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金山寺味噌 さんのレビュー一覧 

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     2016/07/25

    同時発売の『AKUA』が男性目線での編集であるのに対し、本作は女性ファッション誌を意識したと言える編集内容で、確かに同世代の女性が憧れるようなボディラインの美しさを強調するようなショットが主に使用されているような印象。水着はもちろんレオタード姿もとても美しく、ふとももの裏側のハムストリングがムキッとなっていたりするのを見るとやはりサーフィンで鍛えているだけのことはあるな、と思わせる。深田恭子さんの出るところはしっかり出て、締まるべきところはしっかり締まっているバランスの取れたプロポーションには惚れ惚れさせられる。もうすっかり大人の美人女優さんとなった彼女だが、時折見せる童女のように無邪気な笑顔にはかつてのトップアイドルの面影が十分に残っている。他のレビュワーさんの指摘にもあったが「深キョン、攻めてるな」と思える、非常に出来のいい写真集である。

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     2016/06/14

    アメリカ出身の往年の巨匠オルガニスト、エドワード・ジョージ・パワー・ビッグスをソリストに迎えたヘンデルのオルガン協奏曲全集およびオルガンと管弦楽のための作品集を集めた4枚組ボックス。オルガン協奏曲全集は1957年5月〜7月、ロンドンでの収録で、伴奏はイギリスの老大家サー・エイドリアン・ボールト指揮ロンドン・フィル。オルガンと管弦楽のための作品集は1969年9月22〜24日、ウォリックシャー州グレート・パッキントン、セント・ジェームズ教会での収録で、伴奏はチャールズ・グローヴズ指揮ロイヤル・フィル。

    パワー・ビッグスのオルガン独奏は明るく軽快でスッキリしていて、ヴァルヒャやリヒターなどドイツのオルガニストたちの重厚でストイックな演奏とは一味違うな、といった印象。伴奏指揮がかのボールトであるのにも注目。どっしりとして風格ある指揮でパワー・ビッグスのオルガンをしっかりと支えている。ヘンデルの作品の演奏は今や古楽器・古楽奏法によるものが当たり前となっているが、当録音は時代が時代ということもありもちろんモダン楽器のオケによるスケールの大きな演奏である。一時代前のスタイルであることは否めないが、なんといっても往年の二大巨匠の共演であり演奏内容自体は大変にすばらしい。ただし音質はやや古さを感じる。CD4枚目のオルガンと管弦楽のための作品集は協奏曲全集よりは多少ましな音質で、パワー・ビッグスのオルガンの名人芸と名職人グローヴズの堅実な伴奏指揮が聴きもの。

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     2016/06/12

    1998年5月、ダブリン、RTEコンサート・ホールでの収録。リリース時にはその音質が抜群であると話題になったアルバムで、サンプリング・レート176.4kHzを記録したという。確かにスキッとして透明感ある音響が耳に心地よいのだが、肝心の演奏の方がイマイチ地味で輝きが足りないのが非常に惜しい。すぐに話題が消えてしまったのもそのせいかも知れない。音質が良い分かえってオケの魅力不足が露わになってしまっている。

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     2016/06/12

    リヒャルト・アイレンベルク(1848〜1927)はドイツの作曲家。生前は舞曲・行進曲・軽音楽の作曲家として活躍し、生涯に約350曲の作品を残したというが、死後ほとんどが忘れ去られ、かろうじて『森の水車』が人気曲として生き残ったという、いわゆる「一発屋」である。『森の水車』以外では本盤のタイトルにもなっている『ペテルブルクのそり滑り』という曲がやや知られているという程度で、これまでアイレンベルクの作品集などは制作されてこなかった。その意味でこのアルバムの資料的価値は非常に高いと言える。彼が量産してきたワルツやポルカ、行進曲などが15曲収録されていて聴き応えあり。やはりというか、唯一のヒット曲である『森の水車』が一番出来がよく、『ペテルブルクのそり滑り』がその次くらいであとの曲はまあ・・・・・という印象(笑)。シュトラウス一家とスッペとワルトトイフェルを足して3で割ったくらいの感じで、器用ではあるが強烈な個性には欠けるので「一発屋」と化したのもやむなしといったところ。

    演奏はクリスティアン・シモニス指揮ケルン放送管弦楽団。シモニスは1956年ウィーン生まれの指揮者で名教師ハンス・スワロフスキーの弟子。ナクソス
    などに録音を入れていてあまり知られていない作品の紹介を得意としている人である。キビキビとして堅実で丁寧な指揮が好印象。オケのケルン放送管弦楽団は一般に知られるケルン放送交響楽団とは別の団体で知名度はあまり高くないがドイツの放送局専属オケというのはだいたいにおいてレベルが高く、このケルン放送管もしっかりした演奏をしている。2006年2月6〜11日&2010年2月1〜2日、ケルン、クラウス・フォン・ビスマルクザールでの収録で、音質も非常に良好。

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     2016/05/18

    1975年9月13~16日、ベルリン、フィルハーモーニーザールでのセッション録音。ブルックナー交響曲全集録音のうちの1つで、原典版を使用。隅々まで徹底的に磨き上げられた、流麗で耽美的な「ブル9」。全盛期のカラヤン&ベルリン・フィルの実力がいかんなく記録されている。ことに第3楽章アダージョの弦のレガートの美しさは驚異的とすら言える。第2楽章スケルツォのダイナミックさも見事。音質良好。

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     2016/05/12

    今月でモーニング娘。’16およびハロプロを卒業し芸能界からの引退を表明している鈴木香音(ズッキ)の卒業記念盤。『泡沫サタデーナイト!』はガールズバンド「赤い公園」のリーダー津野米咲さんの楽曲提供で、カバー曲を除けばつんく♂P以外の作家の楽曲が娘。のシングルの先頭を飾るのはこれが最初
    である。往年のファンキーなディスコサウンドをイメージさせるアレンジで新曲なのにどこか懐かしさを感じさせる。メロディラインやリズムの刻み、歌詞で使用されている言葉のチョイスなどはかつてのつんく♂Pの作風を意識させるものだが、津野さんはハロヲタであることを堂々と公言している人なので意図的にそうした作りにしたのであろう。センターに起用されているズッキの伸びのある安定したメゾソプラノがもちろんポイントで、これで引退してしまうのがもったいないなと思わせる。現在の娘。の歌の中核である「まーさく」(佐藤優樹&小田さくら)のヴォーカルも輝いている。付録DVDは『泡沫〜』のMVで、DJブースに入ったズッキがはっちゃけたパフォーマンスを披露している。歌詞が黄色の大文字でドーンと表示されたり、残り秒数のカウントが表示されたりと遊び心満載の演出が楽しい。サビのダンスも振りコピしやすくて、これからライブの鉄板曲になっていくだろう。

    『Tokyoという片隅』と『The Vision』はいずれもつんく♂Pの楽曲提供で『Tokyo〜』は現在のつんく♂Pの作風の中心であるEDMと硬派なギターサウンドを融合させたロックナンバー。曲中にフォーメーションダンスで矢印の隊形を作るのがユニークである。『The Vision』は流麗なピアノのインストが美しいミディアムテンポのナンバーで、歌詞はズッキの娘。での5年間を振り返りこれからの目標に向けて歩みだす彼女の背中を押すような内容。つんく♂Pからズッキへと贈られた「卒業証書」であろう。両曲とも歌唱の中核はやはり「まーさく」だが、特にまーちゃんの進境が著しいなと感じられた。おださくの安定感抜群の歌声と、まーちゃんのイノセントで透明感ある歌声はこれからの娘。の売り物となっていくであろう。

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     2016/04/30

    私が購入したのは初回限定盤(C)なのでそれについて。『恋ならとっくに始まってる』はアンジュルムになって初めてのつんく♂Pによる楽曲提供曲。「つんく♂
    さんの曲を歌いたい」と希望してきたメンバーにとっては待望の楽曲で、リーダー
    和田彩花(あやちょ)と田村芽実(めいめい)はブログで喜びのコメントをしていた。アンジュルムにとっては初の本格的なラブソングでありめいめいの卒業曲でもある。詞は恋愛に仮託してめいめいのこれまでのアイドル人生を振り返り、ミュージカル女優という夢を叶えるために卒業するめいめいを応援する内容。EDMと切れ味鋭いギターサウンドの融合とか転調のクセとかはいかにもつんく♂節といった印象のナンバーである。

    付録DVDは『恋なら〜』のMV。白亜の殿堂で歌い踊るメンバーがかっこいい。冒頭のセリフ語るめいめいはすでに女優の顔になっている。最後はあやちょの肩にめいめいが顔を寄せるシーンで締められる。

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     2016/04/29

    ロジェストヴェンスキーの指揮のはさすがに腕達者というか、卓越した棒さばきで多角的な視点から曲想をとらえ、巧みな演出で楽しく聴かせてくれる。特に第1番『古典』と第5番が出来がいい。旧ソ連の国策レーベルであったメロディアの録音技術が余り高くなかったせいもあって音質がいま一つなのが惜しいが、演奏はユニークで一聴に値する音盤集である。

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     2016/04/23

    ヴェルディの歌劇『仮面舞踏会』はスウェーデン国王グスタフ3(1746〜1792)の暗殺事件を題材としている作品だが、「国王暗殺」という内容が当時のイタリア当局の忌避に触れたため設定を変更、物語の舞台をアメリカのボストンとし主人公をボストン知事リッカルドとすることで上演許可を得たという経緯があった。以降この改訂版が長く上演されてきたが近年は原典尊重主義の観点からオリジナル版での上演や録音も増えてきた。このカラヤン盤もオリジナル版による演奏である。

    1989年1月27日〜2月3日、ウィーン、ムジークフェラインでのセッション収録。カラヤン生涯最後のオペラ全曲録音である。この年のザルツブルク音楽祭で上演を予定していて、そのリハーサルも兼ねて録音されたものだが結局カラヤンは体調不良により上演を断念、この録音のみが残された。主人公の国王を
    演じるプラシド・ドミンゴの雄渾でありながら知性的で精妙な歌唱が圧倒的である。ヒロインのアメリア役のジョセフィン・バーストウ、オスカル役のスミ・ジョーも好調。この頃のカラヤンは体調の衰えが顕著であり以前のようにオケを自在にドライブすることはできなくなっていたため、第一幕はやや精気に欠ける感なしとしないが、第二幕以降は奮起していつものカラヤンらしい華麗な美音と豊かな劇的起伏で興趣を盛り上げていく。ウィーン・フィルも老巨匠を良く支えている。この録音から半年足らずでカラヤンは逝去し、文字通り「遺産」となってしまった名演である。音質良好。

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     2016/04/23

    2015年12月21日、東京・ディファ有明で行われたモーニング娘。’15鞘師里保(りほりほ)のソロスペシャルライブを収録したDVD。センターとして娘。を牽引してきたりほりほの功労に報いるための、これまでに前例のない形式のライブである。『大好きだから絶対許さない』で小田さくら(おださく)とデュエットした以外はひたすらりほりほが歌って踊るというシンプルな構成。元気一杯でパワフルなダンスは相変わらず見応えがあり素晴らしいが、ヴォーカリストとしても大きく成長したことを印象付ける内容であった。繊細なファルセットからたくましい低音のシャウトまで自在にこなしており、りほりほがダンスと同じくらい歌を愛し研鑽を怠らなかったことがよく理解できる。ゲスト出演したおださくとのデュエットでの息の合ったハーモニーが美しい。特典映像の『キラリと光る星』でもさすがの歌唱を披露しており、娘。の中核として活躍してきた2人の実力の程を見せ付けている。2度目のMCの時にはダンスパフォーマンスコーナーが設けられ、ダンサーとしての向上を目指して娘。を卒業するりほりほのソロライブらしい構成である。

    『抱いてよ!PREASE GO ON』や『Do it! Now』などの懐かしい曲から新曲『冷たい風と片思い』まで、バラエティに富んだ選曲が楽しい。デビュー曲『まじでスカスカ!』では客席内を練り歩くファンサービスも。そして締めの楽曲としてりほりほが歌ったのは『自身持って 夢を持って 飛び立つから』であった。彼女が新メンバーとして加入した時のリーダー高橋愛ちゃんの卒業曲である。この曲の歌詞の内容はそのままりほりほの心情でもあるのだろう。約1時間弱のライブを務め上げ、りほりほは颯爽と去っていった。りほりほヲタはもちろん、ハロヲタならば必携のライブ盤である。

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     2016/04/13

    昨年大晦日のカウコン、スカパー編集版やライブビューイングなどで既に内容については詳しく知られているので、中身についてくどくど書くのは無粋のように思われるので個人的に気の付いたポイントを2、3点書いてみよう。第1部のハイライトはなんといっても鞘師里保(りほりほ)卒業ライブだと思うが、彼女がなぜ中野サンプラザで卒業することを選んだのか、ライブを視聴するまではイマイチ納得がいかなかった。武道館、横浜アリーナクラスの会場でやるべきではないか、と考えていた。しかし当日のライブでのりほりほの幸せそうな表情を見て理解できた。彼女は自分にとっての原点であり思い出のいっぱい詰まった会場である「中野」で、大好きなハロプロの仲間たちに囲まれて卒業したかったのだ。会場の規模などはりほりほにとってはどうでもいいことだったのだろう。とても温かい卒業ライブだった。それ以外では前日にレコード大賞の最優秀新人賞を獲ったばかりのこぶしファクトリーの勢いが目に付いた。

    第2部は私個人としては思い入れのあるメンバーたちが数多く登場し非常に堪能できた。高橋愛・新垣里沙・光井愛佳の「プラチナ娘。」たちと娘。現役年
    長組のコラボ、そして久しぶりのBuono!復活。愛ちゃんは一時期のノドの不調から完全に脱し全盛期に迫る歌唱を披露していたし、ガキさんの安定感満点のパフォーマンスは職人芸とさえ言えるほど。Buono!のコーナーでは現カンガルPMももちが「ヴォーカリスト・嗣永桃子」に戻ってキレのある歌声を聴かせ、ステージで歌うのは久しぶりの雅ちゃんも相変わらずの華やかさ、そしてそんな2人と一緒に歌えるのが嬉しくて仕方が無いといった風情の愛理が印象的。大トリの℃-uteはさすがの貫禄。お腹一杯になるライブ盤である。

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     2016/03/12

    ハロプロ研修生より船木結(むすぅ)と梁川菜々美(やなみん)を新メンバーに迎え、7人体制となったカントリー・ガールズのシングル盤。『ランラルン〜あなたに夢中〜』はオールディーズのカヴァーで、テレビ番組『マツコの知らない世界』のオープニングテーマとしてもお馴染みの楽曲。『ブギウLOVE』のゴージャスなブラスのアレンジによる新しさと懐かしさが同居したようなユニークさ、『恋はマグネット』の流麗な叙情性、どの楽曲も工夫が凝らされていてインストで聴いても楽しめる。歌唱では稲場愛香(まなかん)のスウィートなキャンディーボイスとむすぅのルックスに似合わぬ大人っぽいハスキー・ボイスが存在感を発揮、PM嗣永桃子(ももち)は高度な歌唱力が要求される『恋はマグネット』でヴォーカリストとしてのスキルの高さを見せ付けている。

    私が購入した限定盤Aの付録DVDは『ブギウギLOVE』のMV。ダンス番長まなかんの俊敏でキレキレのダンスは圧巻。今やカンガルのエース格と言っていい森戸知沙希(ちぃちゃん)にはエースに相応しい「華」が備わってきた。ムードメーカー小関舞(おぜこ)のはっちゃけた明るさはかつての徳永千奈美を想起させるし、お姉さん格の山木梨沙(やまっき)の知的で品位ある佇まいは他のハロメンにはない彼女独特のもの。むすぅ&やなみんはルックスこそさすがに幼いが先輩たちに伍してソツなくパフォーマンスをこなしていてこれからの成長を大いに期待できる。総大将ももちはさすがの貫禄、締めは堂々のセンターでスターのオーラを発散している。新生カントリー・ガールズ、好発進!

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     2016/03/04

    リーダー和田彩花(あやちょ)ともに初期メンバーとしてスマイレージ〜アンジュルムを牽引してきた福田花音(かにょん)の日本武道館での卒業コンサートを収録したブルーレイ盤が待望のリリース。内容についてはスカパーの生中継やライブビューイング等で広く知られているのでくどくど書くのは避けたいが、気がついた点を何点か書いていこう。

    モーニング娘。などの卒紺では在籍メンバーが卒業メンバーへメッセージを送るセレモニーが恒例となっているが、かにょんの卒紺ではそれは無かった。その代わりとしてかにょんと在籍メンバーとによるデュエット曲のメドレーコーナーが中盤に設けられた。このコーナーの選曲はかにょんのリクエストによるものだそうで、それぞれのメンバーの個性に合わせた選曲になっていた。長年の「戦友」あやちょとのデュエットでかにょんが選んだのは『ふたりはNS』。スマイレージ〜アンジュルムの持ち歌ではないが、二人の長年にわたる歩みにふさわしい歌詞で聴く者をジーンとさせずにはおかない。コーナーのトリは中西香菜(かななん)との『ヤッタルチャン』、曲の冒頭のセリフがかにょんによるかななんへのメッセージになっていてニヤリとさせる。かにょんは卒業後作詞家を目指すことを宣言しているがプロデュースの才能もあるな、と感じさせた。

    そしてアンコール後にドレスを着たかにょんがソロで『私の心』を歌うシーン、ここでは人工の雪を降らせる演出が成された。気付いた人もいるだろうがこの演出はかにょんの「心の師匠」とも言うべき安倍なつみ(なっち)の卒紺での『ふるさと』のソロ歌唱の際の演出をなぞったものだ。なっちを尊敬し目標としてきたかにょんの先輩へのさりげないリスペクトが心憎い。

    涙の場面もあったが全体的にはさっぱりとして明るい、いかにもかにょんらしい卒紺であったと思う。新メンバー上國料萌衣(かみこ)のお披露目やハロプロリーダー矢島舞美による送辞などにも注目。

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     2016/02/22

    昨年の日本レコード大賞で最優秀新人賞を受賞し登り調子のこぶしファクトリーのセカンドシングル盤。事務所の大先輩KAN氏の作詞・作曲による『桜ナイ
    トフィーバー』、ヒャダインこと前山田健一氏作詞・作曲の『チョット愚直に!猪突猛進』、星部ショウ氏作詞・作曲の『押忍!こぶし魂』の3曲が収録されていて、アレンジの統一されたコンセプトは「ファンク」である。それぞれの楽曲ごとに工夫がこらされていて聴く人を飽きさせない。『桜ナイト~』はハロヲタにはおなじみのダンス☆マン氏のアレンジで、『LOVEマシーン』や『恋愛レボリューション21』を聴き馴染んでいる年季の入ったハロヲタには懐かしい。『猪突猛進』は鈴木俊介氏&竹上良成氏のアレンジで、ブラスとハモンドオルガンが大活躍するゴージャスなファンクサウンドに仕上がっている。『こぶし魂』は平田祥一郎氏のアレンジで、往年のファンクバンド「アースウィンド・アンド・ファイアー」を彷彿とさせるクラシカルなファンクサウンドがうれしい。インストゥルメンタルで聴くといかに手間隙をかけて収録された楽曲であるかが良くわかる。

    エースはまちゃん(浜浦彩乃)、リーダーあやぱん(広瀬彩海)を中心とするこぶしメンの歌唱力、表現力もさらにアップした印象を受ける。特にレコード大賞においてその美少女ぶりがクローズアップされ一躍注目の存在となったれなこ(小川麗奈)の進境が著しい。

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     2016/02/13

    戦国時代、関東・東北を拠点に活動した画僧、雪村周継の評伝。きわめて個性的でダイナミックな画風で知られているが、その生涯については謎が多く生没年も今だに確定していないが、著者赤澤氏は1492年頃に生まれ1573年頃に82歳で亡くなったという説を唱えている。雪村は関東の名門佐竹家の一族の生まれだが幼くして仏門に入って画僧としての修行を積んだと考えられているが前半生については不明な点が多く推測の域を出ない状態である。ただ分かっているのは雪村が若い頃から精力的に絵を描いていたこと、絵の修行のため関東・東北の各地を巡歴していた、ということである。雪村の作品は現在でも比較的多く残されていてその内容などから彼の足取りの大まかなところはつかめるようである。

    雪村が活躍していた時期の関東及び東北南部はまさに群雄割拠の乱世であった。彼の生家佐竹のみならず北条・上杉・田村・武田・芦名など有力大名たちが時に手を結び時に争うといった状態を繰り返していた。雪村は故郷常陸を出て芦名氏の本拠会津を訪問(45p〜 )、その後北条氏の本拠地小田原や古都鎌倉で画業の醸成に努め(65p〜 )、会津を再訪した頃にはその画業は完成の域に到達していた。晩年は田村氏の本拠三春に移住、隠棲しつつも創作意欲は衰えず多くの作品を残したが自らの死期を悟って故郷常陸に戻り亡くなったと考えられている(135p〜 )。

    雪村は画僧の大先輩である雪舟等楊を尊敬しその画風を研究したが彼自身の画風は雪舟とは違った方向性を持った。緻密で端整、堅実な画風の雪舟に対し雪村はダイナミックで大胆なデフォルメも厭わない極めて特徴的・個性的な画風を確立した。雪村は『説門弟資云』という書物において「多年雪舟に学ぶといへども画風の懸絶せるを見よ」(92p)と豪語している。著者赤澤氏はこの言葉について「雪舟を師と捉えながらも、自らの画風を追究した、雪村の自信みなぎる言葉であろう」と指摘している。

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