フェルシアーノ:声楽作品集
リチャード・フェルシアーノはカリフォルニア出身で、ミルズ・カレッジでダリウス・ミヨーに師事、後にパリ音楽院で学びました。ダラピッコラにも個人的に指導を受けていて、そうした経歴からヨーロッパの同時代音楽の影響を強く受けています。
『季節』はリゲティの『永遠の光』を思わせる美しい佳品。『レスポンソリウム』はカウンターテナーのソロにデジタル・ディレイを施し、多声的なテクスチュアを作り出しています。『日本の4つの詩』に使用されている日本の詩は、ブックレットには英訳のみが書かれ出典が明らかにされていませんが、松尾芭蕉をはじめとするいくつかの俳句をテキストとしているようです。そのためかエキゾチシズムと神秘的な雰囲気がミックスされた、アメリカ人好みのジャポニズム作品となっています。(TOBU)
【収録情報】
フェルシアーノ:
1. 憤怒 (1987)〜3人のソプラノと3つのフルートのための
アンナ・キャロル・ダドリー(ソプラノ)
ジュディ・ハッベル(ソプラノ)
ジュディス・ネルソン(ソプラノ)
キャロル・アディー(フルート)
ディーナ・グロスマン(フルート)
シャロン・キース(フルート)
2. グロッサラリア (1967)〜バリトン、打楽器、オルガンとエレクトロニクスのための
マーヴィン・クリーブ(バリトン)
ローレンス・モー(オルガン)
ピーター・モーンド(打楽器)
リチャード・フェルシアーノ(指揮)
3. 四季 (1978)
カリフォルニア大学バークレー校室内合唱団
フィリップ・ブレット(指揮)
4. レスポンリウム (1992)〜声とエレクトロニクスのための
クリストファー・ローリー(カウンターテノール)
5. 日本の4つの詩 (1964)〜女声合唱、5つのハープとベルのための
キャス工業高校ハープ&声楽アンサンブル
リチャード・フェルシアーノ(指揮)
6. タートルアイランドの天使たち (1979)〜空間処理を伴った4人のパフォーマーのための環境作品
メレディス・ストーン(ソプラノ)
ヴァージニア・スパイサー(フルート)
キャスリーン・ランゲ=ジェンセン(ヴァイオリン)
ランディ・マックス(打楽器)
録音:1987年(1)、2005年(4)、不詳(2,3,5,6)
59:18