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フォアグラ さんのレビュー一覧 

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     2024/04/19

    子供の頃日本コロムビアからスタインバーグのコマンド録音が廉価盤でいくつか出たのを覚えているが音楽誌で推薦されたものは0だった。それから数十年後ワーナーから出たキャピトルレコーディングスで初めてスタインバーグの実力を知り、DGの「ツァラ」「惑星」ICAの「復活」「ミサソレ」で圧倒された。日本でスタインバーグの評価が低かったのはキャピトル、コマンドというポピュラーミュージックのレーベルから出たからだ。権威主義の塊のような日本の評論家はまともに聴きもしないで評価した可能性が強い。スタインバーグの記念年でもないのにソニー、ユニヴァーサルから同時にコンプリートが出たのは私も含め日本からスタインバーグを聴きたいというニーズが高まったからではないか。このセットの解説を読むと米国ではちゃんと高い評価を受けていたようで、それに対して日本ではスタインバーグ再発見の驚きははるかに大きかったからだ。コマンド音源も紆余曲折あり、当初ユニヴァーサルはマスター消失といい、その後ベートーヴェン交響曲全集が出たが、9番終楽章は音源紛失により板起こしで対応であった。今回のセットにはその断りはなく音質も向上しているので多分ユニヴァーサルは再度倉庫を探して全ての音源を見つけたのだろう。今回解説を読んでコマンド録音の全てのレコーディングエンジニアをマーキュリーのCロバート・ファインが務めていることがわかった。35ミリマグネティックフィルム録音もファインがマーキュリーでの技術を持ち込んだのだろう。61年から68年にかけての録音だが、すべて35ミリ録音なのは驚きだ。60年代後半に35ミリを使っていたのはコマンドだけだろう。音質はマーキュリーに及ばないがそれでも良好。演奏は言うまでもなく素晴らしい。早めのテンポでキレのいい演奏は一貫しており、ドイツ音楽だけでなくロシア、フランスそして米国の「サウンドオブミュージック」まで質の高い演奏を聴かせてくれる。ラフマニノフ2番でもVOXから再発売されたスラトキンに比べ音楽の躍動感が全然違うのだ。ワーグナーも手に汗握る。一見淡白なシューベルトも味わい深い。ユニヴァーサルには言いたいこともあるが、何はともあれ音源を見つけてくれ発売してくれたことに感謝したい。今年最高の聴きものかもしれないのだから。

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     2024/04/11

    HMVの宣伝文とは違いオリジナルジャケット仕様ではない。解説書にオリジナルジャケットの写真が載っているだけである。誇大広告なので☆1つにしようと思ったが、「ザ・グレイト」の素晴らしい演奏を聴いてるうちにどうでもよくなってしまった。私はこのセットに収録されている音源を聴くのは初めてだが、DGへのスタインバーグ/ボストンの3枚は知っているのでRCA録音も悪かろうはずがないと思っていたが、やはり見事な演奏ばかりであった。シューベルトもブルックナーもスタインバーグの特徴であるタメを作らず前進するリズムの上に多彩な表現がなされ聞き手を魅了する。「ティル」は急速テンポで目もくらむ。ピッツバーグに比べボストン交響楽団は明らかにワンランク上であり聴きごたえ充分。HMVの紹介にあるように米国のメジャーの音楽監督掛け持ちは異例なのだが、スタインバーグはミュンシュ時代から客演の常連であり、楽団員も理事も是非にということだったんだろう。それならミュンシュの後任をスタインバーグにしておけばもっとたくさんのこのコンビの録音が聴けたのに。ラインスドルフとスタインバーグは似たタイプの指揮者だが、力量の差は大きいのだ。おまけにアーサー・フィードラー生涯唯一の本格クラシック録音の「新世界」が入っているが、これもおまけではもったいない立派な演奏だ。この当時のボストン交響楽団は本当に素晴らしい。サウンドにキレがあり、ソロもうまいし俊敏なのだ。小澤時代の80年代にこのサウンドを失ったのは残念なことだった。

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     2024/04/04

    7番はブルックナーの交響曲では静謐な音楽だと思うが、実際にはテナーホルンが加わり金管がかなり重厚になっている。このバランスで私的に最重要だと考えているのが第2楽章3部形式の中間部冒頭、例の印象的なテーマが戻ってくるところで、弦と金管がほぼユニゾンで旋律を歌うのだが、ブルックナーは弦を最初ヴァイオリンその後低弦で弾かせる。ここに分厚い金管が被るのだが、ここで低弦がしっかり聞こえると何とも言えない「幽玄の美」が生まれる。ここを最も見事にやってるのがカラヤン/ウィーン・フィルだったりするのだがヨッフムも素晴らしかった。一方某評論家が絶賛していたシューリヒト/ハーグ、マタチッチ/チェコ・フィルは金管しか聞こえない。普通に鳴らせばこうなるんであって指揮者がどれだけ意識してバランスを取っているかがよくわかるのだ。アバドは弦も金管も絶妙のバランスで聞こえてくる。アバドはブルックナーの音楽を深く理解していた証明だと私は思っている。

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     2024/03/27

    とてもいい全集だと思う。不出来な演奏がない。N響でもやっていた7番序奏ヴァイオリンの1オクターヴ上げは効果もないしいらなかったと思うが、それ以外はスコアの改変も標準的。ザグレブ・フィルも水準以上。どっしりとした低弦の上に筋肉質で野性的な音楽を構築していくマタチッチの良さが十分とらえられているし、決して泥臭いとか荒っぽいとかはならないことも美質。N響との66年の9番を引き合いに出して燃焼度不足とおっしゃっているレビュアーの方がおられるが、それはそのとおり。でもあの演奏は別格なのだ。マタチッチの咳がかなり入っているところをみても既に体調は万全ではなくなっていたのだろう。むしろマタチッチならではの豪快な面とともに晩年の落ち着いた解釈を味わえることを楽しみたい。優れた録音が極端に少ないマタチッチ最大の遺産といえるかもしれない。

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     2024/03/21

    VOXというと私にとっては50〜60年代の印象が強く、70年代はスクロヴァチェフスキ/ミネソタ、スラトキン/セントルイスをLP時代に数枚持っていただけ。あまり音のいいレーベルではないな、と思っていた。今回ナクソスから出ているマイク・クレメンツによるリマスタリングシリーズはLP時代の印象を一新する音の良さ。最初に聴いたアブラヴァネルのチャイコフスキーが演奏、録音とも上々だったので次は好きなチェリストのひとりネルソヴァのドヴォルザークを聴いてみた。指揮はワルター・ジュスキント(ウォルター・サスキンドというべきか)だが、この人のことはほとんど知らない。ヌヴーとグールドとのコンチェルト以外知られたものはあったっけ。ところがこの指揮がいいのだ。メリハリがきき歌うべきところは十分歌うし盛り上げ方も上手。シュタルケル盤でのドラティの指揮を思い出させる。ジュスキント、プラハ生まれなんだな。この指揮にのってネルソヴァも情熱的に弾いている。名演だと思う。カップリングの小品もドヴォルザークらしい美しい作品ばかり。こちらもさらっと仕上げているのが効果的だ。

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     2024/03/17

    スメタナ生誕200年を記念しての発売。日本でも「わが祖国」を特別な曲と考えておられる方も多いであろう。私もそのひとり。それぞれお気に入りの演奏がおありだろうからめったなことを言うべきではないと思うのだが、それでもビシュコフ/チェコ・フィルの演奏は同曲最高のもののひとつに数えられると思う。個人的にはダントツのトップ。「ヴィシェフラド」で既に泣いてしまった。どちらかといえば前奏曲的位置のこの曲からこれだけ壮大で愛情いっぱいの演奏を聴いたことがないのだ。次の「モルダウ」でも冒頭フルートの絡みの美しさ!ビシュコフは外連味を排して遅めのテンポで音楽を進めるが、ティンパニの凄いクレッシェンド、内声の充実など優れた点を挙げたらきりがないほどだ。ここぞという場面での迫力も凄い。そしてチェコ・フィルのなんという素晴らしさ。この演奏が聴けて本当に幸せだ。このコンビはドヴォルザークもやってほしいし、ブラームスもブルックナーも聴きたい。ペンタトンの録音は今回も大優秀。

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     2024/03/10

    ビシュコフ/チェコ・フィルのマーラー4番を聴いて、これは21世紀最初の最高の全集になるであろうと直感し、全集発売を待つことにした。しかし我慢できず「復活」を購入。圧巻の出来であり購入してよかった。これから単売で手に入れていこう。「復活」はもともとマーラー自身に派手であざとい効果を狙う意図があり、そうした方向の演奏になりがちである。この曲を純粋に音楽的に効果を狙わず納得させるのは容易ではない。ビシュコフはそれをやっている。ぬるい演奏ではない。切れ味も充分ある。だが、部分的に聴き手を興奮させるのではなく聴き進むほどに感動が高まるのだ。同じ方向のアバドやハイティンクより一枚上手。いまビシュコフは後期ロマン派を振らせたら最高の指揮者なのだ。チェコ・フィルも素晴らしい。かつてのローカルなオケとは全く違う(それはそれでいいのだが)超一流の美感と技術を持つオケであり、ビシュコフとのコンビが聴けることはクラシックファンとして幸せな限り。ペンタトンの録音も優れている。

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     2024/03/06

    大阪でのバイロイト引っ越し公演「ワルキューレ」を聴いてシッパーズという指揮者に興味が沸きいろいろ集めているのだが、どれも素晴らしくオペラ指揮者として超一流であったことがわかってきた。ソニーから出ていたメト72年の「マイスタージンガー」を聴いても前奏曲から見事でオペラも大いに盛り上がり観客も心から楽しんでいる様子が音に出ている。ザックスを歌うテオ・アダムがベーム盤、カラヤン盤とは比較にならない良さなのもシッパーズがそれだけ引き出す力を持った指揮者だったという証明なんだと思う。日本では徹底的に不評だったシッパーズで唯一褒められたのが「トロヴァトーレ」。それも歌手がいいからだなんて言われたが、いったい何を聴いているのだろう。ここでのシッパーズは早めのテンポで切れ味抜群。血沸き肉躍る音楽を作り出している。同じ方向のムーティと比べ、ムーティが一本調子になりがちなところをシッパーズは緩急をつけて単純化させないのだ。歌手の出来は言うまでもなく最高。このオペラを代表する名演。

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     2024/03/05

    1950年代はイタリア・オペラ絶頂期だったが、それは凄い歌手がいたということとともに優れた指揮者が多数いたことも大きかったと思う。サバタ、セラフィン、サンティーニ、ヴォットー、グイ、カプアーナや若きカンテッリ、ジュリーニと大変な豪勢さ。エレーデもその一人で日本では評論家の影響で低い評価だが、日本での公演に限らなくても「オテロ」「トゥーランドット」は名演である。この「トゥーランドット」では第2幕冒頭のピン、パン、ポンのコメディがとても上手くそれがこのオペラに奥行きを与えているし、12音まで研究していた最晩年プッチーニの色彩感、幻想性も充分引き出している。ラインスドルフやモリナーリ=プラデッリよりはるかに上。声楽陣も最高。デル・モナコのカラフに興奮しない人はいるだろうか。これぞイタオペ!テバルディの優しさも心に沁みる。インゲ・ボルクはエレクトラ歌いとして有名だった人だけに狂気の姫ははまり役。ピン、パン、ポンの3人もうまいな。ステレオ最初期の55年録音なので楽器のバランスに疑問もあるが、これがステレオで残されたことを感謝するべきだろう。

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     2024/01/19

    ブロムシュテットの発売CDを見ると、70年代シュターツカペレ・ドレスデンとの録音は今もたくさん発売され、次いで近年のものが好評。デッカ時代は今回のコンプリートでないと手に入らないものが大半のようだ。これは紹介のされかたにもよると思う。70年代レコード芸術交響曲担当の大木正興はブロムシュテットを高く評価し推薦盤にしていた。ところが90年代交響曲担当だった宇野功芳はブロムシュテットを叩いた。ヒンデミットなど数行で切り捨てられたものだ。近年長老指揮者として尊敬を集めたブロムシュテットに対しては再び高い評価になったという経緯がある。ブロムシュテットの実演に何度も接した私は彼が優れた指揮者だと認識していたが、実演を聴く機会のなかった方は宇野の評価をみて敬遠したかもしれない。私はレコード芸術誌を20世紀で購読をやめたが、やめる要因のひとつに宇野の意味不明なブロムシュテット叩きがあったといっていい。実際にはSKD時代も悪くはないのだが音楽が浅く感じる部分があり、最近の演奏も若返りか先祖返りかわからないがやはり浅い呼吸に戻った感がある。これに対しサンフランシスコ時代はスケールも大きく充実の極みでありブロムシュテットの絶頂期が聴けるのだ。サンフランシスコ、ゲヴァントハウスは機能的にSKDより優れておりどれも逸品揃い。ニールセン、シベリウス交響曲全集は今も最高クラス。アルプス交響曲も圧巻の出来。ヒンデミットも素晴らしくシンフォニア・セレナ、世界の調和はこれが最高。サンフランシスコ交響楽団合唱団も優秀で「カルミナ・ブラーナ」「復活」「ドイツレクイエム」で威力を発揮している。日本とも縁の深いこの名指揮者を堪能あれ。

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     2023/12/18

    CD1、2には48〜50年のSP録音が収録されているが、この初期2枚にロス・アンヘレスの魅力が凝縮されている。得意のスペイン物とともにオペラ・アリアはヘンデル、モーツァルト、グノー、マスネ、ワーグナー、プッチーニ。歌曲はシューマン、ブラームス、フォーレ、レスピーギ。どの曲でも暖かく伸びやかな美声を聴かせるだけでなく様式、ディクションの違和感は全くない。彼女はまさにインターナショナルな歌手であり非常に知的な歌手なのだ。ところがそれが災いし、ロス・アンヘルスの魅力は何と聞かれると「うーん、やっぱりスペインもの、はかなき人生がアリシア・デ・ラローチャとのハンター・カレッジ・コンサートじゃね?」となってしまう。レパートリーが広すぎるのだ。今回のワーナーBOX、オペラ全曲はなんと20(ホフマン物語が全曲でないのは残念)。その全てが素晴らしい。出来の落ちるものはひとつもない!モノとステレオの2種あるものでもどちらか選べない。だからこれをお勧めと言えないのだ。歌曲も見事なものばかり。私が愛してやまない「愛と海の詩」は今もこれが決定盤。早世したジャキャの指揮も実にいい。ロス・アンヘレスはシュワルツコップやフィッシャー=ディースカウのように詩の意味に深く入り込みすぎるようなことはなく、あくまで歌をメインにする。スペインの歌い手はローレンガーもベルガンサも好きだが、やはりロス・アンヘレスが最高ではないか。録音は驚くほど良い。新しくマスタリングしたものはほとんどないようだがそれでも当時の最高水準。かねてから思っていたがEMIでもコロンビアよりHMVのほうが録音は優秀ではないか。また、ここでの半数のプロデュースはヴィクター・オロフなのだが、この人の腕前もコロンビアのレッグを凌ぐ気がする。オペラのキャスティングはやや地味だが完璧であり、指揮者にもグイ、サンティーニなど本当の実力者を揃えている。最後に苦言を。カートンのサイズがキチキチで開けれないし開けたら閉めれない。せっかくの最高のBOXなのだから改善を望む。

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     2023/12/11

    ティルソン=トーマス/サンフランシスコの4番、アブラヴァネル/ユタの6番と米国地方オケのチャイコフスキーを紹介したので5番はホーネック/ピッツバーグを。レファレンス・レコーディングスということもあってかピッツバーグ交響楽団も極めて優秀。レビューは書かなかったが、エマール、サロネン/サンフランシスコのバルトークも最高であり、米国はビッグファイブなんてのはとっくに昔のことになっているし、近年のオケの充実を聴くとこれ以上の技術はクラシック音楽を聞く上で不要にも思える。問題はホーネックの指揮。テンポ、バランスの変化はよくもここまでと思わせる。ピッツバーグといえばマゼールもそういう指揮者だったが、マゼールはなるほどと納得させることが多かったが(全てではない)、ホーネックは小細工感があり、感興を削ぐ場合もある。アイデアを盛り込みすぎなのだ。これは私の感想であり、これがとても面白いという方もおられようが、なんだかもったいない指揮者だといつも思ってしまう。

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     2023/12/06

    アブラヴァネル/ユタ交響楽団はモルモン教団の後援を受け、ヴァンガード、ウェストミンスター、VOX以外にもEMI、CBSらメジャーにも録音し100枚のLPを残したそうだ。しかし日本では殆ど紹介されていない。実は私は彼らのマーラー交響曲全集を気に入っていて他の演目も聴いてみたいと思っていたらチャイコフスキー交響曲全集が出た。「悲愴」を取り合えず購入したが、これが素晴らしい演奏であった。悲劇的高揚が見事だし十分な歌心もある。アブラヴァネルはユタの地位に満足して客演が多くなかったから人気指揮者にならなかったが相当な実力者だ。ユタ響も優秀で、同時に復刻されたレナード・スラトキン/セントルイスよりはるかに上。これは残りの交響曲も買わなければいけないな。

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     2023/12/05

    フランスからはドゥヴィエル、クレバッサ、デザンドレと魅力的な女声歌手が次々でている。いずれもエラートからソロ・アルバムが出ているが、それぞれタイプの違うアルバムに仕上がっている。このデザンドレの「イディール」はマルカントアーヌ・シャルパンティエからバルバラ、フランソワーズ・アルディまでをアーチ・リュートの伴奏一本で聴かせるというもの。17世紀から20世紀までが全く違和感なく、フランスの歌曲がひとつの流れがあることを実感させる。愛の歌としてはバロックのほうが熱烈な表現なのも面白い。デザンドレは本当に魅力的な歌い手だし、アルバムとしても素晴らしいセンスだ。

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     2023/12/03

    abcウェストミンスター原盤、10年程前にドイツ・グラモフォン・レーベルで出たこともある。シルズは日本で評価が低いが私は大好き。声が美しいし繊細な表現が素晴らしい。コロラトゥーラも問題なし。カラスが最高と言っていてはほかの表現者を受け付けなくなってしまう。ベルゴンツィ、カプッチッリ、ディアスとそろった男声陣も強力。そしてシッパーズの指揮がいいのだ。音楽はキレがあり、この悲劇を一気に聴かせる。「ルチア」の名演のひとつ。尚、狂乱の場ではオリジナルに従ってグラス・ハーモニカが使われている。

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