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北途 啓 さんのレビュー一覧 

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2015/06/14

    フランス国立管弦楽団の歴史を彩った演奏の数々を収録した興味深いボックス。80年の歴史とっても創立された30年代の録音はなく、「物語」は連合軍によるパリ陥落の直前から始まる。詳しくは、フランス語の丁寧なパンフレットを参照(全177頁)。英語および日本語の解説もあるが、英語は抄訳。日本語は要約。フランスだけあって木管は名手揃い。たとえばフルートは、1969年までの演奏は、伝説のフルーティスト、デュフレーヌの高雅な調べが聴ける。70年代はマリオンのはず。指揮者も曲もバラエティに富み、録音も放送用音源ということを考えると、十分なものだと思う。お勧めは、マニヤールのHymne a la justice(ローゼンタール)、さすらう若者の歌(シューリヒト、フィッシャーディスカウ)、ラベル、シェエラザード(バーンスタイン、マリリン・ホーン)。現代では、ディティーユ、クセナキス、メシアン、ベリオなどの作品も聴ける。まさに貴重な「記録(レコード)」だ。星5つは譲れない。

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  • 7人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2015/06/14

    EMIの旧録音。RCAの新録音と比べると録音の違いもあるが、それ以上に演奏の違いが明瞭に表れている。新旧ともに素敵なスペイン音楽であるが、旧録音は熱がこもっており、いい意味でも悪い意味でも人間的な演奏。新録音や晩年の演奏は、人間技をこえており、まさしくスペイン音楽の人間国宝だ。旧録音は、スペイン音楽の素晴らしさを教えてくれるとともに、他のピアニストが挑戦してみようと思わせるような人懐っこい演奏。いずれもスペイン音楽の神髄を伝えてくれる素敵な演奏。ラローチャというピアニストを理解する上でも大切な録音だと思った。その意味でも星は五つ。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2015/02/18

    アバドが死の直前に素晴らしいモーツァルトを残してくれたことに感謝。また美しい個性的な音色で共演したアルゲリッチにも感謝。30年以上前にロンドンのバービカンホールでアバドLSOの演奏を聴いたのを思い出しました。リゲティとマーラーでしたが、ケレンのない引き締まった音楽に感動しました。この演奏を聴いて、その頃と比べると、アバドの音楽づくりが進化しているのだと実感しました。この演奏では、弦楽に古楽風の処理がされているなど、音響や響きの奥行を良く考えており、また録音もその意図をそれなりにとらえているように思います。この二つの曲は、録音もライブもさんざん聴いており、また素晴らしい演奏がたくさん残っています。しかしながら、アバドとアルゲリッチは、初めて聴いた時の感動を呼び起こしてくれる「新鮮さ」を伝えてくれます。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2015/02/18

    以前購入した「フリードリヒ・グルダ初期RIAS録音集1950−1959(4CD)」とピアノ作品集モーツァルトのピアノ協奏曲24番やショパン前奏曲集などが重複していましたが、モーツァルトの録音が気になって購入しました。「RIAS録音集1950−1959(4CD)」については、レビューを書かせていただきましたが、その際に一点書かないでおいたことがあります。それは、24番の2楽章の一部にわずかな欠落があることでした。演奏自体が大変魅力的なので、気にせずに聴いていますが、今回、同じ録音が収録されているので、修復されていることを期待して購入しました。結論は、欠落のままです。また音質については、価格の相違が現れており、今回の方が少し劣っているように聴こえます。しかし、この価格ですから、損をした気は致しません。なお前奏曲集の第1集と第2集の全曲が聴けるのが嬉しく、若きグルダの協奏曲演奏もスリリングです。最後のCDに収められているバードランドのジャズは、当日の演奏のすべてではなく抜粋です。全曲盤は、以前タワーレコードで安く売っていました。ミキシングは、こちらの方が、クラシック的に明瞭になっています。ともあれ、繰り返しになりますが、この価格で若きグルダの名演が聴けるわけですから、嬉しい限りです。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2015/02/11

    うーん。寄せられた酷評には納得。アーノンクールについては、ブッフビンダーとの協奏曲あたりからちょっと?という気持ち。しかしランランの様式感のズレたモーツァルトにはそれなりの衝撃を感じました。とくにピアノソナタでは、それは違うよねと思いつつ、うん、面白いところもあると感じ入ったり。。。彼が凄い才能の持ち主であるのは確か。大方から反感を買うかもしれませんが、アンコールの「暴走的トルコ行進曲」は凄い。これまで、「世界新記録」だったファジル・サイの演奏を大幅に短縮しまさに「世界新記録」だと思います。私は、一つでもよいものがあれば評価したいと思う人なので、あえて高い評価をさせていただいきました。

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     2015/02/11

    正月の福袋のようなボックスだ。フルートが好きな人、協奏曲が好きな人には是非お勧めです。私はフルートも協奏曲も好きなので、重複盤があるにも関わらず購入した。しかしどんな完璧に思われるものにも欠点がある。ゴールウェイの演奏は、ゴールウェイ臭い。悪口をいえば、「僕ってなんでこんなに上手なのだろう」というように聞こえてしまうことがある。パユとかで育った世代には、時代遅れな演奏に思えるかもしれない。しかしソリストはそのようなユニークさがなければ一時代を画することはできない。もし購入して演奏が期待外れであっても、様々な協奏曲が聴けるのでそれだけでもお買い得だ。ただし、シャミナードのコンチェルティーノやプーランクのソナタの管弦楽伴奏盤とか、ロドリーゴの協奏曲のフルート版などがボックスに収録されなかったのが残念。もっともだから「福袋」なのか!

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2015/02/11

    質量ともにお買い得盤と思って買いました。大きな期待をしていませんでしたが、極端にいえば最初の平均律の一音から音色のニュアンスの豊かさに魅入られてしまいました。ニコライエワのような骨太のバッハではなく、グールドのような人工美のバッハではなく、もっと自然体の自由なバッハを感じました。面白かったのはボーナス盤のNot Bach です。ヘンデル、クープランからベートーベン、シューマンをへてシャブリエ、ラベル、メシアンまで録音されています。そしてこれがいずれもスタイリッシュで素晴らしい。ヒューイットのピアニストとしての幅の広さを実感した次第。バッハには聴き手の様々な思いがあり、私のレビューも私的なものにすぎないかもしれませんが、ヒューイットのバッハが彼女の深い音楽への理解に根差していることは確かだと思います。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2015/02/11

    クリフォード・カーゾンを完璧に聴くぞ!という意気込みで1枚目のCDから聴き始めたが、立派な演奏なのだが、次の1枚へという力が盛り上がってこない。コンチェルトが中心で、しかも同曲異盤が多いせいかもしれない。大好きなモーツァルトの協奏曲でもイマイチぐっとこなかった(すでにさんざん聴いているせいかもしれませんが)。しかし聴きとおしてみて、ピアニストとしてみると、音楽つくりの立派さ、打鍵の強さと確かさなど、偉大な演奏家なのだと思った。今回の評価で星が一つ足りないのは、個人的な理由であり、この全集が高い評価に値するということに異論をはさんでいるわけではない。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 6人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2015/02/11

     明るい音色によどみのないテンポ、そして見栄を切るのも自然で嫌味がない。これを大衆性というのかもしれないが、深刻さを装うよりはずっとよい。イギリス人的なバランスとうのだろうか。
     これまで録音の悪い演奏しか聴いていなかったので、今回このコレクションで質の良い録音をまとめて聴いて感動している。金持ちの素人指揮者だと勘違いしている向きには、ぜひ聴いたいただきたい。
     この1曲をあげると、ブラームス大学祝典序曲。凡庸な曲だと思っていたが、祝典的な躍動と色彩感がありドイツ人の指揮者では聞かれない演奏。ビゼー、ラロ、ベルリオーズの交響曲などの大曲もさることながら、小品の演奏に小粋で素晴らしいものがたくさんある。
     RPOも大変すばらしい演奏を聞かせてくれるが、フランス国立放送も素晴らしい。フランス国立放送の木管群、とくに伝説のフルーティスト、デュフレーヌを堪能できるのは嬉しい。アルルの女はRPO,カルメンはFNROだったが、「ルダール・カルテ」と「ルイ・ロット」の楽器の響きの差は歴然としている。フランスの曲なので、望むらくばアルルの女もデュフレーヌの気品のある演奏で聴きたかったというのは私の趣味か。
     いくつかの曲を同じ音源のレコードやCDと比較したが、今回のコレクションの音質が抜群によいので、このコレクションをたくさんの人に聴いてもらい、ビーチャムという素晴らしい指揮者を再認識して欲しい。

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     2014/04/21

    アシュケナージがモーツァルトのピアノ協奏曲を録音していた最中のライブなので興味をもって聴いた。音も演奏も素晴らしい出来。この時期のライブをこんな良い音で聴けるとは思ってもみなかった。21番も22番もその後、フィルハーモニアで正規録音をしているが、ライブと比べてみると大変面白い。ライブ独特の生命力があり、正規録音と比べても生き残る演奏ではなかろうか。
    ショスタコービッチの録音は、時代的に相当後のもの。こちらも全集録音があり比較してみたくなるが、私は正規録音をもっていないのでここでは何もいえない。ショスタコービッチの5番には、様々な解釈があり聴き手を楽しませてくれるが、4楽章などは悩みの少ない「素直」でストレートな演奏のような気がする。いわゆる実践的な演奏なのかもしれない。会場の興奮した拍手から、NHK響の熱演が伝わってくるのが嬉しい。

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  • 6人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2014/04/21

    ジュリーニの巨匠の夕映えを感じる。いずれの録音も滔々とした名演。それでいて、ボックスとして物足りないような気がするのは、SONYに録音した曲があまりにも総花的であること故か。イタリアのオケによるベートーヴェンは素晴らしいが、第9が欠けている。晩年に得意としたブルックナーの後半の交響曲がない、など不足をいえばいくつかあるが、この値段で、この演奏と録音を聴かせてくれるのだから不満をいってはいけない。なおCDの発売形態を尊重しているために、マメールロワが2回収録されている。しかしそうは言いながら、オリジナルでは1枚に収められていたドボルザークの7番と9番は二枚のCDとなっているという矛盾はある。以上、ジュリーニの音楽を十分に味わえるが、ジュリーニの本当の素晴らしさを堪能するには少し不足がある。この物足りなさは、別の会社のボックスで補うしかないだろう。

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     2012/02/17

    この価格で、シューリヒトの指揮による、いくつかの交響曲他、ハスキル、ニコライエワ、カサドシュなどの名ピアニストによるピアノ協奏曲も楽しめます。ライブですから音質や演奏のキズにこだわる人は避けたほうがよいかもしれませんが、私は、ライブのスリリングな面白さに興味を感じます。
    シューリヒトの演奏は、自然で流麗なモーツァルト。しかし油断していると、40番の4楽章の第2主題で、突如スピードダウン。それはないでしょ、と思いますが、シューリヒトの世代の指揮者では、当然のことかもしれません。協奏曲も面白いことが続出。17番のピアノ協奏曲は、0:45あたりから、オケが間違えたのかと思いましたが、繰り返し7:30でも同じようですので、ミスではなさそうです。19番は、ハスキルとゼーマンを聴き比べられます。私には、ハスキルがフリッチャイとの録音よりも楽しそうに聴こえます。あらためてこの価格でこれほどの楽しませてくれるCDはそれほど多くないと思いした。

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     2012/02/12

    26番は、ショパンのようなモーツァルトですが、多分、モーツァルトが長生きしていたら、ブラボーといっているのではないでしょうか。26番は冒頭のフルートが印象的。演奏は、達者なピアノをはじめとして、フルートもチェロもヴァイオリンも裏に回るのも、表に出るのもうまい人ばかり。すごくいいアンサンブルですね。22番も素敵な演奏。フンメルはピアノコンチェルトではもっとも編成の大きなこの曲を素晴らしく編曲しています。演奏者が違うので簡単に比較することができませんが、クレメンティの編曲版よりも素敵だと思いました。白神さんたちのおかげで、モーツァルトの楽しみが広がりました。

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     2012/01/07

    フリードリッヒ・グルダの1950年から1959年にかけてのベルリンRIASへの未公開録音。最近テープが発見されリリースされたモーツァルトのピアノソナタとは比べ物にならないほどの音質の良さ。演奏もみずみずしく楽しめました。マルケビッチとのモーツァルトの協奏曲24番は貴重。少なくとも私は、初めてのグルダの24番に遭遇し、感激。同じマルケビッチとのハスキルの24番の録音は1960年ですから、先立つこと7年前の録音になります。そういえば、グルダは、1956年にはNYのバードランドでジャズのライブをこなしています(BLK4188-P)。ジャズも凄いかもしれないけれど、この録音から、折り目正しいクラシックなグルダのピアニシズムが、ネガポジ効果で浮かび上がってくるのも興味深いところです。満足。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/01/06

     モーツァルトについては、ブレンデルの旧録音のほとんどを持っており、ベートーヴェンもかなりのレコードを持っています。購入動機は、第一にCD録音による改善、第二にその他の録音を網羅的に聴けるということでした。
     第一に関しては、もともと録音ごとに状態の差がありましたが、その差が縮まることはありませんでした。モーツァルトの協奏曲では、ヤニグロによる9番などの録音の水準が素晴らしく続く協奏曲も期待しましたが、レコードと同じくヤニグロの録音に匹敵するものはありませんでした。私の大好きなピアノと木管五重奏もレコードでは納得のゆかない状態だったので、期待しましたが大きな改善はみられませんでした。演奏はいいのに残念です。ベートーヴェンも、録音については、おおよそモーツァルト同様といってよいでしょう。
     しかしながら、第二の購入動機については満足しています。協奏曲のレコードしかもっていなかったリストをたっぷり聴け、シェーベルクなども聞けました。録音が格段に良くなったのではないとしても、この値段で、若きブレンデルの演奏を網羅的に聴けるのはお得だと思います。
     ところで、高名な音楽評論家が、フィリップスのレコードのライナーノート(SFX-8684)で、「これといった特徴のない弾き方をしていたのと同じ人かと驚かされるくらい変わった」と書いているのに反発を感じていました。このようなイメージを持っている人には、ぜひこのCD、たとえばモーツァルトの22番の協奏曲を聴いてほしいと思います。

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