CD 輸入盤

『友人フリッツ』全曲 ガヴァッツェーニ&コヴェント・ガーデン王立歌劇場、パヴァロッティ、フレーニ、他(1968 ステレオ)(2CD)

マスカーニ (1863-1945)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
9482582
組み枚数
:
2
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
CD
その他
:
CD-ROM付き,輸入盤

商品説明

EMI THE HOME OF OPERA
パヴァロッティ、フレーニ/マスカーニ:友人フリッツ(2CD)

マルチパック、16ページ・ブックレット
あらすじと歌詞テキストのデータ(欧文のみ)を収録したCD−ROM付き

1968年ステレオ録音。傑作『カヴァレリア・ルスティカーナ』で成功を収めた翌年の作品。前作とは打って変わって牧歌的な内容の作品ですが、アルザスの田園風景を背景に繰り広げられる叙情劇は、マスカーニ天性の旋律創造の才もあってなかなか魅力的です。
 当アルバムはパヴァロッティがデッカ・レーベルの専属になる前の録音で、同郷のフレーニとともに美声による伸びやかなカンタービレをたっぷり聴かせてくれているのがポイント。

【オペラの内容】
第1幕
舞台は19世紀末のフランス、アルザス地方の地主、フリッツ・コブスの屋敷。フリッツは資産家の地主で、恋愛や結婚を否定する考えの独身主義者。誕生日を迎えた彼のもとを訪れたダヴィッドは、村の貧しい娘たちの結婚を世話することに熱心な司祭で、この日もフリッツのもとに、ある貧しい娘の持参金を貸してくれるようお願いに来ていました。これに快く応じたフリッツは、誕生日の宴を始めることにし、そこにヒロインの小作農の娘、スーゼルが花束を届けにやってきます。
 宴の音楽はベランダでジプシーの少年が奏でるヴァイオリンによって開始されますが(トラック5)、ここが実にユニーク。まずチューニングによって開始され、名高い間奏曲にも使われた美しい旋律が延々3分半も演奏されるのです。ヴァイオリンを聴いたスーゼルは美しさに涙を流し、それを見たフリッツは心を動かされてしまいます。
 オペラのキーになる重要なシーンですが、マスカーニの巧みな「舞台裏」の使い方は、『カヴァレリア・ルスティカーナ』冒頭の独唱と同じく忘れ難い印象を残します。
 ソロが終わるとにぎやかな乾杯となり、今度は司祭はスーゼルにも結婚を世話したいと言い出し、彼女に心動かされたばかりのフリッツは、それが面白くありません。そして司祭は当のフリッツにもそろそろ結婚を考えてみたらどうかと話をしますが、フリッツはこれを断り、彼がもし結婚をした場合には、司祭にブドウ園を与えるという賭けまでしてしまいます。幕切れはフリッツの誕生日を祝いに訪れた孤児たちが施しを受けるという場面で、どこか『道化師』や『ボエーム』を思わせる雰囲気の音楽となっています。

第2幕
舞台は農園。畑のサクランボが熟し、スーゼルは、地主のフリッツが見回りに訪れるのを待っています。この場面も、マスカーニの「舞台裏」の使い方のうまさが映えるシーンで、サクランボ畑で働く女たちの合唱が遠くから聞こえる美しい音楽は非常に魅力的(トラック12)。
 やがてフリッツがやって来ると、スーゼルは花を渡して、二人でサクランボを摘み、フリッツはあらためてスーゼルの美しさに気付きます。後から来た友人たちは、いつになくフリッツの顔が輝いていることに驚きます。
 フリッツ一行が農地を見まわる間、残ったスーゼルに対して、司祭のダヴィッドは、旧約聖書のレベッカの物語を聞かせます。スーゼルの結婚への気持ちを確かめるためですが、ちょうど話がレベッカの返事の場面に来た時、フリッツが戻ってきます。スーゼルは、偶然の出来事に動揺し、頬を染めて駆け去ってしまいます。
 それを見た司祭ダヴィッドは、スーゼルはまもなく結婚するだろうとフリッツに告げると、フリッツは激昂して彼を追い払ってしまいます。まだ恋愛や結婚を否定する考えのフリッツは、混乱したまま農地を後にします。
 幕切れは再び「舞台裏」効果。サクランボ畑で働く女たちの合唱が遠くから聞こえる中、スーゼルはフリッツに挨拶もせずに駆け去ってしまった自分の非礼を後悔して涙ぐみます。

間奏曲
『友人フリッツ』の名がオペラ本編の人気とは関係なく、なぜかよく知られているのはこの見事な間奏曲のおかげ。第1幕のベランダの音楽などを効果的に用いた情熱的な美しさにあふれた素晴らしい音楽です。

第3幕
舞台はフリッツの屋敷。フリッツは、スーゼルを愛し始めていることに気づきますが、そこに司祭ダヴィッドがやって来て、スーゼルの結婚が決まったようだと話します。フリッツは取り乱し、怒って部屋を出て行ってしまいます。そこに、スーゼルが果物を届けに訪れます。司祭ダヴィッドは、フリッツへの非礼を悔いて元気のないスーゼルを励ましますが、フリッツを待つ間も、スーゼルの心は晴れません。
 やがて部屋に戻って来たフリッツは、スーゼルに対して、結婚話が決まったのかと問いかけます。すると彼女が泣き出すので、フリッツは思わずスーゼルを抱きしめ、ついに彼女への愛を告白します。
 司祭ダヴィッドは、フリッツとの賭けに勝って手に人れたブドウ園を、スーゼルに譲ると語り、フリッツと同じく独身主義の友人たちは、結婚を決めたフリッツをからかいながらも祝福するうちに幕。(HMV)

【収録情報】
・マスカーニ:歌劇『友人フリッツ』全曲

 ルチアーノ・パヴァロッティ(テノール)
 ミレッラ・フレー二(ソプラノ)
 ヴィンチェンツォ・サルディネロ(バリトン)、他
 コヴェント・ガーデン王立歌劇場管弦楽団&合唱団
 ジャナンドレア・ガヴァッツェーニ(指揮)

 録音時期:1968年
 録音方式:ステレオ(セッション)

【EMI THE HOME OF OPERA】
EMIとVIRGINクラシックスは過去60年にわたり450以上のオペラ録音を続けており、偉大なアーティストによる録音の継続の中で、現在もゲオルギュー、デセイ、ディドナート、アラーニャ、パッパーノなどによる新録音が加わっています。その豊富なオペラ・カタログのエッセンスを選りすぐったこのオペラ・シリーズはクラシック・カタログの最高峰ともいうべきシリーズを形作っています。
 今回もカラス、セラフィンの『運命の力』、シュヴァルツコップ、カラヤンの『コジ・ファン・トゥッテ』、デ・ロス・アンヘレス、ビーチャムの『カルメン』など絶対的な評価を受ける名盤20点を一気に発表いたします。
 いずれもマルチパック、16ページ・ブックレット。あらすじと歌詞テキストのデータ(欧文のみ)を収録したCD−ROM付きです。(EMI)

ユーザーレビュー

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マスカーニは歌劇『カヴァレリア・ルスティ...

投稿日:2012/06/03 (日)

マスカーニは歌劇『カヴァレリア・ルスティカーナ』だけで知られているような作曲家だが、音楽は美しいが血なまぐさい嫉妬と決闘の『カヴァレリア・ルスティカーナ』より同じ田舎が舞台でも独身男がめでたく結婚する歌劇『友人フリッツ』の方が個人的には好きだ。 この愛らしい作品を若きパァヴァロッティとフレーニが歌い上げている素晴らしい録音があるのにいっこうに国内盤で出ないのが不思議でならない。

ユローヂィヴィ さん | 大阪府 | 不明

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