『巡礼の年』第１年『スイス』、２つの伝説、呪い　シュニーダー、チューリヒ・トーンハレ管弦楽団員（２ＣＤ限定盤）

リスト『巡礼の年』第１年「スイス」ほか
オリヴァー・シュニーダー
６３ページ・ブックレット付ハードカバーBOOK仕様

オリヴァー・シュニーダーは1973年生まれのスイスのピアニスト。ルース・ラレードやレオン・フライシャーに師事、多くのコンクールで上位入賞し、現在はソリストとしてだけでなく、室内楽や伴奏ピアニストとしても活躍しています。
　これまでにモーツァルトやシューベルト、シューマン、サン＝サーンスなどのＣＤを制作していましたが、今回は生誕２００年を迎えた作曲家フランツ・リストの作品から構成されたアルバムとなっています。
　メインとなる『巡礼の年』第１年「スイス」は、第１年は1834年から1838年にかけて書かれた『旅人のアルバム』を改変したもので、当時一緒にスイスを旅行したマリー・ダグーの思い出も込められているものです。
　『２つの伝説』は、「小鳥に説教するアッシジの聖フランチェスコ」と「波の上を渡るパオラの聖フランチェスコ」から成る作品で、二つの聖人に関するエピソードを雰囲気豊かに名技的要素も織り交ぜながら重量感ある音楽に仕上げた傑作。カロリーネとの結婚を願って活動していたローマ時代の作品です。
　CD2はボーナスディスクで、リスト若き日の１５分前後の作品である『呪い』が収録されています。この『呪い』は、もともとはピアノと弦楽アンサンブルおために書かれていましたが、後にピアノとオーケストラのための編成にアレンジされ、そちらで演奏されることが多くなっています。今回のシュニーダーの録音では弦楽ヴァージョンが選ばれており、リスト若き日のヴィルトゥオーゾな魅力が室内編成の弦楽との組み合わせの中でユニークな姿を現しています。（ＨＭＶ）

【収録情報】

収録予定曲
CD1
リスト：
・『巡礼の年』第1年『スイス』 S.160
・2つの伝説 S.175

CD2
・『呪い（マレディクシオン）』 S.121

　オリヴァー・シュニーダー（ピアノ）
　チューリヒ・トーンハレ管弦楽団員（CD2）
　　Andreas Janke, Yi-Chen Lin, Cosmin Banica, Cathrin Kudelka (Vn)
　　Michel Rouilly, Katja Fuchs (Va)
　　Benjamin Nyffenegger, Christian Proske (Vc)
　　Kamil Losiewicz (Cb)

　録音時期：2011年9月9〜12日
　録音場所：スイス放送第1スタジオ
　録音方式：デジタル（セッション）

【オリヴァー・シュニーダー】
1972年スイス生まれ。10歳に満たない若さでパリのツェムリンスキー弦楽四重奏団とのデビューを果たし、チューリヒ音楽院にてオメロ・フランセッシュに師事して最高位で卒業。その後、ウィーン国立音楽院大学、マンハッタン音楽院でも学位を取得し、ピーバディー音楽院にてレオン・フライシャーに師事、2001年卒業。ヨーロッパ、アメリカ、日本の各地で演奏活動を積極的に行い、ヴェルヴィエ音楽祭、チューリヒ祝祭週間など主要音楽祭にも参加。トーンハレ管弦楽団をはじめモスクワ・フィル、オスロ・カメラ−タ、ケルン室内管弦楽団や、ユリア・フィッシャーらとの共演も果たしています。