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風信子 さんのレビュー一覧 

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     2018/11/30

    夏の”田園”にいるベートーヴェン 身も心も躍動するのは人間ばかりではない 動物も虫も樹々も草花も土も生きとし生けるもの皆からふつふつと盛り上がり湧き上がり放出されるエナジーが満ち満ちている世界 大気も雲も沸き立つようだ その中に身を置きともに奏でる生命の響宴は倦怠や停滞を知らない 一瞬たりと止まらない生きる力の放射は不思議な安堵の中に無限の生成を繰り返し重ね過ぎていく なんという自由と寛容の協奏だろう 尽きない生命力の流れに身を任せた時 初めて解放され感謝の思いが溢れ 見えない力に祈りを捧げることができる ”田園交響曲”とは斯くも恐ろしく生命の真実を言い当ててしまった音楽だった プレヴィンはベートーヴェンが書き残したスコアを忠実に音化したに過ぎないのに核心を突いてしまった 驚くべき才能の洞察力だ これほど確信に満ちて力強い”田園”を知らない まだ手に入るなら あなたも如何 

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     2018/11/29

    胸底を抉られる 魂を震わさずに聴くことができない プレヴィンがこれほどベートーヴェンの本質を突いた演奏をしたいたことを知らなかった 30年を無駄にした プレヴィンに高いシンパシーを表明していながらわたしは何をしていたのか 初演が戦傷兵を慰労するための演奏会においてだったことを思い出した 戦争で傷ついた帰還兵たちは涙なしには聞けなかっただろう プレヴィンはノーブルで居住まいを正した演奏をしている テンポは両交響曲とも完璧でベートーヴェンの指定を守る イン・テンポを貫きアーティキュレーションにも素直に従い余計な演出はしていない にも拘らず 様々な感情が吹き出す音楽の波はわたしを呑み込んでいった 古楽器による原典復興演奏を支持する者だが 奏法の如何を超えてベートーヴェンが私たちに語ったこと呼びかけたことが直截心に届いた 改めて音楽の本質に触れたと感じた もし手に入るなら あなたも如何 

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     2018/11/29

    やはりハンプソンが歌う”告別”の感動に尽きるか スイス・ロマンドO.の本拠ジュネーブ・ヴィクトリア・ホールでのライヴ映像とともに聴くネーメ・ヤルヴィのマーラー”大地の歌”が美しい こじんまりとしたホールだが時代掛かって風情がある 闊達なヤルヴィの指揮も味わいがある 楽員の表情も鮮明で今音楽が生まれる瞬間を愉しむことができる そして何よりこの音楽がいかに素晴らしく人の心模様を照らし出し温かく抱き繊細に歌い出したものかを示して余りある 聴衆の心を打たぬはずがない 終演後の長い静寂がその心を物語った これは六年前の演奏だ N.ヤルヴィの指揮するマーラー・シンフォニーの完結を待っている 残るは9番だけだが何時になるや  

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     2018/11/28

    プレヴィンに私淑するわたしがベートーヴェンだけは聴いて来なかった 他に聴くべき指揮者が多々あったといえばそれまでだが ロマン派の音楽に一日の長があることを高く評価しまた魅入られていたからかもしれない 今頃になって 30年も前の演奏を聴いた すでにピリオド・オーケストラによる原典主義演奏が始まってはいたが それらも斯くやあらんと写して見せたかのようだ 4番は端正な造形感を颯爽と屹立させた テンポを揺らさず 大理石の遺跡を思わせる佇まいは美しいのだが情動が隠れてしまったように思う もう少しテンポを上げる部分があったら解消されていただろう 5番は見事だ 完璧なテンポ感から生み出された推進力と自然なうねりは聴く者の魂を震わす呼びかけとなっていた 全体を通して何よりプレヴィンらしさは晴れた日の抜けるような青空を思わせる澄んだソノリティにある もたれたり濁ったり滞ったりする流れや響きを聴くことはない 最後の”プロメテウスの創造物”序曲一曲を取ってもそれは明快だ もし手に入れば あなたも如何

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     2018/11/28

    今年も街にXmasを迎えるデコレーションが目立ち始めた 一年の終わりが近いと意識する季節は妙に気持ち寂しく 何か身も心も癒してくれるものを求めたくなる 年末に訪れるキリストの誕生日はクリスチャンならずとも 格好の一年を生き切る気力と祝福したい気分を引っ張り上げるランドマークなのだ これは四半世紀余りも昔のクリスマス・コンサートの記録 バトルとシュターデが歌い マルサリスがトランペットを奏でる その一夜の航海を司る船長がプレヴィンだ 民謡からクラシックそしてジャズまでと多様なテイストを上手にまとめる手腕はプレヴィンならではだ 美しく愉しい宵が広がっている クリスマスを待つことはない 今夜にでも あなたも如何

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     2018/11/27

    Allegro vivaceとは別の貌をしたメンデルスゾーンがいる 30才と36才(メンデルスゾーンにはもう晩年)での作品ピアノ・トリオ二曲は仄暗い焔が激しく吹き出す音楽なのだ ニ短調とハ短調はベートーヴェン・シンフォニーの9番と5番を思わずにいられない 流麗なメロディー作曲家の相貌は崩さないものの全曲に漲る悲劇性は何を意味するのか 哀愁とか哀感とか情緒の域を疾に越えている 生きることそのものの本源に流れる悲しみが表に姿を現した感が強い 悲しくしも暗く沈んでいくのではなく 力強く歩むことをやめない音楽は遂にはわたしたちの癒しにも通じていく 安らぎと前進する勇気をもらう 何にしてもなんと美しい音楽だろうか 何度も還って来なければならない世界がここにある あなたも如何

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     2018/11/25

    創意の泉から湧き出る歌を止めることができない 果てることのない旋律の流れに作曲者も逆らえない 八つの弦楽器を擁しながらフィナーレのフガートまでは単純な和声音楽に終始する これで飽きがこないのだからメンデルスゾーンの旋律は最強だ そのほとんどはVnのメロディーを支える和音進行に埋め尽くされる 協奏曲としてもあまりに芸がない されどこれがなぜ名曲として人気が高いのだろうか 音楽の歴史に様々な書法が現れたが 名旋律の魅力に対抗できる技法はない 言わば現代のポップスと同じだ 繰り返し聴き忘れられなくなったメロディーあってこそ記憶に残って音楽は生き続ける 30分余りの一曲で一枚のディスクになっている 組み合わせるべき曲目が見つからなかったのだろう ここに何を持ってきても付け足しにしかならない 却って稀代の旋律の世界を邪魔してしまうと考えたのだろう これを不足と捉えず贅沢と見た あなたも如何

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     2018/11/24

    無性に聴きたくなることがある メンデルスゾーンの弦楽四重奏曲の何がそうさせるのだろうか 6曲しかないが18歳から38歳の最後の年まで生涯にわたってアプローチしていることから メンデルスゾーン自身にとっても創作の肝であったと思われる 歌でも踊りでも魅力ある楽曲なのだが やはりわたしは”Allegro vivace”を聴きたいのだと思う 第4番以外どれにも「陽気に、活発に」快速で演奏される音楽が入っている 聴けば 心に翼が生えたようで意識は自由を得て飛翔してしまう この開放的爽快感は他の作曲家の音楽では齎されないメンデルスゾーンだけの効能なのだ 28,9歳で書いた作品44の三曲は伝統の定型に則った見事な音楽で味わい深いが MenuettoやScherzoが無い初期の二曲と晩年のへ短調に強く惹かれて 繰り返し聴かずにいられない イザイSQの自然な息遣いと軽快さがメンデルスゾーンを聴く歓びを弥増してくれる あなたも如何 

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     2018/11/23

    イギリスに止まらず20世紀を代表する傑作を刻んだ名演 ウォルトンは地味で難しいから日本のコンサート会場で演奏され聴衆に届く機会が極めて少ない音楽の一つだ だからこのディスクの価値は高い 第1交響曲は作曲から一二を争う早さで録音されたものだが まだクラシックの世界では無名に近かったプレヴィンの指揮は作曲者が高く評価したと伝えられる 半世紀以上経た今聴いても 音楽が持つ面白さと演奏への情熱が直截伝わってくる しかもその音楽が伝統的な和声音楽であるにも関わらず普遍的な意味と美の真実を伝えていることを訴えている 更に四半世紀も経て録音されたヴィオラ・コンチェルトには名手バシュメットが起用されている まだ二十代だったウォルトンがヒンデミットとの友情から書いた意欲作だ ウォルトンの作品に駄作はない もっと演奏される機会が増すことを願わずにいられない 古い録音だが決して古くならないDiscだ あなたも如何  

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     2018/11/23

    会心の出来 ベートーヴェンの第8交響曲が舞曲の神化であることを如実に現出せしめた スコアにある通りを音化しただけなのにフェドセーエフはこの傑作の真影を映し出してしまった 組み合わせたチャイコフスキーの第4交響曲もさらりとやってのけたに過ぎないのに 素っ気ないどころか音楽が持った生命力を八方に解き放った 力みなど皆無でありながら自然に音楽は殻を破り大いなる姿を立ち上げた モスクワRSOが真にヴィルトゥオーソ・オーケストラであることを証明した 更にアンコールでウィーンの聴衆は熱狂した ”四季”から”秋”を演奏し一旦聴衆を鎮めた後 ”白鳥の湖”からのスパニッシュ・ダンスで再び聴衆の心を掻き立てた 憎い演出に思わず笑みが零れる 一世一代の名演などではない これが彼らの日常なのだ その純度の高さと味わいの深さに日本の音楽シーンなど霞んでいく思いに震えた こういうものこそ見て聴かなくては あなたも如何

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     2018/11/23

    素晴らしく愉しめる演奏 ショーンヴァーント&デンマークNSOの所謂本場物を聴いてニールセンの”ことば”が漸く耳に留まった印象を得た わたしがニールセンと対話できた初めだった 音楽のセンテンスやイントネーションを聴き取れたと言ってもいい いつもこの基準からニールセンは始まる ストゥールゴールズ&BBCpoの演奏はニールセンの管弦楽法の妙を見事に伝えている オーケストラの機能から見てもニールセンは面白いのだと証している 6つの交響曲がその特徴をこれほど鮮明に描かれたことはない それはニールセンの作曲と人生の変遷を描いたことでもある それぞれの魅力と性格が的確に現れた するとショーンヴァント盤が伝えたある意味ニールセンのローカル色を越えて 普遍的な人間の記憶と感情を刺激する情趣が溢れ出したのだ 世界のどこでも誰でもがニールセンの交響曲を聴いて想いをやり取りできる音楽にストゥールゴールズ&BBCpoはしたのだ これを聴かずにニールセンはもう語れない あなたも如何

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     2018/11/22

    嬉しい ピリオド演奏のシューベルト・シンフォニーに尽きない魅力を見たのはインマゼール&アニマ・エテルナ以来だ バロックならぬビー・ロックO.がヤーコプスと組んでフレッシュでポップなシューベルトを聴かせた 繊細な音色の魅力からトゥッティの爆発まで自然で伸びやかなソノリティを実現した 心弾み味わいに興じる豊かな時間をもらった シューベルトが第1交響曲を書いたのはコンヴィクトに居た16歳の時だった 明らかに学内で演奏する目的で書かれているが才能の在処は明白だ 第6交響曲は21歳の時に完成している ベートーヴェンを意識した跡が克明に残っている 歌と踊りの音楽の中に突如として雷鳴が鳴り落雷がある AndanteとScherzoに顕著に刻まれている ここまでに同じ街ウィーンに住むベートーヴェンは第8交響曲までを書き終え名声を欲しいままにしていた シューベルトは10年後に同じハ長調の大交響曲を完成するまで交響曲創作では迷走し数え切れないほどの未完・書き掛け作品を残す ”未完成”と呼ばれるロ短調が第3楽章の冒頭までで筆を折ったことを歴史は謎と言ってきた 同じ年ベートーヴェンがあの”第九”を書き始めたことをシューベルトが知らなかったとは思えないのだがどうだろう 余談が過ぎた この美しい演奏をあなたも如何 

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     2018/11/21

    シベリウスの最高傑作にして不遇を託った悲劇 台本の盗作疑惑から上演が為されないまま十年も放置されてしまったため 音楽もシベリウスの代表作と認知されなかった しかし聴けばわかる ここにはシベリウスが傾注した音楽の凡てがある 北欧という郷土色の域に止まらない 事の状況から人間の心理描写に至るまで音楽表現の深さと広がりを事も無げに展開している その才気を披瀝して臆するところがない 奇を衒わず音楽は自然の呼吸をして進んでいく 全21曲飽きることがない 弛まず力まず人の心に寄り添う温かさを失わない音楽はシベリウスそのものだ ディスク以外でおそらく聴く機会がないシベリウス コンサートプログラムにも組まれず 劇場でこの芝居を見る機会もないだろう ならばこそ セーゲルスタムの仕事は価値高い ”スカラムーシュ”聴かずシベリウスを語ること勿れ さああなたも如何    

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     2018/11/20

    あなたは何を音楽から受け取ろうとしているだろうか 安らぎや癒し 克己や勇気 楽しさあるいは哀しみにそっと貸してくれる肩かしら ひょっとして喜怒哀楽の同伴者にはなり得ないかもしれないけれど 空前絶美それはもう祈りか天から降り注ぐ光の中にしかない とことん優しくどこまでも清い 温いが手に触れることのできない幻視体のようなもの ただ信じ愛するものだけが世界を無限に共有できる次元にいる音楽 長岡京CEはもうそこまで行ってしまった この世界を追って来れる人が現代に何人いるだろう 旅して還ってきたとも言える 森悠子の修練から得た信念の世界へ辿り着いてみれば戻っていた 芸術が行き着くところは己の人格という宇宙観の草原しかないのだろう 極めて個人的であり日本人的でもある しかしこの儚く清浄なフィールドを森は長岡京CEは誰と歩むのだろう 研ぎすまされた者の孤独を音楽というたった一つの杖を頼りに今日も攀りゆくか 恐ろしいほど凄い 勇気があるならあなたも如何 

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     2018/11/20

    愉しくまた感銘を以って聴いた ゼフィーロと幾ソロ楽器を奏でる名手の演奏に聴き入った ピリオド楽器とその奏法だからこそ描ける音の綾がバッハの残したスコアの伝える音像に生命と表情を蘇らせる それに加えてイタリア人の演奏がドイツやフランスのそれと異なることを弥が上に印象付けた 元々音楽の発生は歌と踊りとそして祈りによってもたらされた 音の波である音楽は運動と起伏の連続である 生き生きと動き趣の移ろいを明かす行いが演奏だろう このイタリア人が奏でるバッハは”ことば”なのだ 記号としての音符を音化するにとどまらず言語化している 抽象図形のバッハでなく具象へ 生きて語り歌うバッハをそこに現出させた 例えば第4協奏曲を聴くがいい 組曲第2番でも どれもこれもそこに生きるバッハがいて語り合える ソロや主旋律に気を取られず低声部や中声部に耳傾けても愉しめる こうした演奏は映像付きで頒布してほしいものだ 早速あなたも如何  

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