之を楽しむ者に如かず

吉田秀和

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784103240143
ISBN 10 : 4103240148
フォーマット
出版社
発行年月
2009年09月
日本
追加情報
:
20cm,525p

内容詳細

之を知る者は之を好む者に如かず。之を好む者は之を楽しむ者に如かず(論語)。「之」を「音楽」と読んでもかまわない―と、私は思っているのです。自由な呼吸にふれることのできる音楽が、ここにある―。

目次 : 1 之を楽しむ者に如かず(変わるものと変わらないもの/ 「一九六八年」のできごと/ 遅い理由、速い理由/ 演奏家たちの「内的要求」/ 先進の禮楽におけるは野人なり ほか)/ 2 今月のディスク(ピアノでバッハを弾いた人たち/ 演奏の「違い」について/ 私たちの「耳、心、頭」/ 『二〇世紀の偉大なるピアニストたち』より/ 戦争の傷―フランソワ、リパッティ、モイセヴィッチ ほか)

【著者紹介】
吉田秀和 : 1913(大正2)年9月23日、東京日本橋に生まれる。東京大学文学部仏文科卒業。1946年、「音楽芸術」誌に「モーツァルト」を連載、評論活動を開始する。1988年、水戸芸術館館長に就任。2006年、文化勲章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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先日購め、早速読み、その識見の高さに流石...

投稿日:2009/11/20 (金)

先日購め、早速読み、その識見の高さに流石と唸ってしまいました。九十歳を超えて尚この柔軟な思考を維持されていると思うと感動してしまいます。吉田氏が挙げているディスクのうち何年も前に購入したままあまり聴いていなかったディスクが結構あったので早速引っ張り出して聴いてみました。すると、その演奏が昔とは異なって聴こえたのです。これこそ批評というものの醍醐味でしょう。益々長生きされて素晴らしい批評を届けて下さることを祈念致します。江湖にお薦めします。

緑川虫太郎 さん | 東京都 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • そり さん

    吉田さんの著書「永遠の故郷」よりも専門的なところは薄く、柔らかな語り口を楽しみながら読むことができました。▼音楽家への敬意からか、線を引いておられるように感じます。けっして踏み越えないのですが、幅広い知識と経験は察して余りあるほどで、氷山の一角なのでしょう。とはいえ、一度に消化できるものではありませんでした。▼グルダさんについて触れられるのを度々見かけます。本のわりあい最初の方に、彼のシューベルトを愛してやまないものの一つとあり、そうとうな想いを感じます。↘

  • takataka さん

    ★★★★☆2009年に出版された時に購入したが、そのまま読まずじまいだった。丸谷才一が名文家のひとりにあげ、「思ひ出すことの達人」と称した吉田秀和氏の文章は、いま聞いた曲について自身の記憶も交えながら紹介してくれる。すると実際に聴いていないのに、聴いた後に浮かんでくる余韻を感じてしまう。書名の「之を楽しむ者に如かず」とは音楽の本にふさわしい言葉だ。

  • カリギュラ さん

    文章がうまい。読んでると実際にそのCDを聴いてみたくなる。

  • sakase さん

    演奏家は、彼が取り上げる曲と、何らかの形、意味で、彼独自の関係を持っていればこそ、曲を弾く。そのとき、彼がとる弾き方は、彼と曲との両方の働きかけから生まれ、決定されてくるのだ。(吉田秀和先生)

  • うな坊 さん

    気持ちのよい評論。ここで取り上げられたCDを聴いてみたいと思わせる。他の批評家が「貶めることで自分の評論価値を上げる」手段をとるのに対し、吉田さんは貶しかたもおだやかで、褒め方が納得のいく書き方。風来坊さんの「この人の新刊を読める幸せ」にも同感。

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人物・団体紹介

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吉田秀和

1913年、東京日本橋生まれ。音楽評論家。東京大学仏文科卒。戦後、評論活動を始め『主題と変奏』(1953年)で指導的地位を確立。48年、井口基成、斎藤秀雄らと「子供のための音楽教室」を創設し、後の桐朋学園音楽科設立に参加。57年、「二十世紀音楽研究所」を設立。75年、『吉田秀和全集』で大佛次郎賞、9

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