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教養としての「病」 インターナショナル新書

Masaru Sato

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784797681246
ISBN 10 : 4797681241
Format
Books
Release Date
June/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

週3度の透析、前立腺癌、冠動脈狭窄――
立て続けに襲い来る病と闘う「知の巨人」が考える患者学とは?
京大法学部出身、異色の主治医と語り尽くす「現代医学の問題点」

【本書の内容】
「新自由主義」によって毒された日本の医療──カネさえあれば、どんな病気も治せるというのは幻想にすぎない!
自分自身が腎臓病患者で人工透析を週に3回行なっている「知の巨人」佐藤優が警鐘を鳴らす──本当の医療は、医者と患者が「共同体」を作ってこそ行えると説く、その理由とは?
対談の相手は、佐藤優氏の主治医である片岡浩史氏(東京女子医大病院)。
片岡医師は京大法学部を出たのちにJR西日本に就職し、駅員や車掌を経験したこともあるという異色の経歴の持ち主。しかし、だからこそ「純粋理科系」の医師とは違う観点で人間を捉えることができる異色のドクターでもある。

【著者略歴】
〈佐藤優〉1960年、東京都生まれ。85年同志社大学大学院神学研究科修了。2005年に発表した『国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて』(新潮社)で第59回毎日出版文化賞特別賞受賞。『自壊する帝国』(新潮社)で新潮ドキュメント賞、大宅壮一ノンフィクション賞受賞。『獄中記』(岩波書店)、『交渉術』(文藝春秋)など著書多数。

〈片岡浩史〉1970年、NY生まれ。腎臓内科医(東京女子医大 助教)。京都・洛星高校を卒業後、京大法学部に入学。卒業後はJR西日本で働くが、その現場経験を通じて、医療に携わりたいと思い、退社。鹿児島大学医学部で学ぶ。腎臓内科医として日々患者と向き合う一方で、腎臓病研究者として医学の進展を、社会保険診療報酬請求書審査委員や診療ガイドライン作成委員として日本の「医療の質」の向上を追求・模索している。医学博士。

【目次より】
はじめに──病と私 (佐藤優)
第一章 医師と患者の「共同体」をどう作るか
第二章「生き方の基礎」を見つけた場所
第三章 今の「医学部ブーム」が危ない理由
病と戦う──「異質なもの」との対峙 (片岡浩史)
第四章 新自由主義が日本の医療を荒廃させた
第五章 人はみな「死すべき存在」である

【佐藤優より】
私はキリスト教徒(プロテスタント)なので生命は神から預かったものと考えている。神がこの世で私が果たす使命が済んだと思うときに、私の命を天に召す。この世界に命がある限り、私にはやるべきことがあると考え、仕事と生活に全力を尽くすようにしている。
現時点で腎移植まで進むことができるかどうかは、分からない。腎移植が成功すれば、そこで長らえた命を自分のためだけでなく、家族と社会のために最大限に使いたいと思う。そこまで進めないのならば、透析という条件下で、できる限りのことをしたいと思っている。(まえがきより抜萃)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • gtn

    腎臓病、前立腺癌、冠動脈狭窄と大病に見舞われる佐藤氏。だが、最良の主治医片岡氏と巡り合えた。患者と医師との信頼関係から、人生の価値観まで語り合う二人。思い違いの平等思想は自己責任という負を生み、現在の潮流に沿わない長子相続型は、かえって弱者救済の責任が強者に備わると、敢えて問題提起する佐藤氏に、患者と向き合う中で、寄り添うべきかで強く指導すべきか常に悩んでいると共感する片岡氏。片岡氏も前歴のJR職員時代の経験を医療現場に活かしており、発言も示唆に富む。

  • Risuke Koshiba

    佐藤優さんとその主治医で腎臓内科医の片岡先生との対談本で、内容も濃かった。JR西日本時代の経験を医師になってからも生かしているのはすごいことだし、片岡先生は、医師としてだけでなく、人間としてもとても立派な方だと思った。対談は多岐にわたるが、医師の現状の厳しさ、新自由主義について、平等の思想が結果責任につながりやすいことなど勉強になることが多かった。

  • スリカータ

    佐藤優さんの他の著書で、妻から腎臓を提供して移植する件を知っていたので、それを踏まえた本だろうと身構えて読んだ。対談なので、片岡医師のユニークな生い立ちも交えて、病気の話題一辺倒でなかったところが良かった。医師の人格は勿論のこと、患者側も医師に対する素直さや正しい情報収集力と知性が要る。佐藤さんの本はこれからも読んで行きたいので、少しでも長生きしてもらいたい。

  • Amazonで誤って2冊予約注文していて2冊手元に届く。インパクトのある到着だったので、2冊分何かを得ないと!とすくに読んだ。佐藤優さんの主治医の片岡先生との対談。珍しい組み合わせが新鮮で一気読み。病や医療的な話はもちろん、生き方、接し方、受験、保険、不正につながる恐れがあるためポケットマネーを使って仕事してはならないなど、ヒントとなる話をたくさん得ることができた。それにしても佐藤優氏はなんとも得難い作家。長年にわたって知的な刺激を沢山もらっている。是非体を大事にしていただき、沢山の著書を出して欲しい。

  • coldsurgeon

    著者の一人、佐藤優氏が慢性腎臓病から人工透析に移行していたことや前立腺がんにより手術を受けていたことは知らなかった。いくつかの疾患に遭遇し、病院や医師との関わりが増えたことにより、病を知識としてどん欲に得た結果が、本書の作成につながったのだろう。歳の重ねが受け入れがたいものや病を増やすのだから、仕方がないところもあるのだが。医療現場に新自由主義的な考え方が浸透し、働き方改革などの規制緩和が進んでいる。個人と社会は基本的に損対するものであるから、個人が自由を押し出せば押し出すほど、社会的規範は小さくなるな。

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