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ウォーターフィールド さんのレビュー一覧 

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  • 4人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2017/06/01

     フランスのディアパゾン誌が編集したショパンのCD 10枚組。フランスの12人のピアニストと、評論家、音楽学者によって歴史的名演が1曲毎に選定されている。フランス人による選曲だから、演奏者がフランス人に偏っているきらいがあるけど、今まで、こう言う企画の出版がなかった。ディアパゾンの歴史的快挙である。こんなに凄いショパン演奏には圧倒された。大半の曲がモノラル録音である。ピアノのタッチと響きが圧倒的なクリアなサウンドで迫ってくる。音の結晶がとびっきり際立っている。小気味良い音空間に包まれて身も心も投げ出して音を浴びる、最高の愉悦がある。ここにショパンの決定盤がある。今までに幾つものショパンCDセットを買い求めて聴いてきたが、なかなか満足出来ないでいた。やっと満足出来るCDセットに巡り会えた。ただ、CD9でピアノ協奏曲第1番にシフラ演奏の曲がルイサダによって選曲されているが、これはいただけない。アラウ演奏の曲に入れ替えた。ショパンのピアノ音楽は、ショパンの枠に留まらず、クラシック・ピアノ音楽の最高峰を築いている。ランゲの花の歌のような美しいもののスタンダードな音楽的表現だけでなく、ベートーヴェンのピアノ・ソナタの演奏に見られるような、音で演奏者が有している全知全霊があらわになってしまう哲学的実存を要求していて奥が深いのが人々に永遠に愛される理由のようだ。このCDセットをこの先長く愛聴して行きたい。
     CD1は、25曲のPRELUDESと5曲のBALLADESだ。3曲のバラードを除いて27曲は、すべてアルフレッド・コルトーの演奏だ。トータル演奏時間80:14、演奏者の全身全霊で演奏されているのが分かり、ピアノの奏でる音で、人間の奥深い美しさを見せつけられてたっぷり堪能させてもらった。CD2は、ETUDESだ。24曲のエチュード(Op.10の12曲[演奏:パウル・バドゥラ=スコダ、録音:1956]とOp.25の12曲[演奏:サンソン・フランソワ、録音:1959])と3つの新しいエチュードとボーナス版(ダブリ版)7曲だ。(選定:Op.25を除いてポール・ド・ルイ、Op.25はエティエンヌ・モロー)Op.25は全曲とも演奏ヨゼフ・レヴィーンで良かったのではと思う。トータル演奏時間79:36、演奏者の精魂込めて演奏されているのが分かり、ピアノの奏でる音で、練習曲の美しさ、可愛らしさを見せつけられて堪能させてもらった。CD3は、POLONAISESだ。9曲のポロネイズと、1曲のボーナス版(ダブリ版)ポロネイズ「英雄」だ。選曲はトラック1がガエタン・ノーロー、トラック2がラン・ラン、トラック3からトラック10がローラン・マルシニクだ。アルトゥール・ルービンシュタイン演奏のポロネイズが4曲(トラック番号2,6〜8)も選ばれている。モノラル録音だけれど、何れも演奏、録音とも素晴らしい出来だ。トータル演奏時間79:04、演奏者の全身全霊で演奏されているのが分かり、ピアノの奏でる音で、人間の奥深い美しさを見せつけられてたっぷり堪能させてもらった。トラック番号5(Op.26 No.1 ヴラディーミル・ソフロニツキー演奏)なんかはしびれる。ポロネイズはショパンの傑作だと思う。CD1枚1枚に夢中になって聴いている。こんなこと初めてだ。CD4は、NOCTURNESだ。トータル演奏時間が63分で、ちょっと少ないけど、1ダース(12曲)で区切った感じだ。演奏が心に染みるのは当たり前で、プラス・アルファが足りない演奏が多い。選者ジャン=ジャック・エーゲルディンゲルの力不足か、名演奏が少ないのか、不明である。他のCDのように、もっと心を奪われる演奏を期待していた。トータル演奏時間63:22、演奏者の全身全霊で演奏されているのが分かり、ピアノの奏でる音で、人間の奥深い美しさを見せつけられてたっぷり堪能させてもらった。CD5は、NOCTURNESとIMPROMPTUSだ。8曲のノクターンと4曲の即興曲とボーナス版(ダブリ版)ノクターン2曲と即興曲3曲だ。CD5の曲の選者はガエタン・ノーローである。ショパンはノクターンを全部で21曲作曲しているが、このCD4とCD5でノクターンは20曲演奏されている。多分第21番ハ短調(遺作)だけが演奏されていない。即興曲(演奏者ミェチスワフ・ホルショフスキ)って、歴史的名演でもこんなもんか。いや、ボーナス版のノクターンと即興曲の方が出来が良い。トータル演奏時間76:03、まあまあ満足である。CD6は、SCHERZOSとMAZURKASだ。4曲のスケルツォと14曲のマズルカと2曲のボーナス版(ダブリ版)マズルカだ。スケルツォは歴史的名演奏に相応しく素晴らしい出来だ。作曲家のセルゲイ・ラフマニノフが1曲演奏している(録音1925)。マズルカは6曲をウラディミール・ホロヴィッツが(録音1949-1950)、8曲をウィリアム・カペルが(録音1951-1952)演奏している。何れも旋律だけでなく、音色(干からびた金切り音)、タッチ、テンポ、抑揚の一級の味わい深い演奏(これぞ歴史的名演奏)を聴かせてくれている。トータル演奏時間76:58、演奏者の全身全霊で演奏されているのが分かり、ピアノの奏でる音で、人間の奥深い美しさを見せつけられてたっぷり堪能させてもらった。CD7は、MAZURKASだ。12曲をイグナーツ・フリードマンが、アルトゥール・ルービンシュタインが6曲を1938-1939に、4曲を1955に演奏したものが採用されている。前者の6曲と後者の4曲では、まるで別人が弾いているようである。どっちも素晴らしい。演奏家のピアニズムって、わずか20年足らずでこんなにも変わるものか。さらに前のトラックと同じ曲を1曲グリゴリー・ギンズブルクが演奏しているが(ライブ録音、アルド・チッコリーニ選定)、これは良くない。続いて5曲をマリラ・ジョナスが、5曲をニキタ・マガロフが演奏している。いずれも歴史的名演奏と呼べるもので、聴いていてワクワクするし、素晴らしい出来である。トータル演奏時間82:06、演奏者の全身全霊で演奏されているのが分かり、ピアノの奏でる音で、人間の奥深い美しさを見せつけられてたっぷり堪能させてもらった。CD8は、WALTZESだ。13曲をディヌ・リパッティが演奏している(ライブ録音、1950)。ボーナス版(ダブリ版)が12曲入っている。歴史的名演奏に相応しく、こころにグイグイ食い込んでくる。作曲家のセルゲイ・ラフマニノフが2曲演奏している(録音1927, 1930)。トータル演奏時間73:39、演奏者の全身全霊で演奏されているのが分かり、ピアノの奏でる音で、人間の奥深い美しさを見せつけられてたっぷり堪能させてもらった。CD9は、CONCERTOSで冒頭でも書いたように、ピアノ協奏曲第1番がジョルジュ・シフラ演奏の曲であるが、ルイサダの選曲眼が良くない。第1番は良い演奏が目白押しである。わしは、クラウディオ・アラウ演奏の曲に入れ替えた。演奏の質も録音も最高である。末永く愛聴するためには、やむを得ない。おかげで、CD-Rが80分をオーバーしてしまったのでタランテラを削除した。ピアノ協奏曲第2番はギオマール・ノヴァエス演奏の曲がモノラルだけど、凄い出来で圧倒された。ジェド・ディストラーの選曲を褒めるしかない。子守歌(ベルセウス)、エコセーズとも演奏が素晴らしい。トータル演奏時間79:20、演奏者の全身全霊で演奏されているのが分かり、ピアノの奏でる音で、人間の奥深い美しさを見せつけられてたっぷり堪能させてもらった。CD10は、SONATASとFANTAISIE、BARCAROLLEだ。ピアノ・ソナタはショパンの一番苦手な分野みたいだ。アルトゥール・ベネデッティ・ミケランジェリと言い(ソナタ第2番)、ヴィルヘルム・ケンプと言い(ソナタ第3番)、役者は揃っているけど、作品の精彩が欠ける。ファンタジーはギオマール・ノヴァエスが演奏しているけど、ネルソン・フレイレの選定がまずいようだ。舟歌(バルカローレ)は、ディヌ・リパッティ(録音1948)と、ダブリでマルタ・アルゲリッチ(録音1960)が演奏している。両者とも演奏が素晴らしい。さすが歴史的名演奏である。トータル演奏時間80:08、ピアノの奏でる音で、何とか美しさを見せつけられて堪能させてもらった。

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     2016/06/13

    マレイ・ペライアらしくしっとりと演奏されている。ピアノを機械的にうるさいほどに鳴らすこともなく気持ちを込めて情感豊かに演奏しているのはさすがである。マレイ・ペライアのピカイチのピアニズムが存分に味わえる。どこのCDを取ってみてもマレイ・ペライアがいる。CD1はシューマンのダヴィッド同盟舞曲集と幻想小曲集で、演奏(1973年)が上等である。CD2はショパンのピアノ・ソナタ第2番と第3番だ。演奏(1974年)が上等である。マレイ・ペライアの全ての演奏において最高を演じると言う気持ちが表れている。聴いていてありがとうと言う気持ちが沸いてくる。全ての母親の子に注ぐ愛情は偉大だと言うことを気付かせて貰った。CD3はメンデルスゾーンのピアノ協奏曲第1番と第2番だ。録音が良くないのが残念だ。一般的に協奏曲のオケ・パートは大抵音が悪い。ただピアノ・パートの音が今回は良くないのが残念だ。CD4はショパン前奏曲全集だ。演奏が上質である。CD5はモーツァルトのピアノ協奏曲第24番と第14番だ。録音が良くないのが残念だ。マレイ・ペライアはモーツァルトのP協の演奏を得意としている。CD7はモーツァルトのピアノ協奏曲第21番と第9番だ。オケ・パートの演奏、録音が上等だし、ピアノ・パートの演奏・録音も上等である。理想的に仕上がっている。マレイ・ペライアがピアノと指揮、オケはイギリス室内管である。第21番よりも第9番のほうが上等な仕上がりになっている。CD8はモーツァルトのピアノ協奏曲第20番と第11番だ。条件はCD7と同じであるので演奏、録音ともに上等の出来である。CD9はモーツァルトのピアノ協奏曲第27番と第12番だ。条件はCD7と同じであるので演奏、録音ともに上等の出来である。CD10もモーツァルトのピアノ協奏曲第22番と第8番である。条件はCD7と同じであるので演奏、録音ともに上等の出来である。CD11はサー・ペーター・ペアーズ(テノール)歌唱、シューマンの歌曲集である。CD12はショパンのピアノ協奏曲第1番だ。オケ・パートは上等だ。ピアノ・パートはちょっと良い。ズービン・メータ指揮、ニューヨーク・フィル演奏だ。CD14はモーツァルトのピアノ協奏曲第17番と第18番だ。条件はCD7と同じであるので演奏、録音ともに上等の出来である。CD15はモーツァルトのピアノ協奏曲第25番と第5番だ。条件はCD7と同じであるので演奏、録音ともに上等の出来である。CD16はベートーヴェンのピアノ・ソナタ第4番と第11番だ。マレイ・ペライアのしっとりとした演奏(1983年)がとても美しい。ヴィルヘルム・バックハウスの演奏には及ばないけど、それに次ぐ出来である。ベートーヴェン・ピアノ・ソナタ全集を出して貰っても恥ずかしくない。CD17はシューベルトの即興曲集だ。シューベルトとバルトークは未だによく分からない。わしの苦手の作曲家だ。CD18はモーツァルトのピアノ協奏曲第15番と第16番だ。条件はCD7と同じであるので演奏、録音ともに上等の出来である。CD19はモーツァルトのピアノ協奏曲第1番と第2番と第3番とJ.S.シュレーターのピアノ協奏曲第3番だ。条件はCD7と同じであるので演奏、録音ともに上等の出来である。CD20はピアノ協奏曲第26番とロンドK382とK386だ。条件はCD7と同じであるので演奏、録音ともに上等の出来である。CD21はモーツァルトのピアノ協奏曲第19番と第23番だ。条件はCD7と同じであるので演奏、録音ともに上等の出来である。CD22はモーツァルトのピアノ協奏曲第6番と第13番だ。条件はCD7と同じであるので演奏、録音ともに上等の出来である。CD23はモーツァルトのピアノ協奏曲第1〜4番だ。条件はCD7と同じであるので演奏、録音ともに上等の出来である。特にピアノ・パートの音の粒が優しく結晶として表出して仕上がっている。CD24はメンデルスゾーンのソナタ,変奏曲プレリュードとフーガ第1番とロンドだ。初めて演奏と一体になれた。恍惚感はない。聴いていて凄く眠気に襲われた。演奏に奪われる恐怖感があった。演奏と一体感は至福感はない。良い経験をした。CD25はベートーヴェンのピアノ・ソナタ第7番と第23番だ。しっとりとクリスタル・サウンドで色彩感豊かに演奏している。ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集を出しても恥ずかしくない。CD26はショパンの即興曲作品29,36,51,66とバルカローレ作品60,ベルセウス作品57ファンタジー作品49だ。録音がちょっと遠い(1985年)ので悪いけどレアな作品をうまく演奏している。CD28はベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番と第4番だ。しっとりとクリスタル・サウンドで演奏されている。上質の演奏だ。CD30はシューベルトの幻想曲とシューマンの幻想曲だ。しっとりと演奏されていて、ピアノの音色がソフトで美しい。CD31はベートーヴェンのピアノ協奏曲第1番と第2番だ。しっとりとしたマレイ・ペライアのピアノ演奏がうまいので恍惚としてしまった。最高に幸せな時間を過ごすことが出来た。CD32はベートーヴェンのピアノ・ソナタ第17番”テンペスト”、第18番と第26番”告別”だ。テンペストは色とりどりのピアノの音色を引き出して演奏してくれている。心に響く最高に美しいテンペストだ。マレイ・ペライアの深い祈りを感じて心が打たれる。マレイ・ペライア自身の美意識が高くて、ありきたりの演奏では満足しないようだ。自由自在に心に響くピアノの音色を引き出してくるのは世界に類い希なピアノの達人としか言いようがない。CD33はベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番だ。条件はCD31と同じであるので上等の出来だ。CD34はブラームスのピアノ四重奏曲Op.25だ。ブラームスのピアノ四重奏曲は全部で3曲有るから、このOp.25は第1番だ。ブラームスの音楽は次から次へと湧き上がってくるメロディが魅力的だ。音楽のお花畑で、弦楽パートとピアノ・パートの掛け合いが面白い。音楽的な面白さがいっぱい詰まっているけど、ピアノ四重奏曲の演奏でうるささを感じさせないで終わって欲しかった。CD35はバルトークの2台のピアノとパーカッションのためのソナタとブラームスの2台のピアノのための変奏曲だ。CD36はシューマンのピアノ・ソナタとシューベルトのピアノ・ソナタ第20番だ。シューマンのピアノ・ソナタは演奏、録音ともに良く、演奏がびんびん心に迫ってくる。シューベルトのピアノ・ソナタ第20番は遺作じゃあないと思う。心にしみる演奏を聴かせてくれている。シューベルトはきんきらきんのピアノの音色を鳴らすのが好きのようだ。CD37はシューマンとグリーグのピアノ協奏曲だ。演奏、録音ともに上等の出来である。CD38はショパンのピアノ協奏曲第1番と第2番だ。ライヴ録音だけど演奏、録音ともに上等の出来である。マレイ・ペライアの心を込めた演奏がとても良い青春のロマンと叙情感を醸し出している。ショパンのピアノ協奏曲は名盤が多い中で、第1級の演奏だ。CD39はオールドバラ・リサイタルだ。ベートーヴェンの32の変奏曲は凄い。こんなに気合いの入ったベートーヴェンの変奏曲を聴いたことがない。完成度の高いピアノ・ソロを聴かせて貰った。争いごと、もめ事のない世界へ。心の調和の世界へ。お互いに理解し合い、許し合うために。こういうCDが役だって欲しい。CD40はモーツァルトの2台のピアノのための協奏曲だ。ラドゥ・ルプーが演奏に加わっている。2台のピアノ演奏は1台のピアノ演奏に比べて特にピアノの響きが豊かになったと言うことはない。2台の面白さが分からない。CD41はモーツァルトのピアノ協奏曲第21番と第27番だ。第21番はCD7でも演奏されている。今回はオケがヨーロッパ室内管に変わっている。演奏、録音ともに上等の出来である。第21番よりも第27番のほうがピアノが近くてクリア・サウンドになっていて音量が強くて上等な仕上がりになっている。CD42はブラームスのピアノ・ソロ作品集だ。2回目に聴いたときは恍惚感を感じてしまったのか睡魔に襲われたのか夢見心地で聴いてしまった。3回目はちゃんと聴くぞ。ブラームスの音楽は音楽性が豊かで完成度が高い。ピアノ・ソナタ第3番はマレイ・ペライアの演奏に気合いが入っていてびしびしと心に響いてくる。ブラームスのこのCDでは恍惚感を感じても仕方ない素晴らしい演奏である。CD43はフランク、リストのピアノ・ソロ作品集だ。リストのピアノ音楽は官能的な音を奏でるだけで中身がない。心のこもった音楽とはほど遠い。CD44はモーツァルトのピアノ・ソナタ第8番と第11番、第15番だ。しっとりと演奏されていて心に響く。演奏、録音ともに上等の出来である。モーツァルトのピアノ・ソナタ全集を出されても恥ずかしくない。CD46はベートー

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     2016/03/10

    Disc4(1926年)の途中で録音テープのヒスノイズが消えている。この時点で、テープ録音機を更新したようだ。コルトーはただひたすらピアノ・ソロ作品の演奏を自宅で録音し続けた。果たしてピアノの演奏に進歩はあるのだろうか?と問いかけたくなる。このコルトーのピアノのソロ演奏で音楽は十分ではないだろうか?ピアノの美しい音色の響きを求めて色々なピアニストの演奏に接してきた。CD1枚が2000円とか3000円するものを何百枚購入しただろうか?10枚組BOXCDを何十箱買っただろうか?だけどコルトーのピアノ演奏で心は足りる。ピアニストによってこんな美しさがある、あんな美しさがある。だけど追いかけていくと、たいてい美しさはスポットなものであったりする。ピアノの美しさが底知れていたようだ。ピアノの響きの美しさを求めて、あれこれピアニストを渉猟しないと気が済まない。これは人間の性なのか?あさましさを感じている。もっともっとと求めたのは自分ではなかったか?もうピアノ・ソロ作品はコルトーで良いんだ。そう自分を慰めてあげたい。ホロヴィッツのピアノ演奏は凄い。全集をBOXCDで購入だ。それはそれで凄いホロヴィッツのピアノ演奏に気がついたときに買えばいい。マレイ・ペライアのピアノ演奏はマレイ・ペライアのピアニズムが美しい。全集をBOXCDで購入だ。それはそれで凄いマレイ・ペライアのピアノ演奏に気がついたときに買えばいい。ヴィルヘルム・バックハウス演奏ベートーヴェン・ピアノ・ソナタ全集は色彩豊かなピアノの音色が美しい。もっともっとと欲を張ってはいけないんだ。ピアニストのCDを全集BOXで購入する決断が難しいけど、ユーザー・レヴューとか人からの意見とか取り入れて行きたい。

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     2016/03/07

    ストリングスが麗しく響く。ストリングスの響きが、ヘアーラインが透けて見えるような美しさがある。色彩感豊かな響きが美しい。この音楽を聴いているうちに思わず寝入ってしまった。心地が良いので眠りに誘われるようだ。ユーザー・レヴューに吊られて、ホグウッドの音楽CDを買ってしまったけど、ホグウッドの音楽よりもターヘルムジーク・バロック・オーケストラとかドイツ・ハルモニア・ムンディの音楽のほうがピリオド演奏が徹底している。もっと音楽が美しい。どうも音楽には、人間性を高めてくれる音楽と人間性を低下させる音楽があるようだ。ホグウッドの追求する音楽は、どうも後者みたいだ。少なくとも前者ではないようだ。イージー・リスニングの範疇に属する音楽を目の敵にするのはいかがかと思う。はっきり言って退廃的な音楽は自分のプラスにならない。大げさに言えば退廃的な音楽は人間の文明を荒廃させる。人間の生きる希望を失わせる。あまり近づかない方が良いようだ。音楽に親しむことで自分の人間性が損なわれるようなことになりたくない。音楽を愛好することで人生をより豊かにしたいという思いは西洋に昔からある考え方だ。音楽が自分にとってプラスになって欲しいと願う。著作権を有する音楽配信会社が、ホグウッドの音楽CDの販売に積極的になれない中で、どうしたらいいのかを私なりに考えて、じゃあ、一人でも多くの一般の方にこのレヴューを目にしてもらう、という方法をとった次第だ。(追伸)私の勝手な思い過ごしで勘違いしていたら、このレヴューを却下して欲しい。

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     2016/03/03

    エンジェルス・カルテットの演奏:個々のストリングの音は美しいのだけど何か物足りない。訴えてくるものが足りない。ストリングが遠くで響いている感じでよそよそしく感じる。もっと聴き手に訴える迫力が欲しい。弦楽四重奏曲は演奏団員がたった4人なんだから、録音に当たり身近な近距離の音を出して欲しい。オケのように遠くでストリングスが響いているようではカルテットとしては失格だ。ヘアラインが透けて見えるようなストリングの響きを出して欲しい。。。。。
    コダーイ・カルテットの演奏:ハイドン(1732-1809)以前の弦楽四重奏曲を私は知らない。J.S.バッハ(1685-1750)もテレマン(1681-1767)も私は弦楽四重奏曲を知らない。ハイドンの弦楽四重奏曲は個々のパートのストリングの舞いが織りなす色彩豊かな音空間が美しい。ハイドンらしい澄み切った青空の感じと伸び伸びと歌う演奏は美しい。キビキビしたストリングの響き、アダージョなヘアーラインが透けて見えるようなストリングの響き、いずれも第一級の美しい響きを聴かせてくれる。ハイドンの膨大な弦楽四重奏曲(83曲)は何曲聴いても飽きることがない。汲めども尽きない魅力にあふれている。”エルデーディ四重奏曲”の6曲セットに向かって音楽の熟成の度合いが高まっていく。ハイドンの弦楽四重奏曲は、このジャンルの頂点を極めた。その美しさをコダーイ・カルテットの演奏が、特に第一バイオリンとチェロの演奏が、体現してくれる。

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     2016/02/15

    今までハイドンの弦楽四重奏曲のタートライ・カルテット演奏の選集とかコダーイ・カルテット演奏の全集に親しんできたものだから、ロイヤル・フィルのオケの演奏も良いんだけど、カルテットの音楽の美しさと比べると次元が低く感じる。どうしてもオケの重苦しさを先に感じてしまう。カルテットのストリングの軽やかな舞いの美しさには遠く及ばない。わしがオケの音楽にあまり填っていないのが原因なのかよく分からない。このロイヤル・フィルの30CDBOXセットを購入したのは、ロイヤル・フィルのハイライト・アルバムCD10枚組全78曲のスペシャルCDを聴いて、オケがとても美しかったからだ。ところがハイライト・アルバムはいいとこ取りだから、美しさが際立っていた。この30CDBOXセットはずっと落ちる。カラヤン率いるベルリン・フィルのオケは美しいと感じる。カラヤンのストリング処理があまりにも美しい。ウィーン・フィルのBOXセットも購入を考えていたけど止めにする。

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     2015/12/13

    天から舞い降りてくる珠玉のピアノ・サウンド。そのプレスリーのピアノをコーエンのヴァイオリン、グリーンハウスのチェロが伴奏する。ヴァイオリン、チェロは伴奏に徹しているのでピアノの求心力が求められるが、プレスリーはその責任を果たしている。ボザール・トリオのピアノ三重奏曲はピアノ・ソロ曲の延長線上に聴くことが出来る。だからピアノ・ソロ曲のCDを60枚聴くつもりで聴ける。ピアノ・ソロ曲にヴァイオリン、チェロの伴奏が加わった曲と理解することが出来る。聴きやすい。有名曲が少ないピアノ三重奏曲をCD60枚分聴くとなれば大変だけど、珠玉のピアノ・ソロ曲をCD60枚分聴くとなれば気分が楽である。

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     2015/09/08

    バーンスタイン(1918-1990)指揮のニューヨーク・フィル演奏マーラー交響曲12CD。演奏が素晴らしい。管弦楽の音が素晴らしい。音がとても美しい。管弦楽なのに、音が、ふわーっとして浮いた感じだ。こんなに軽い浮揚感はカラヤン率いる(率いた)ベルリン・フィルではとてもとても経験出来ない。CD1枚目の交響曲第1番「巨人」で、もうへこまされた。完璧だ!記銘の訓「マーラー語らずして交響曲語れず」まさにその通りだ。交響曲がとても美しい。年が66になるが、こんな未だかつて経験したことがない。今第2番「復活」を夢中で聴いている。バーンスタインに感謝、ニューヨーク・フィルに感謝、感激。バーンスタインとニューヨーク・フィルに「最優秀芸術賞特別大特選」を差し上げたい。今までマーラーの交響曲はラファエル・クーベリック指揮バイエリッシェン響の全集(DGお墨付き)を聴いていた。管弦楽が軽くなかった。それで消化が進まず途中で聴くのを投げ出していた。第3番「夏の朝の夢」は演奏時間99分43秒と言う前人未踏の長さの大作の演奏だ。もちろんCD2枚組だ。これにはへこまされない。大丈夫だ。今までに比べ僅か音が重たい。第2番もそうだったけど、この第3番もカンタータが入っている。マーラーは歌を入れるのが好きのようだ。第4番も第3番と同じで僅か音が重たい。いや第3楽章(20:31)は軽い。途中でソロ・ヴァイオリンガ主旋律を奏でる粋な工夫が施されている。第4楽章でアリアが入っている。第4番は名前が付くことを期待していた(大いなる喜びへの賛歌/ユモレスケとも)。第10番(未完)が最後の曲だ。

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     2015/09/07

    パーフェクト・ピアノ・コレクション10CDセット。演奏者が色々だけど、現代を代表する演奏者、アルゲリッチとかグレン・グールド、マレイ・ペライア、キーシンが加わっている。誰かが足りないぞ、そうだ!ポリーニが足りない。一時日本に亡命を取り沙汰されていたブーニンは演奏活動を止めてしまったのか?ロゴマークSONYだから、音質が抜群に良い。全てのCDが迫真の演奏に生まれ変わった。スカルラッティのソナタは、この中にあるホロヴィッツ演奏のCD1枚だけで十分だ。71分57秒も楽しめちゃう。ムソルグスキーの「展覧会の絵」も、このセットのもの(キーシン演奏)で十分だ。マレイ・ペライア十八番のモーツァルトピアノ協奏曲はちゃんと入っている。SONYの音の改質にはちょっと違和感を感じる。ペライアのピアノの音はこんなきんきらじゃあ無い筈だ。何でもきんきらにして聴き手を喜ばせると言うのは、ちょっとどうかと思う。

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     2015/09/06

    カペル(1922-1953)って凄い早熟の天才ピアニストだね。ショパンのマズルカは、1枚で我慢出来るなら、カペルの1枚でも良いと思う。カペルのショパン演奏が素晴らしい仕上がりだから。カペルのピアノの響きって鋼鉄にぶつけたような独特な金属の音がする。とても気に入った。おっ、バッハもいけるじゃあない。不慮の事故で大切な人を失ってしまった。

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     2015/09/05

    サー・エイドリアン・ボウルト指揮のロンドン・フィル。わしの求めていた物はこれだった。美しい艶のあるミニマム管弦楽。素晴らしい仕上がりだ。静かな柔らかい、主旋律に単一の演奏楽器ヴァイオリンとかチェンバロが入ったりする、演奏を聴いていると心が癒される。こんなに柔らかいタッチのモーツァルトの交響曲第41番「ジュピター」を、かつて誰が演奏なし得たであろうか?こんなに柔らかいタッチのベートーヴェンの交響曲第6番「田園」を、かつて誰が演奏なし得たであろうか?この11CDセットは皆様にお勧め出来る。

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     2015/09/04

    レオンハルト演奏の15CD。チェンバロの音色がこんなに美しいって、今まで知らなかった。ピアノを習っていたレオンハルトがチェンバロに填ったってことが実に良く理解出来る。素晴らしい出来だ。レオンハルトに感謝、感激!それにしてもレオンハルトの父親って凄い!息子のレオンハルトのためにチェンバロを買って来るなんて、凄く良く出来たオシャレな父親だ!世の中の父親の鏡だ!J.S.バッハのゴールドベルグ変奏曲、とっても素晴らしい出来だ!きっとスカルラッティのソナタのチェンバロ演奏より、こっちの方が凄いと思う。バッハのパイプ・オルガン作品、ちょうど欲しかったところだ。ナイスだ!ヘルムート・ヴァルヒャに洗脳されていたものだから、重苦しく無く、荘厳な厳かな響きが堪らない!パイプ・オルガンってルネッサンスの時代から存在していたんだ?初めて知った。それにしてもヨーロッパ、羨ましい。日本の歴史が情け無い。

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     2015/09/01

    ショパンのマズルカって、噂で何かの記事でポーランドに伝わる古い民謡の数々だと聞いていた。ところが、フリエール演奏のマズルカ集CD2舞組(1977年〜1978年録音)の表紙の白黒のスケッチ絵を見て、これは西欧で古くから慣行で行われて来た、ブルジョワ階級のご子息、お嬢様たちが、夜会で、紳士と身を美しいドレスで華やかに着飾った淑女が、舞を踊る曲だったことが初めて分かった。私はため息をついた。私も青春時代、「舞踊りに参加したかった」と言う思いに駆られた。古き良かりし西欧、東欧が羨ましく思えた。フリエールの演奏当時、社会主義のソ連だった(1991年ソ連崩壊、ロシア連邦として再出発)けど、洋の東西を問わず、フリエール演奏のショパン・マズルカ集は間違いなく、第1級品だ。こんなに素晴らしいショパン・マズルカを聴いたことがない。感激した。きっと何回聴いても飽きが来ないと思う。ちょっと高いけど、買って正解だった。

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     2015/08/31

    ピアノ・グレイト・レコーディングCD30枚組。全てのCDの音質が優れていて安心して聴いていられる。SONYのロゴ・マークは皆録音が優秀の証のようだ。私の若いときに買ったSONYマークのホロヴィッツ演奏9CD紙ジャケット・ボックスは録音が全然ダメで、それで以後ホロヴィッツのCDを買うのを躊躇っていた。その頃(30年前)と今は時代が違うんだろうね?

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     2015/08/31

    完璧だ!ホロヴィッツ(1903-1989)に「芸術賞特別大特選」を差し上げたい!ただただ言葉も無くホロヴィッツの中庸を心得た気合いの入った凄い演奏に感謝、感激。ホロヴィッツと言えば、金属の響きがある、若しくは干からびた、ピアノの音色(実はこれらを期待していた)、その音色が消えてしまって、明晰なピアノの音色に変わってしまった。これじゃあ、ピアノの音色が堪らない、ライバルだったウィリアム・カペルの演奏に負けてしまうよ。何しろSONY MUSICが関与しているから、この70CDセットはホロヴィッツの10CDセットよりも音質がずっと改善されている。迫真の演奏に生まれ返った。ブックレットは付いていない。真ん中で折りたたみ式のダブルCD入れの紙ジャケの裏書きがシンプル過ぎる。個々の作品のトラック演奏時間が確認できない。今どこを演奏しているのか分からない。英語のままで良いからブックレットを付けて欲しかった。

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