夜長姫と耳男 岩波現代文庫

坂口安吾

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784006022938
ISBN 10 : 400602293X
フォーマット
出版社
発行年月
2017年10月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
288p;15

内容詳細

長者の一粒種として慈しまれる夜長姫。黄金をしぼらせ、したたる露で産湯をつかわせたので、姫の身体は光りかがやき、黄金の香りがするといわれていた。飛騨随一の匠の弟子で、大きな耳を持つ耳男は、姫が十三歳の時、姫のために弥勒菩薩像を造るよう長者から命じられる。美しく、無邪気な姫の笑顔に魅入られた耳男は、次第に残酷な運命に巻き込まれていく。

【著者紹介】
近藤ようこ : 1957年新潟市生まれ。漫画家。折口民俗学への関心から國學院大學に進学し、在学中に漫画家としてデビュー

坂口安吾 : 1906‐1955年。新潟市生まれ。作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • KAZOO さん

    近藤さんのコミックは以前岩波で出された漱石の「夢十夜」があります。怖さはあまりなかったのですが幻想的なイメージはあった気がしました。今度は同じ岩波から坂口安吾の二つの短編を出されています。両方とも読んだことはあるのですがすっかり忘れてしまっています。この本の姫と耳男のイメージは大部異なっている気がしました(うろ覚えですが)。まあ近藤さん独自の作品として楽しみました。内容は残酷ですが、近藤さんの筆致で残酷さが薄れている気がしました。

  • 夜勤中の寺 さん

    坂口安吾の小説を近藤ようこが漫画化したもの。私は日頃、安吾贔屓を公言している者だが、この原作は未読であった。元は小学館から出た本だが、他の文庫より小さめな岩波現代文庫で読めて良かったと思う。私の掌の中の、大切な小さな物語になった。古代が舞台の残酷で切ない話。ラストはとにかく泣けてしまった。安吾が『文学のふるさと』で説いた事を実践した様な問答無用の寓話的世界。饒舌な安吾をセーブした近藤ようこの静謐が魅力的だ。読んだ人の大半は「耳男は私だ」と思うだろう。少なくとも私は「これは私の話だ」と思った。お薦めします。

  • Vakira さん

    近藤ようこさん、最近気になる漫画家。「ゆうやけ公園」や夏目漱石原作「夢十夜」が気に入ったので坂口安吾原作ではどんな感じ?っと興味が湧いて読んでみた。時代は平安時代の頃?「好きな物は呪うか殺すか争うかしなければならないのよ」仏師の怒りの感情が仏像に命を与える。気が入り込まなければ仏像ではない。芸術と命と死、姫と匠の仏師と奴隷女。「火の鳥 鳳凰編」、芥川龍之介の「地獄変」を思い出す。姫のムチャブリはオスカー・ワイルドの「サロメ」の様。淡々と絵は描かれるがその物語はかなり強烈。凄い物語を読ませていただきました。

  • harupon さん

    原作の坂口安吾さんの「夜長姫と耳男」を読後、こちらの漫画も読みました。当然、物語の内容は同じですが、漫画で読むとストレートに恐ろしさが伝わってきました。耳男が作ったモノノケの像はなんともおぞましい気持ち悪さ、そして次に作った姫の顔を模した弥勒菩薩像は美しい、ラストシーンの美しく儚い姫の姿。近藤よう子さんは坂口安吾さんの「桜の森の満開の下」「戦争と一人の女」も漫画にしています。

  • テイネハイランド さん

    図書館本。坂口安吾の原作を近藤ようこ氏がマンガ化。「桜の森の満開の下」の後味の悪さが後をひいたのか、この作品も続けて読んでみました。近藤さんの絵はこちらの作品のほうが「桜の森」よりいきいきとしているように思えましたが、この作品もとても後味が悪く、私の場合は、この作品世界を美しいものと呼びたくはないなあというのが正直な感想です。

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坂口安吾

明治39年(1906年)、新潟県に生まれる。戦前・戦後にかけて活躍。昭和21年(1946年)に発表された『堕落論』は、大きな反響を呼び時代の寵児となる。太宰治・織田作之助らとともに「無頼派」作家と呼ばれる。歴史小説、推理小説、随筆など多彩な分野で活躍。昭和30年(1955年)、四十六歳で急逝(本デー

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