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John Cleese さんのレビュー一覧 

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  • 4人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/01/23

    あれはたしか1999年のウィーン。当時英国在住で、四週連続で週末ごとにヒースローからウィーンに飛んでシモーネ・ヤング指揮のリングを国立歌劇場で観ました。当時ベストと考えられたキャストですが、このCDとの共通はブリュンヒルデのポラスキのみ。当時ポラスキはロンドンのコヴェント・ガーデンでもブリュンヒルデを歌っていました。彼女はその頃と比べてもここで聞く限りは衰えはさして感じられず、むしろスケールが増しています。指揮者のシモーネも正攻法かつ雄大、素晴らしい。当時、ウィーンの聴衆も彼女のリング起用にはやや懐疑的でした。終演後ホテル・インペリアルのレストランでの、地元ウィーンのある御夫妻の会話。夫:「なかなか、彼女、いいじゃないか。」夫人:「スケールが小さいわ。だいたい女にリングが振れるわけないじゃない。オーストラリア人よ。あんな文化のないようなところから来た女のひとには無理よ。やっぱり昔のベームとか…」夫:「そうかい?僕はいいと思うけどなあ…」うわっ、女の敵は女なんだ。シモーネさんの凄いところは、こうした出身地と性別の二重の偏見を超えて活躍しているところです。実力があるわけです。あのご夫人が今ブラインドでこのCDを聴いたらどういう感想を持たれるでしょうか。

    4人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 5人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/05/08

    そうですか、長いこと品切れだったんですね。自分は最初に発売されたときに購入しましたので、発売からかなり月日が経った時点でのレヴューになりますが、演奏の素晴らしさは他の方々が語りつくしていますので繰り返しません。私もこの全集はLP時代からの愛聴盤ですが、かつてLPで発売されていたときも、CD時代に徳間音工から出ていたCDでも、同様に感じられた中期と後期の間の音質の変化というかギャップを、ほとんど意識しないで済むことが、このCD全集の長所です。中期は60年代のアナログですが、最も新しい後期が、中低音がずしりと重たく残響が少なく生々しい反面、中期に感じられた渋いホールトーンが感じられず、当時は後期の音がやや不満でした。新録音だから、おそらく物理特性は向上しているはずだから、自分の耳が慣れないか、自宅の再生装置の問題だろう…と自分を無理やり納得させていました。今こうしてひとつの全集CDとなったものを聴くと、決して録音ポリシーが途中で変わったわけではなく、昔のLPやCD等のメディア化の際に問題があったのだとわかります。後期も実に自然で伸びやかな音となって感激です。

    5人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/04/25

    最近は、実際に観に行った公演が半年ぐらいで映像ソフトで発売されてますね。もちろん本製品の中身は衛星ライブ中継で日本でも観られたわけですから、早い方はすでに当日ご覧になったわけで…さて、当日、この公演を平土間、かなり前方で実際に鑑賞した立場で本ソフトを批評させていただくと、いままで自分が経験した海外公演オペラソフトは、実際に当日劇場で観たものと印象がかなり違うな、と思うことが多かったのですが(シェローのスカラ座トリスタンなど、まるで別物の印象でした)本製品に関しては、少なくともブルーレイ版、DTS音声で自宅環境下で再生する限り、舞台の色調、明るさ、そして最も肝心な音響、すべてが自分が実際に知覚・体験した印象に極めて近く、映像・音響の再生・再現技術もついにここまで実演に忠実になったか、と驚嘆しきりです。ただもちろん随所に見られる歌手のアップとか細かい表情はたとえ最前列でもこうまで見えないというところまで見えてしまいますし、第三幕後半のヴォータンの疲労が実演ほど気になりませんでした。まさか音声だけ後で補正したとか、そんなことはありませんよね…

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/11/26

    CDを購入直後後に開封、すぐ聴くという事はめったにありませんで、ワインではないですが、しばらくは寝かせておいて…というのがいつものパターンなのですが、これはもう待ちきれずに到着したその日に二回も聴いてしまいました。ヴァント翁の遺産のベストでしょう。これを聴いてしまうとあれ程素晴らしいベルリン盤も何だか余計なキラキラしたものがついている印象で、ブルックナーの音楽それだけを純粋に抽出したような当盤に一歩譲ってしまう感があります。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/10/09

    第六番と並んで、十代の昔より収集してきたこの曲のLP、CD。もうカタログに載っているものはすべて所有していますが、たった一枚選べと言ったらこれです。
    …と、まあ、ここまでは同じくテンによるロンドン・ライヴの第六番のレヴューに書いたものと同じ感想。この後は違いますよ。初めてこの曲に接する人がこの曲のCDを一枚だけしか購入しないとしても、これは第一のお勧め。そこが第六ライヴと違うところです。このCDは十分ファースト・チョイスになりうる普遍的な魅力があります。またそういう演奏なのです。音も悪くないし。あとは第六と同様、HQなんたらで音質が向上しているかどうか、それだけの興味でまたしても同一音源を購入です。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 6人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/10/09

    第七番と並んで、十代の昔より収集してきたこの曲のLP、CD。もうカタログに載っているものはすべて所有していますが、たった一枚選べと言ったらこれです。ただし、初めてこの曲に接する人がCD一枚だけ購入するとしたら、決してこれは勧めません。そういうCDです。あとは音質が向上しているかどうか、それだけの興味で購入です。

    6人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/09/21

    他の方のレヴューにも隠れた名盤とか知られざる名演とありますが、実際はLP発売の際には演奏・録音共にかなり話題になったことを記憶しております。CDの時代になって永らく忘れられていたのですが、眼前にヴァーチャルに再現される立体的な音像には最初に聞いたときには驚きました。いまでもその初出LPは保管しています。この作品の一推しの名盤です。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 5人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/07/30

    年齢の割には…などと月並みなことは言いたくありませんが、本当にまだ若そうな人なのにこの巨匠然とした音楽のつくりは何なのでしょう。ショスタコ8番を立て続けに2回聴いてしまったCDは初めてです。細部の入念な造りと、全体を見通したスケールの大きさには感激。ペトレンコのシュスタコは3枚目のCDですが、最初の11番はそれほど印象に残る出来ではなかったと記憶します。事実まだ一回しか聴いていません。しかし次の5番・9番で「おや、これは」と思わせ、この8番は愛聴盤となりそうです。

    5人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/06/14

    これ、知られざる名演。LP時代に愛聴していましたが、CD時代になってから完全に忘れられ、復刻もないまま久しく、いつCDで復活するのか気にかけていましたが、ついに・・・この第7の復刻ほど喜ばしいニュースは最近ありませんでした。このメータ=ロス・フィルの第7ほど音響そのものの快楽を、音楽を聴く喜びを、理屈なく与えてくれる演奏はありません。この際、精神性だの、難しいことは言いなさるな。思えば、ウィーン・フィルとのマーラー「復活」の超名演もこの録音と同じ74年。70年代前半の若きメータの怖ろしいまでの冴えは奇跡的とでも言いたいところです。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 4人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/10/28

    一言で形容するならば「端正な演奏」という他ありません。この指揮者はとても冷静で、客観的な音楽作りの職人に徹していますが、結果として生まれたこの演奏は、素晴らしいとしか言いようがありません。一点も揺るぎのない端正な音楽作りがかえってこのショスタコーヴィッチの傑作の異様なまでの迫力を伝えています。ひょっとするとこのウィッグルスワース盤は、有名なコンドラシンによるモスクワ盤やドレスデン盤の上をいくのではないか。この曲にも「爆演」は不要。引っ張ったり伸ばしたりなど誇張は一切不要。スコアにもともと存在する音符そのものがこの曲の型破りの迫力を伝えます。まだ指揮者としては若手に属する年代のウイッグルスワース氏ですが、ここらで一暴れしてやれ、という誘惑が一杯の曲なのに、この一貫して冷静なオーケストラのコントロール、にもかかわらず迫力は十二分、これはもう只者ではないと考えます。

    4人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 5人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/10/26

    西洋音楽とは面白いもので、縦の線がきちんと揃った丁寧で緻密かつ端正な音楽作りをすればするほど、かえって曲に秘められた激情が顕わになり迫力がある演奏が生まれる場合があります。この演奏がまさにその典型。この指揮者はとても冷静で、客観的な音楽作りの職人に徹していますが、結果として生まれたこの迫真の演奏は、素晴らしいとしか言いようがありません。この曲の西側初演・初録音のオーマンディも、あれだけのベテランでありながら非常に真摯・誠実・謙虚な姿勢で演奏に臨んでいるショルティも、一点も揺るぎのない端正な音楽作りがかえってこのショスターヴィッチの傑作の異様なまでの迫力を伝えていますが、このウィッグルスワース盤はそれらの上をいくのではないか。アバドがどこかでマーラーの第6番に爆演は必要ない、とか言っていたそうですが、それと同じ意味でこの曲にも「爆演」は不要。引っ張ったり伸ばしたりなど誇張は不要。スコアにもともと存在する音符そのものが恐ろしさを伝える。コンドラシンの62年の初演ライヴからほとんどのこの曲のCDは聴いてきましたが、同じくコンドラシンのバイエルン・ライヴなどと並ぶ、これは必聴の名演です。

    5人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 5人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/10/24

    長い間国内では廃盤でしたが、私はかつての初出のクレンペラーの弦楽四重奏と交響曲のカップリングの外国盤で聴いてきました。はるか10代の昔から収集した「第7番」はLP時代からのものを含める70種を超えていますが、これはもう既に多くの方が語っているとおり曲の構造を昼の光にあてるがごとき空前絶後の演奏です。国内盤もぜひオリジナルCDと同じクレンペーラー自作自演をよみがえらせていただきたいと思います。こちらの方も大変ユニークな音楽です。オリジナルCDは海外のサイトではボルドーのヴィンテージ・ワインの値段で取引されたいますが、それだけの値打ちはあります。

    5人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 5人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/10/12

    ここはCDのレヴューを書くべき場であることは承知の上ですが、やはり他の方と同様、演奏内容に触れざるを得ません。東京の2日前の静岡公演に接し、大変な感銘を受けました。この曲は国内外で多く実演に接してきました。昔ザルツブルクやベルリンで聴いたハイティンクとウィーンとかアバドとベルリンなど、数々の印象深い公演を体験しました。しかし、この大植さんの当夜の演奏から受けた感銘に比肩する「第9」の記憶をたどろうとすると、もう四半世紀以上も前の彼の師匠であるバーンスタインとイスラエルによる伝説の来日公演ぐらいしか私の記憶には浮かびません。確かにCD化されると実演とは感銘が異なるでしょうが、期待しないわけにはいきません。
    静岡でも終演後はブラボーの嵐でしたが、こちらでは大植さんが完全に指揮棒を下ろすまで、針を落としても聞こえそうな沈黙が守られていました。

    5人の方が、このレビューに「共感」しています。

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