リヒャルト・フルーリー:管弦楽曲集
自作自演、そして初演の録音を収録した注目盤!
R.シュトラウスらによって華々しい盛り上がりを見せる20世紀ドイツに生きた作曲家、リヒャルト・フルーリー。同時代の大家たちの影に埋もれ、現代ではなかなか演奏される機会に恵まれないフルーリーの希少な自作自演と初演の録音を含む注目盤が「GALLO」レーベルからリリースされます! 1950年代の録音ですが音質は良好。いずれも謝肉祭や森の情景を描いた作品で、後期ロマン的な抒情性とドイツ伝統の骨太の重厚さにフランス印象派的な柔らかな旋律美といった、フルーリーならではの鮮やかな表現世界の魅力を存分に堪能出来る内容となっております。
収録された3作品のうち、フルーリー自身がタクトを取っているのは『謝肉祭交響曲』と『森の交響曲』の2つ。『謝肉祭交響曲』は彼の故郷、スイスのゾルトゥルンの街で行われた謝肉祭の情景を描いた作品で、その幻想的な表現の鮮やかさに当時絶賛された若きフルーリーの代表作。朗々と歌われるひそやかな冒頭部分から謝肉祭が始まる賑やかな中間部分への場面転換の鮮やかさは見事です。『森の交響曲』でも、鳥の鳴き声・雷・森の神秘・エピローグという展開に沿って目まぐるしく情景が入れ替わるのが印象的。名匠ブルクハルド指揮による『アルティスベルク組曲』は1954年初演の録音。スイスのビーベリスト近くに座する森深きアルティスベルクの山を描いた壮大な管弦楽曲で、その重厚かつ神秘的な表現にはワーグナーの影響も垣間見えます。ほぼ同時期にシュミット=イッセルシュテットやミュンシュらと名演を残しているベロミュンスタースタジオ管弦楽団、そして現在のスイス・イタリアーナ管の前身である名門スイス・イタリアーナ放送管弦楽団の演奏にも注目されます!(キングインターナショナル)
【収録情報】
フルーリー:
・謝肉祭交響曲
ベロミュンスタースタジオ管弦楽団
リヒャルト・フルーリー(指揮)
録音時期:1954年1月6日
・森の交響曲
スイス・イタリア語放送管弦楽団
リヒャルト・フルーリー(指揮)
録音時期:1959年7月9日
・アルティスベルク組曲(全4曲)
ベロミュンスタースタジオ管弦楽団
パウル・ブルクハルト(指揮)
録音時期:1954年1月(初演)
録音方式:モノラル