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ロリン・マゼールの芸術(30CD)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
88697932382
組み枚数
:
30
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
CD
その他
:
限定盤,輸入盤

商品説明


ロリン・マゼールの芸術(30枚組ボックス限定盤)
『英雄の生涯』『幻想』『巨人』、チャイコフスキー後期も収録!

ロリン・マゼールのSONY/RCA録音をCD30枚分集めたこのセットは、数多いマゼール録音の中でも特に注目度の高い傑作と目されながら入手できない状態が長く続いていた音源を多数収めているのがポイントとなっています。
 マニアの間では昔から有名だったクリーヴランド管との『英雄の生涯』と『幻想交響曲』の超快演や、フランス国立管弦楽団を指揮した爽やかなマーラーの『巨人』、シンフォニックに徹した隙の無いチャイコフスキー後期交響曲というレア物の復活がなんといっても朗報ですが、しばらく入手できなかったベートーヴェン交響曲全集や、ワーグナー管弦楽曲集が収録されているのも見逃せません。
 その他、リヒャルト・シュトラウスや、ストラヴィンスキー、レスピーギ、グローフェ、ホルスト、ラヴェル、シベリウス、サン=サーンスなどの雄弁な演奏を大量に収録し、マゼール芸術の素晴らしさをたっぷり味わえる内容となっています。装丁はクラムシェル・ボックス仕様で、各CDは紙製ケースに収納される形態です。

『英雄の生涯』『幻想交響曲』など注目演奏多数

【Disc1-5/ベートーヴェン:交響曲全集】
1977〜1978年ステレオ録音(SONY)。発売当時、賛否両論を招いた演奏ですが、今聴くと細部の凝った仕上げや、クリーヴランド管弦楽団の各パートが明晰に聴こえる録音など実に面白く、とてもユニークな全集と感じさせます。

【Disc6/ベルリオーズ:幻想交響曲】
1977年ステレオ録音(SONY)。ヴァイオリン両翼型の楽器配置で響きの立体感を克明にし、さらに、クリーヴランド管弦楽団のヴィルトゥオジティを生かした機動力に優れる演奏によって終楽章終盤など完璧なコントロールで凄い盛り上がりをみせてくれます。

【Disc7/ドビュッシー:海、夜想曲、遊戯】
1999年デジタル録音(RCA)。90年代マゼールならではの細部をえぐりにえぐった、マニエリスム的ともいえるドビュッシー演奏。ウィーン・フィルの濃厚なサウンドもこうした手法にはぴったりで、フランス風な演奏とは大きく異なるものの、細部まで魅力に満ちた演奏を聴かせてくれています。

【Disc8/グローフェ:グランド・キャニオン】
1991年デジタル録音(SONY)。メインの『グランド・キャニオン』は、ピッツバーグ交響楽団の優秀な機能をフルに生かした壮大なパノラマともいうべき見事な演奏で、名高い「豪雨」の迫力などまさに圧倒的。組み合わせはドヴォルザークとの関わりでも知られるハーバートの音楽。ギリシャ神話に題材を得た交響詩『ヘーローとレアンドロス』というシリアスな作品と、ハーバートのもうひとつの顔でもあるオペレッタに焦点を当てた「オペレッタ名曲メドレー」という楽しいもの。

【Disc9/ホルスト:惑星】
1991年デジタル録音(SONY)。相性の良かったフランス国立管弦楽団の色彩美を作品表現に徹底的に生かした見事な演奏。ここで聴ける『惑星』は、占星術に描かれるイメージをカラフルに投影したかのような音楽で、その表情豊かな面白さはマゼールならでは。

【Disc10/マーラー:交響曲第1番『巨人』】
1979年ステレオ録音(SONY)。フランス国立管弦楽団を指揮した単発録音。明るめの音色で若きマーラーの率直な心情を爽やかに描きあげた快演です。6年後のウィーン・フィルとの全集録音では方針をがらりと転換し、全体に遅いテンポをとるようになったため、この演奏とはトータルで約7分もタイムが違っています。

【Disc11/ラヴェル:ボレロ、ダフニス、スペイン狂詩曲、ラ・ヴァルス】
1996年デジタル録音(RCA)。ラヴェルを得意とするマゼールが、ウィーン・フィルと異色の共演を聴かせます。オケ本来の音色的特質と指揮者の音響イメージが接点を探り合いながら到達した演奏は、聴き慣れない楽器バランス、無国籍的なリズム感、予想外のテンポ運びで、思い切り個性的で濃厚なラヴェルを実現。ロマンの広がりが幻想的な『ダフニス』と『スペイン狂詩曲』、ポルタメントをたっぷり利かせて時代錯誤的な味わいを醸し出した『ラ・ヴァルス』、クライマックスでの過激なルバートが鮮烈な『ボレロ』は特に印象的です。

【Disc12/レスピーギ:ローマ三部作】
1994年デジタル録音(SONY)。当時の手兵、ピッツバーグ交響楽団の優れた機能を存分に生かし、近代オーケストレーションの粋ともいうべき作品の妙味を完璧に引き出したマゼールの手腕にただただ脱帽。リアルなワンポイント録音も成功しています。

【Disc13/サン・サーンス:オルガン付き】
1993年デジタル録音(SONY)。スペクタクルな『オルガン付き』は重量級の演奏で、エンディングの大芝居にも注目。組み合わせの管弦楽曲でも、聴きどころを巧みに演出するマゼールの指揮はさすがで、ファエトンとゼウスのやりとりを劇的に描く『ファエトン』、不気味な死神のダンスの盛り上がりが強烈な『死の舞踏』、そして激しく高揚する「バッカナール」とどれも最高の完成度です。

【Disc14-17/シベリウス:交響曲全集】
1990〜1992年デジタル録音(SONY)。マゼールのシベリウスといえば、ウィーン・フィルとの交響曲全集録音も以前から有名でした。60年代のマゼールならではの異様に緊迫した表現と、オケの美麗な音色が不思議な融合を遂げたその録音は、今なお個性的な光を放っていますが、こちらの第2回全集録音は、より広い視野からシベリウスを吟味し尽くした、あらゆる意味でワイド・レンジなアプローチとなっているのが特徴。アメリカのメジャー・オケならではの高い機能が徹底して駆使され、優秀な録音とあいまって、オーケストラ・レパートリーとしてのシベリウスの可能性が極限まで表現し尽くされているのです。
 マゼールはかつてレコード芸術誌のインタビューで、再録音という行為にはあまり大きな意義を感じないとしながらも「このシベリウスだけは再録音してよかった」と述べていましたが、たしかに聴けば納得の素晴らしい仕上がりとなっています。

【Disc18/R.シュトラウス:英雄の生涯】
1977年ステレオ録音(SONY)。マゼールとクリーヴランド管弦楽団の結びつきの強さを最良の形で示した素晴らしい演奏。LP発売当時、どこまでもシャープで緻密でありながらも、俊敏な機動性を兼ね備える自在でしなやかな演奏によって大いに評判となったものです。1979年度レコード・アカデミー賞受賞の名盤でもあります。

【Disc19-22/R.シュトラウス:管弦楽作品集】
1995〜98年デジタル録音(RCA)。90年代マゼールとバイエルン放送響ならではの手の込んだシュトラウス演奏。『ツァラトゥストラ』での重厚な正攻法、『英雄の生涯』での濃厚をきわめた語り口、『ドン・ファン』での抜群の切れ味、『ティル』での豊かな表情付け、そして、それらの集大成ともいうべき『アルプス交響曲』の驚異的な完成度など、マゼールのマニエリスティックともいうべき凝ったアプローチの美点が、作品と抜群の相性の良さを見せています。バイエルン放送響の巧さも特筆もの。いかにもドイツのオケらしい重量級のサウンドと高精度の合奏能力との共存はそれだけでも十分に魅力的ですが、そのうえソロ楽器までが無類の名人芸を随所で聴かせてくれるのですからたまりません。『バラの騎士』組曲の冒頭のホルン群の響きなど実に見事。録音も最上級のものがそろっており、サウンドの快楽と綿密な細部検証という相反する要求を十全に満たす高度な仕上がりとなっています。『アルプス交響曲』の「嵐」の場面ではウィンド・マシーンとオルガンに加えて“雷鳴”までがインサートされていますが(トラック19の2分44秒付近)、これがまた効果絶大です。

【Disc23/ストラヴィンスキー:ペトルーシュカ、花火、他】
1998年デジタル録音(RCA)。マゼール&ウィーン・フィルによるユニークな『ペトルーシュカ』。マゼールにとってはイスラエル・フィル以来、実に36年ぶりとなる録音で、ヴァージョンは同じく1911年版を使用。オーケストラのウィーン・フィルにとっても、このレコーディングは、ドホナーニ盤以来21年ぶりのものとなります。演奏は、作品の細部にまで徹底して配慮したもので、随所で斬新な響きが味わえるのがポイント。ちなみに『うぐいすの歌』『花火』は、ともにウィーン・フィル初録音となります。

【Disc24/ストラヴィンスキー:3楽章の交響曲、詩篇交響曲、兵士の物語】
1995〜1997年デジタル録音(RCA)。『3楽章の交響曲』は、もともとオーケストラのための協奏曲的な音楽として発案されたというだけあって、交響曲というよりは協奏曲風な響きと形式構造が目立っており、さらにドキュメンタリー・フィルムを通じて影響を受けたという第二次世界大戦への思いを、『春の祭典』など原始主義時代を髣髴とさせる過激なリズムと管弦楽の咆哮であらわしているのが特徴。結果として重層的な味わいの妙味がもたらされたと思われるこの『3楽章の交響曲』で、マゼールはリズムを重視して各声部を見事に躍動的に浮かび上がらせ、素晴らしく聴きごたえのある演奏を実現しています。
 『詩篇交響曲』は、もともとクーセヴィツキーから委嘱されたもので、完成後はボストン交響楽団に献呈されています。しかし、オーケストラからの委嘱作品であるにも関わらず、この作品の楽器編成にはヴァイオリンとヴィオラとクラリネットが含まれないという特殊なもので、代わりに(?)混声合唱と管楽器群、チェロ、コントラバス、ハープ、そして打楽器群が対位法的なテクスチュアを織り成してゆくのが実にユニーク。マゼールは教会コンサートなどでもこの作品をとりあげていますが、ここではセッションでかっちりと仕上げ、器楽と声楽のテクスチャー組み合わせの妙を楽しませてくれます。
 なお、『兵士の物語』ではマゼールがヴァイオリンの腕前を披露しています。

【Disc25-27/チャイコフスキー:後期交響曲集】
1980〜1981年デジタル録音(SONY)。クリーヴランド管弦楽団を指揮したきわめてシンフォニックなアプローチで、感情過多な表現に陥ることなく、作品構造をしっかりと表出し、細部情報にもこだわりをみせた演奏。

【Disc28/ワーグナー:管弦楽作品集第1集】
1997年デジタル録音(RCA)。イエス・キリスト教会で収録されたベルリン・フィルのサウンドが実に魅力的。次第に盛り上がってすごい高揚をみせる『タンホイザー』序曲とバッカナールに、静謐な弦楽がひたすら美しい『ローエングリン』第1幕への前奏曲、重厚なサウンドでシリアスに悲痛な情感を描き出す「ジークフリートの葬送行進曲」、そしてマイヤーの美声が映える「前奏曲と愛の死」という充実した内容の作品集です。

【Disc29/ワーグナー:管弦楽作品集第2集】
1999年デジタル録音(RCA)。前作の好評を受けての第2集。リエンツィ序曲、ローエングリン第3幕前奏曲、ファウスト序曲、マイスタージンガー第1幕前奏曲、ジークフリート牧歌、夜明けとジークフリートのラインへの旅を収録。全体に緩急の幅の大きな演奏で、12分近い『リエンツィ』序曲や、11分近い『マイスタージンガー』前奏曲では特にその傾向が顕著で細部情報の面白さもあって抜群の聴き応え。一方で、ジークフリート牧歌では、ベルリン・フィルの面々が21分(!)という広大な枠の中で、美しい演奏を披露するあたりが実に魅力的です。その他、珍しいファウスト序曲での立派な演奏など聴きどころ多数。

【Disc30/オーケストラ・スペクタキュラー】
1995年デジタル録音(RCA)。バイエルン放送交響楽団を指揮して、チャイコフスキーの『1812年』に『イタリア奇想曲』、ベートーヴェンの『ウェリントンの勝利』に、リストの『フン族の戦い』という迫力系の音楽を演奏した楽しいアルバム。カノン砲や鐘の音が轟き渡り、ガルミッシュ山岳第1軍楽隊まで参加するという賑やかな音響はストレス解消にも最適です。(HMV)

【収録予定曲】

総合評価

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マゼールはその器用さがマイナスしてしまっ...

投稿日:2021/07/18 (日)

マゼールはその器用さがマイナスしてしまっているように感じます。悪い点は見当たらないのですが、どこが良いかといわれると答えに窮するというもの。

せごびあ さん | 愛知県 | 不明

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ライブのマゼールは今から40年以上前に九州...

投稿日:2018/08/22 (水)

ライブのマゼールは今から40年以上前に九州の地方都市でのウィーンフィルの演奏で出会い、その後フランス、アメリカ、ドイツ、イタリアなどすべて異なるオーケストラでの演奏に触れ、最後は東京交響楽団の演奏でした。どれも華やかな部分はあるものの、オーケストラの個性を生かし充実した演奏ばかりでした。このボックスの演奏もすでに手に入れているものもかなりありましたが、フランス国立放送管弦楽団との巨人はウィーンフィルの物とはまた一味違うラテン的な明るさが新鮮な演奏でしたし、当時色々言われたベートーベンの交響曲も演奏・録音とも決して低い評価に甘んじるものではない、躍動感にあふれたものです。またグランドキャニオンやシベリウスの交響曲もとても良い印象でした。このセットを聴くとマゼールはやはりカラヤンに匹敵する指揮者であったと思います。派手なイメージにとらわれず楽しまれてはいかかでしょう。この値段でこれだけ充実かつ多彩な内容もめったにあるものではないでしょう。もうマゼールの演奏をライブで聴くことができることはかないません。愛聴してゆきます。

やまげん さん | 埼玉県 | 不明

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惑星と二つのボレロは圧巻でした。他は平凡...

投稿日:2016/11/26 (土)

惑星と二つのボレロは圧巻でした。他は平凡で面白くはなかった。ベートーヴェンやシベリウスは二度と聴く気にはならないし、幻想やマーラーとて然り。いいところまでは行くんだけれど、感動に到達するには至らないものが多数であった。

遊人王月曜日 さん | 北海道 | 不明

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