の利益を優先するか、国民の良識に賭ける。結果として日本は、新しい歩みを始める。はたして現在の日本ではどうか。不老を手にいれた人々は、既得権を得た人々と同義と言える。この国の未来の為に、既得権を手放す気概があるか。気概があると信じたい。現在の日本への問いかけが詰まった作品です。

  • まちゃ さん

    下巻は不老処置を受けないこと選択した仁科ケンを中心に物語が展開します。第三回国民投票の結果とその後の20年に涙が滲んできました。面白かったです。世論を気にして政策を決定できない政治家と政策実現のために独裁制が必要だと考える官僚。社会の閉塞感が今の日本を彷彿させます。本書は民主主義における国民の責任について考えさせられる作品でした。

  • 修一郎 さん

    下巻は,展開がくるくるかわる権力闘争活劇路線へ。一気に読了,面白かった。実は第四部途中までは,盛りすぎ、仕掛けの割に動機がしょぼいというパターンか,と心配していた。ところが豪快で息をもつかせぬ終盤の逆転劇。SMOCや国民投票,ある人物の再登板まで,見事に回収しきって終結。読後の爽快感ばっちり。山田宗樹さんは塩野七生さんの著作に影響されたとのことだが,イメージした人物像は,まさに[カエサル&マキャベリ]のような男。この理想像をケンと遊佐とに分けあって描いた。最後でキャラがピタッとキマったね。

  • 風眠 さん

    『死にゆく者に多大な社会資源と投ずるよるも、少しでも次の世代のために活用するのが現実的な選択と考えます』遊佐章仁の言葉が印象的な下巻。同時多発性癌SMOCが出現したことで、不老不死が絶対的なものであるという価値観が崩れていく。人間はいつか必ず死ぬから、生きていける。時間に限りがあるからこそ、必死になれる。生きていることが当たり前すぎて忘れていることも多いけど、限りがあるからこそ命は美しく、そして尊いのだ。それでも人間は潔くはないから、ジタバタしてしまうけれど、それもまた人間の愛らしさか、とも思う。

  • Yunemo さん

    不老不死がけっして幸せを呼び込むことにはならない。改めて実感。まじかに迫る死から逃れようとする人々の、生への欲望がむき出し。でも、自身もこの状況下では、こうなってしまうのだろうね。自信がない自分に気づいてしまう。国家を次の世代にどう託すかが大きな課題。でもその前に、個々人の欲をどうコントロールすることができるのか。究極の選択を自信を持ってできるのかも不安。もう一つの課題、究極のリーダーシップのとり方、これも突きつけられている。気持ちはくすぐられるのだが、本書での、上巻・下巻での重みの違いが気にかかる。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

人物・団体紹介

人物・団体ページへ

山田宗樹

1965年、愛知県生まれ。98年、『直線の死角』で第18回横溝正史ミステリ大賞を受賞しデビュー。2003年に発表した『嫌われ松子の一生』が大ベストセラーになった。13年、『百年法』で第66回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたもので

プロフィール詳細へ

文芸 に関連する商品情報

おすすめの商品

HMV&BOOKS onlineレコメンド