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検索結果:4件中1件から4件まで表示
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4人の方が、このレビューに「共感」しています。 2017/03/12
CDの発売前ですがLPで聴いた個人的な感想を書きます。 この演奏の特徴は、テンシュテットの綿密な楽曲構成と北ドイツ放送交響楽団の重心の低いソノリティーが高い次元で融合した稀有の演奏かと思います。 第一楽章は、冷静に始まります。 ここでよく耳をそばだてると、テンシュテットが各パートのアーティキュレーションや強弱を実に細かく指定し、これを積み上げ重層的な演奏を行っていることがわかります。また二拍子と三拍子が交錯する箇所では、体が空間に投げ出されたような錯覚に陥ります。よく議論となるコーダの657小節からのトランペットは高音で吹き続けるタイプの演奏で、フランス軍は変わりなく進撃しているようですが、その前の520小節目のティンパニの強烈なトレモロが英雄の行く末を暗示しているように感じました。 第二楽章ははオーボエが悲しみを切々と歌い上げて行きますが、このオーボエに寄り添うクラリネットとファゴットの旋律も雄弁で、テンシュテットの楽曲構成の素晴らしさが伺えます。 第三楽章の聴きものはトリオのホルンの合奏です。 ドイツの深い森の奥から響きわたるような音にウットリします。北ドイツ放送交響楽団のホルンセクションの素晴らしさに完敗です。 第四楽章ですが、ここが最大の聴きものではないかと思います。 素晴らしい推進力で音楽が押し出されるように進んで行きます。 そして練習番号Cの211小節目からのチェロバスのオスティナートの迫力はフルトヴェングラー、ウイーンフィルの演奏を彷彿とさせます。そして音楽は紆余曲折を経て素晴らしい感動のうちに終わります。 曲が終わった時呆然自失、もっと聴いていたいという思いとともに、この勢いで第一楽章を続けて再度演奏して欲しいとの思いに駆られました。 この演奏は巷で喧伝されているような爆演ではなく、テンシュテットの非常に緻密な構成の上に北ドイツ放送交響楽団の豊かな低音と両者の間の緊張感により成し得た、素晴らしい演奏と感じました。 私の所有するNDR製作のLPの盤質が今ひとつですので、今回のCDによる発売が楽しみです。録音がアナログですのでCD化により素晴らしい音で鑑賞できるようになることを、大いに期待します。
4人の方が、このレビューに「共感」しています。
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0人の方が、このレビューに「共感」しています。 2015/10/11
ずーっと前からLPで聴いています。 昔のオレンジ色のジャケットのウエストミンスターの廉価版です。 最近真空管アンプのの真空管を更新し、今までのLPを聴き直しているのですが、 この演奏、特に2番ははいつ聴いても、素晴らしく感じ入ります。 オヨヨと体が崩れていく錯覚に、いつも見舞われます。 みなさん、録音が古いなどと言わずに、一度お聴きになってください。 きっと飴色の素晴らしいブラームスの世界が待っています。 よく聴くとバリリの正確でありながらロマン的な演奏、 そしてデムスの端正でありなだら甘いピアノに、 もう上手い下手を超えた音楽の豊かな世界に浸れるかと思います。 現代の正確無比な演奏をお好みの方にはつまらない演奏かとおもいますが、 技術ではなく心を大切にするクラッシックファンには、 本当の宝物になるかと思います。 このLPは絶対に売りません。 悪しからず!
0人の方が、このレビューに「共感」しています。
7人の方が、このレビューに「共感」しています。 2014/02/11
世にも恐ろしくすばらしい演奏を聴きました。 アルゲリッチとアバドによるモーツアルトのピアノ協奏曲K466です。 CD前半のK503も恰幅が大きくピアノの音は美しく、大変すばらしい演奏です。 が、その後のK466が衝撃的でした。 曲それ自体が強い力を持っているのですが、この演奏はその曲自体の奥底にある魅力あるいは魔力を如実に目の前に提示しているかのようでした。 暗と明でピアノのタッチ、音色、表現、感情は毅然と変化します。特に第1楽章、2楽章でその変化は明確です。 ベートーヴェンのカデンツアが演奏されていますが、モーツアルトとベートーベンの音楽感、表現様式、思いがはっきりと弾き分けられていて、このように明確にわかる演奏も珍しいのではないでしょうか? また第2楽章から第3楽章にはいる「間」が絶妙です。 聴き終わって呆然としました。 収録されている拍手を、もう少し待ってほしい、という気持ちになりました。 K466は20曲ほど手元にありますが、恐らく一二を争う名演奏ではないかと思います。
7人の方が、このレビューに「共感」しています。
1人の方が、このレビューに「共感」しています。 2013/08/20
実に素晴らしいLPです。 録音自体はデジタルかと思いますが、デジタル録音にありがちな鋭く耳にきつい音ではなく、アナログ録音のような柔らかで低音のふっくらして、しかし、曖昧さのない実に心地よい音です。コントラバスの音が実に柔かく広がります。金管やティンパニの音も立ち上がり直後にグッと体に響きます。ホールトーンも豊かで、ホールに音が吸い込まれていく感じも収録され、まるでムジークフェラインザールで聴いているような錯覚を覚えました。 ソフトの面でも素晴らしいのですが、ハードの面でもすばらしいLPです。 ジャケットは、アナログ時代のLPレコードでもなかなかお目にかかれないような豪華なジャケットです。ディスクも3枚6面にゆったりとカッティングされています。ディスクは重量盤で、プレーヤーに乗せるとき手にズッシリとその重みを感じます。プチノイズもほとんどありません。 そして解説書がまた豪華です。 ニューイヤーコンサートには実際行ったことはないのですが、ジャケットとは別に添えられた解説書はニューイヤーコンサートのプログラムそれ自体、またはそのコピーではないのでしょうか?もしそうであればこんな大サービスはありません。 読めないドイツ語のプログラムを片手に豊かな音につつまれ、自宅にいながらまるで会場にいるような大満足のリスニングです。 最後に、このLPディスクが3490円は破格の値段です。 このようなLPが次々に出てきてほしいとは思いますが、おそらく1回限りのことではないのでしょうか? LPを再生できる方は、是非お手元に置かれてください。
1人の方が、このレビューに「共感」しています。
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