シュルホフ、エルヴィン(1894-1942)

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CD 輸入盤

作品集 ジェイムズ・コンロン&バイエルン放送交響楽団、ジャック・ズーン、ペーターゼン四重奏団、マルガレーテ・バビンスキ、他(6CD)

シュルホフ、エルヴィン(1894-1942)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
C7297
組み枚数
:
6
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明

シュルホフ作品集(6CD)

チェコに生まれ、作曲家、ピアニスト、指揮者として名声を獲得したエルヴィン・シュルホフ。20世紀初頭に流行したジャズを自作にいち早く取り入れるなど、あらゆる実験的な試みを行い、第一次世界大戦後のダダイズム運動の旗手としても活躍しましたが、ナチス政権の迫害を受け、最後は強制収容所で命を落とし、その作品も一時はすっかり忘れられてしまいました。
 ピアニストとしての彼は、同時代の作品の演奏を得意としていましたが、自作を弾くことはあまり好まず、あくまでも「客観的に聴くこと」が大切と考え、協奏曲の初演時も友人のカレル・ソルツにソロを任せています。演奏会では時に四分音を用いたハーバの曲までをも取りあげたり、当時始まったラジオ放送で、ジャズの即興演奏を披露したりと華々しい活動をしたことでも知られています。
 この6枚組の作品集には、前衛的な管弦楽作品から、彼の技巧が窺い知れるピアノ・ソナタ。そして最も「商業的に成功した」ジャズ風の小品まで多彩な曲を収録。才能に満ちたアウトサイダーを知る手がかりとなることでしょう。(輸入元情報)

【収録情報】
シュルホフ作品集


Disc1
● 交響曲第2番 (1932)
● 組曲 Op.37 (1921)(ラグタイム/ワルツ・ボストン/タンゴ/シミィ/ステップ/ジャズ)
● 交響曲第5番 (1938/39)


 バイエルン放送交響楽団
 ジェイムズ・コンロン(指揮)

 録音時期:2003年12月2-5日
 録音場所:ミュンヘン、ヘルクレスザール
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)

Disc2
1. フルートとピアノのための二重協奏曲 Op.63 (1927)
2. ピアノ協奏曲第2番 Op.43 (1923)
3. 弦楽四重奏と管楽アンサンブルのための協奏曲 (1930)
4. ベートーヴェン:ロンド・ア・カプリッチョ『失われた小銭への怒り』 Op.129(シュルホフ編)


 ジャック・ズーン(フルート:1)
 フランク=インモ・ツィヒナー(ピアノ:1,2)
 ライプツィヒ弦楽四重奏団(3)
 ベルリン・ドイツ交響楽団
 ローラント・クルティヒ(指揮)

 録音時期:2007年11月28,29日
 録音場所:ドイツ、ゼンデザール
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)

Disc3
● 弦楽四重奏曲第1番 (1924)
● 5つの小品 (1923)(ウィンナ・ワルツ風に/セレナード風に/チェコ風に/タンゴ風に/タランテッラ風に)
● 弦楽四重奏曲第2番 (1925)


 ペーターゼン四重奏団

 録音時期:1992年4月、9月
 録音場所:ベルリン放送第1ホール
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)

Disc4
1. 弦楽四重奏曲ト長調 Op.25
2. 弦楽六重奏曲 Op.45 (1924)
3. 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ (1927)
4. ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲 (1925)


 ペーターゼン四重奏団(1,2)
 ライナー・ヨハネス・キムシュテット(ヴィオラ:2)
 ミヒャエル・ザンデルリング(チェロ:2)
 コンラート・ムック(ヴァイオリン:3,4)
 ハンス=ヤコプ・エッシェンブルク(チェロ:4)

 録音時期:1994年5月6-8日
 録音場所:ベルリン放送第1ホール
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)

Disc5
● ピアノ・ソナタ第1番 (1924)
● 5つのブルレスケ Op.23
● ピアノ・ソナタ第3番 (1927)
● 5つのグロテスク Op.21


 マルガレーテ・バビンスキ(ピアノ)

 録音時期:2008年10月20-23日
 録音場所:ベルリン、ジーメンスヴィラ
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)

Disc6
● 6つの皮肉 Op.34
● 5つのピトレスク Op.31(Foxtrott / Ragtime / In futurum / One-Step / Maxixe)
● ジャズ・インプレッション集

 Dein kokettes Lacheln あなたのかわいい笑顔
 Capricciolette カプリッチョレッテ
 Butterfly 蝶々
 Tango タンゴ
 Melody Waltz メロディ・ワルツ
 A Musical Flips ミュージカル・フリップス
 Mitternachtsgespenster 真夜中の幽霊
 Humoreska ユモレスク

 マルガレーテ・バビンスキ(ピアノ)
 マリア・レットベリ(ピアノ:1)
 アンドレアス・ウィキダール(ピアノ:3)

 録音時期:2008年10月20-23日
 録音場所:ベルリン、ジーメンスヴィラ
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)

ユーザーレビュー

総合評価

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 エルヴィン・シュルホフは、ハプスブルク...

投稿日:2021/03/19 (金)

 エルヴィン・シュルホフは、ハプスブルク帝国時代のプラハにドイツ系ユダヤ人として生まれ、プラハ音楽院で学び、その後ウィーンやライプツィヒ音楽院で学んでドイツ・オーストリア圏で活動しました。第一次大戦後は共産主義を信奉し(「共産党宣言」をテクストにした歌曲まで作っている)、音楽ではシェーンベルクが主宰する「私的演奏協会」に参加、ジャズを取り入れるなど「ダダイズムの作曲家」として当時の前衛音楽の最前線に立ちました(ただしシェーンベルクの十二音音楽には否定的だった)。1928年の「交響曲第1番」の初演はエーリヒ・クライバーによって行われています(このCDには含まれない)。「どこがダダイズムなの?」と思える、前向きで意欲にあふれ颯爽とした作風です。1920年代のドイツ音楽の「モダニズム」とはこいういったものだったのでしょう。  1930年代に入ると「ユダヤ人」「共産主義者」「退廃音楽」という二重三重にナチスからにらまれる存在となり、共産主義者ということで祖国チェコでも活動の場が狭められていきます。その後チェコを併合したナチスによって強制収容所に送られ、そこで1942年に世を去ります。そしてその音楽の足跡は忘れ去られ、第二次大戦後も長い間顧みられることはありませんでした。  そのシュルホフの作品を聴く機会は今日でもほとんどありませんが、私はたまたま弦楽四重奏の演奏会で「5つの小品」(1923年)を聴いて、なかなかエモーショナルな作品なので興味を持ちました。  この作品集には、交響曲、協奏曲、室内楽、ピアノ曲などがバランスよく収められ、それぞれが一流の演奏なので、シュルホフという作曲家を知る上では絶好の企画といえます。

Tan2 さん | 神奈川県 | 不明

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