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北都暢適 さんのレビュー一覧 

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     2013/10/14

    タリス・スコラーズ結成40周年記念盤である、ピーター・フィリップス指揮ジョン・タヴァナーのミサ・グロリア・ティビ・トリニタス≪ミサ曲汝三位一体に栄光あれ≫。タリス・スコラーズはグレゴリオ聖歌、パレストリーナの≪ミサ曲≫等で著名である。今回はパレストリーナ以前のジョン・タバナー(c.1490-1545)を歌う。ミサ曲は、いきなりGloriaから始まる。即ち、ミュンスターシュヴァルツアッハ修道院聖歌隊による≪降誕の祝日第1ミサ≫でもIntroitus, Kirieに続いてGloriaとなるが、Gloriaから開始する。しかし、違和感はない。尚、声楽各パートは、Treble(最高音部)、Mean(中声部)、二人のCountertenorsによるアルト、テノール、バス構成。記念碑的挑戦らしい。Trebleは柔らかな音質で6声によるグレゴリア聖歌に華を添えて、しかも好感。4声、5声、6声のためのマニフィカトも最大級の賛辞に値するでき。是非、手元に置きたい1枚である。

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     2010/04/01

    シューマンはAm(イ短調)が好きらしい。彼のピアノ協奏曲もイ短調である。日本の演歌におけるヒット曲はAmとのこと。そういう意味でデリアン四重奏団によるシューマンの弦楽四重奏曲第1番イ短調は日本人向きといえる。第1楽章Allegroは少々もの悲しい。しかし、綺麗である。第2楽章Scherzoは歯切れが良く、元気溌剌。第3楽章Adagioはカンタービレ風の華麗さが光る。イゴール・カメンツを加えたピアノ五重奏曲変ホ長調は、ピアノとチェロの掛け合いが綺麗。第1楽章Allegro brillante等は文字通り輝かしい演奏であり、彼の妻クララ・シューマンの影響も有るのだろう、繊細で、美しい。第4楽章Allegro ma non troppoは少々単調にも聞こえるが、コーダは立派であり、堂々と終了する。日本では余り知られていないデリアン四重奏団の演奏はパーフェクト。聞き逃せない1枚である。

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     2010/03/30

    『十字架上のキリストの七言』で有名なのものに、ドイツにおけるハインリッヒ・シュッツの作品がある。これに対して、フランス人セザール・フランクによる『十字架上のキリストの最後の7つの言葉』とシャルル・グノーによる『十字架上のキリストの7つの言葉』を、宗教曲の大家ミシェル・コルボが指揮する。前者はチェロ、ハープとオルガンによる効果的な演奏で、これにローザンヌ声楽アンサンブルが加わる。第1楽章「序」のソプラノ・ソロ、第2楽章「最初の言葉」での合唱が天上の音楽を奏でる。女声合唱は特に綺麗であり、将に極上の音楽といえる。後者は、ローザンヌ声楽アンサンブルによる声楽のみである。しかし、これも綺麗で、ドラマティックな箇所もあり、厭きさせない。シュッツのドイツ的厳格な音楽と異なり、優しさ、上品さ、綺麗さはフランス人好みであろう。アバドのペルゴレージと共に今年の声楽部門ディスク大賞を争う作品と思われる。シュッツと共に手元に置きたい一枚である。

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     2010/02/18

    これは凄い。オペラを色々聴いてきたし、タイスの瞑想曲も知ってはいたがマスネの歌劇《タイス》として全曲を聞いてみるとフランスオペラの真髄が良く分かる。ソプラノ:ルネ・フレミングの歌声とソロ・ヴァイオリン:ルノー・カプコンの演奏は、将に天上の音楽である。瞑想曲も単にヴァイオリン・ソロだけではなくハープの演奏と合唱が入り、その綺麗さを際立たせている。第3幕では、ルネ・フレミング演じるタイスとアタナエル役のテノール:トマス・ハンプソンによる2重唱が珠玉。フィナーレでもこの瞑想曲が流れ、タイスは「ああ、天国。私は神を見た」と歌い、プッチーニ的に死ぬ。この場面でもタイスの瞑想曲は抜群の効果を発揮している。指揮はイヴェス・エベル、演奏は国立ボルドー・アキタニア管弦楽団と日本では殆ど知られていない指揮者とオーケストラだ。しかし、このオペラを極上のものにプロデュースする凄い、指揮者とオーケストラである。私は、歌劇No.1の称号を与えたい。兎に角、聞き逃せない一枚である。

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