Undance, Crying Out Loud, No Let Up : T.Murray / Undance Band, Hoskins / Rambert Orchestra

イギリスの怒れるパンク世代の寵児タネジの管弦楽作品集！

多様なイギリス現代音楽界にあってもなお異彩を放つ存在のマーク＝アンソニー・タネジは、マイルス・デイヴィスらモダン・ジャズの影響を受け、強いリズムやジャズ和声の他、ストラヴィンスキー、パンク・ロックの要素を取り入れた独自の折衷様式で、1990年代に一躍時代の最先端に躍り出ました。またサイモン・ラトルに高く評価され、バーミンガム市響のコンポーザー・レジデンスを務め、その際書かれた管弦楽曲『３人の叫ぶ教皇』は彼の代表作となりました。
　このアルバムでは、21世紀に入ってからのバレエのために書かれた作品が集められており、タネジの相変らず反骨精神あふれるパンクな世界を楽しむことができます。意図的に書かれたストリート・バンドのような薄っぺらな響きのヒステリックな叫び、デフォルメされたラグタイムのリズム、破滅を予感させるクラスター、そして吹き荒れる音の嵐のほんの合間にかすかに聴こえるリリカルなメロディ。これぞまさにタネジ・ワールド。（TOBU）

【収録情報】
タネジ：
1.　アンダンス (2011)
2.　クライング・アウト・ラウド (2002-3)
3.　ノー・レットアップ (2003)

　ティム・マレイ指揮、アンダンス・バンド（1）
　ポール・ホスキンズ指揮、ランバート管弦楽団（2,3）

　録音時期：2013年4月18日（1）、2013年10月27日（2,3）
　録音場所：ロンドン、リリアン・バイリス・スタジオ（1）　オール・セインツ教会（2,3）
　録音方式：ステレオ（デジタル／セッション）