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オリンピックの身代金 下 講談社文庫

Hideo Okuda

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784062779678
ISBN 10 : 4062779676
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2014
Japan

Content Description

要求金額は8千万円。人質は東京オリンピックだ―五輪開催を妨害すると宣言していた連続爆破事件の犯人、東大生・島崎国男が動き出した。国家の名誉と警察の威信をかけ、島崎逮捕に死力を尽くす捜査陣。息詰まる攻防の末、開会式当日の国立競技場を舞台に、最後の闘いが始まった!吉川英治文学賞受賞作。

【著者紹介】
奥田英朗 : 1959年岐阜県生まれ。プランナー、コピーライター、構成作家を経て1997年『ウランバーナの森』でデビュー。『邪魔』が大藪春彦賞を受賞。また、2004年には『空中ブランコ』で直木賞を、2009年には『オリンピツクの身代金』で吉川英治文学賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 修一朗

    下巻は手に汗握る追跡劇。もう少しのところで取り逃がす失態を繰り返す警察のあせりだったり,公安部と刑事部の軋轢だったり組織の緻密な描写が秀逸だ。構成が素晴らしいのでオリンピックを脅迫する島崎を,結末はわかっているのに「逃げ切れ!」と共感してしまう。1964年のオリンピックは東北の貧村出身の出稼ぎ人夫の人柱の上に創り上げられた。2020年のオリンピックは出稼ぎ外国人の汗で創り上げるのだろう。昭和39年のオリンピック都市東京の影を描き切った傑作だ。今月のベスト。

  • あきぽん

    下巻は「逃げる犯罪者」vs「追う警察」の緊迫したクライムサスペンスでした。それにしても権力は都合の悪いものはないことにしてしまいますよね。昭和39年も、令和3年も変わっていない。弱者は虫けらでしかない。ラストは普通の娘さんのエピソードでほっとしました。

  • ehirano1

    再読。ストーリー展開よりも、そして主人公である島崎国男よりも”村田”の言動が印象的でした。学生運動を「都会の若者の盆踊り(p213)」と一蹴し、都市と田舎の貧富の差を「今は多少不公平でも石を高く積み上げる時期で、横に積み上げるのはもう少し先だ(p281)」と冷静に客観視、国を相手に身代金では「こういうのは悪じゃねえ。反逆だっぺ(p281)」。これらの言動は「人はどんな過去を引きずっているかわからない(p55)」にこれらを説明するヒントがあるような気がします。初読に続きさらに考えさせられます。

  • hiro

    初めて読んだ奥田作品である伊良部シリーズとは全く違う作品だが、上下巻の長編でも一気に読んでしまう作品だった。もっとも、出稼ぎ労働者でオリンピックの工事現場で働く兄の死をきっかけに、ヒロポンに手を出しダイナマイトを手に入れ、オリンピックを人質に身代金を要求する犯罪者となっていく国男をみているのはつらかった。島崎刑事らの警察側のパートと国男のパートの時間差がある章立てにより、警察側の緊迫度を感じて読むことができ終盤まで一気に読んだが、最後の最後になって結末が知りたくなく、読み終えるまで時間がかかってしまった。

  • ehirano1

    読み方によっては「戦争(第二次大戦)では負けてボロボロになったけど、復興してオリンピックホスト国までに登りつめ、経済で大戦の負けを返した」、とも読めるのではないかと思いました。しかし、それは大戦で艱難辛苦を味わった国民全てに還元されていたわけではなく、裕福層はより裕福に、貧困層はそれほど変わらず、に留まり、将来の希望である若者をテロリストへと変えていく・・・。もっと他の別の方法で貧困層を救っていく手段もあったのではないでしょうか、それともただ単に若狭所以なのでしょうか。大いに考えさせれた作品でした。

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