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七海耀 さんのレビュー一覧 

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/06/27

    他の方がおっしゃるように、確かにティンパニがややこもりがちですが、それは、このコンビのNAXOS録音が、わりと音をマスに捉えて、残響が多めの録音だからなのですが、しかし、演奏自体はライブ感のあるもので、他のフルプライスの『わが祖国』に伍しているか、或いは凌駕しています。こうなると、高い金額を出してノイマンやクーベリックのSACDを買うか、「これで十分」とするかの選択となります。それほど、良い演奏です。廉価レーベルの『わが祖国』は、Arte Novaの京都市響のものがありますが、全体的に、この盤のほうが上かなとおもいます。京都市響も健闘してますけど。

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     2012/06/21

    先に出た、ライトナーのベートーヴェンよりはこちらのほうが良く録れている。3番は、第一楽章の反復あり。恰幅の良い演奏だが、これなら、Weitblickから出ている最晩年のエロイカのほうが、オケの状態も相俟ってもっと上だろう。5番、6番、7番は、シュタインの商業録音がなく貴重である。サントリーホールで録られた、5番と6番のほうが、ホールの音響特性もあって響きに潤いがあり、前者は重量感あふれる堂々たる響きである。ただ、第4楽章の反復がないのが惜しい。6番も、N響の調子はまずまずよく、シュタインの棒に応え、最終楽章などは高揚感と祝祭的雰囲気が良く出ている。一番良いのは、7番だと思った。20年前のN響は、今と較べるとアンサンブルが緊密ではないかもしれないが、その代わり「勢い」というか、聴き手に迫ってくるような迫力があった。ティンパニなど、皮が破れるんじゃないかというくらいの強打で迫力満点。第二楽章の哀切感がやや希薄なのと、オケに美感がかけるが、それはしょうがない。このシリーズは、概ね廉価相当の値段で、音響的に特筆すべき処理はなく、当時の音源をそのままCD化したという感じだ。

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     2012/06/21

    モーツアルトのコンチェルトは、かなり満足できる内容だと思う。音は年代並だが、ピアノはまずまずクリアだし、N響の合奏も良い。ショスタコーヴィチの5番だが、アシュケナージは、これ以前にロイヤルフィルと録音しており、演奏もそちらのほうが良い。これは、N響の海外公演からのライブ録音で、録音主体がどこだったのかわからないが、弦が細いなど、音が2004年にしては今一歩だし、N響も合奏の精度がわずかながら悪い。会場は大興奮だが、録音で聴くとなると、名盤数多ある名曲だけに、格別これでなくてはという積極的意義は見出しにくく、あくまでN響の記録として、この音源に興味がある人向けだと思う。私は、そういう人間の一人。

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     2012/06/13

    一言で表すと、パイタ独特の熱い音楽。フルトヴェングラーに私淑したというような言葉にどれほどの意味があるか分からないが、巨匠を彷彿とさせる部分はあるにはある。第一楽章は反復あり。第四楽章は省略。しかし、圧倒的なスピードがありながら、下品なところ皆無で、至極まっとうである。コリオラン序曲も好演。デジタル初期の録音にも関わらず、最近の録音より音が良かったりする。パイタがロディアに残した録音の数々は、なんだかんだと過去30年カタログから消えたことがなく、根強い固定ファンがいると見た。とりあえず、見つけたら手に入れておくにこしたことはない。

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     2012/05/27

    ヴィトのマーラーは、かなり正攻法だが、オケの好演もあって、この5番も大変よい出来である。3000円かけて、イマイチの新録を買うよりは、これを聴いたほうが良い。テンポはやや遅めだが、音楽は弛緩せず、動的な迫力がある。ブラスが力強く、弦もやや細身ながら、良く弾いている。ティンパニも決まる。録音は、やや残響が多いが、音像のインパクトは殺がれることなく、アダージェットなどでは幽玄な雰囲気が出ていて好ましい。コーダは、かなり大ぶりの表現で、切迫感にはかけるが、スケールは大きく、総じて見事な演奏と言える。NAXOSは、ベートーヴェン、ブラームス、ショスタコーヴィチの交響曲は再録している。しかし、ヴィトとハラースが振り分けたマーラーからかなり時間が経過しているが、再録音プロジェクトに着手する気配はない。ペトレンコ、インキネン、準・メルクル、マリン・オルソップなどの新顔がいるので、人材には事欠かないわけだが。デ・プリーストとLSOの5番が出たが、どうやら単発のようだ。

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     2012/05/20

    これ、ちょっと前の、キングの原音シリーズで限定発売されたのだが、間髪いれずに、このベリーベストシリーズでまたもや再発売。日本のレコード会社は、何を考えているのか良く分からない。原音シリーズでもレヴューしたのだが、もう一度。ドイツシャルプラッテンが、日本での共同制作で、マーラー全集を作るにあたり、ケーゲル、スイトナー、レーグナー、ザンデルリングに振り分け、スイトナーが2番、5番を担当し、その一枚がこれ。調べたわけじゃないが、第一楽章10分51秒というのは最速ではあるまいか。しかし、そんなに速いと言う印象がない。恐らく、序奏部の葬送行進曲と主部のテンポ設定にそれほどの差がなく、例えばガッティの録音のように、緩急の極端さが減じているからだろう。もう一つは、録音だ。あまりマーラーには向かないような教会録音で、マイクもオフ気味で、オケが前に出てこないのもそうした印象に拍車をかけているように思う。このことは、第二楽章にも言える。「嵐のように激して」というマーラーの指示のあるこの楽章であるが、スイトナーの13分はかなり速いし、確かにスピーディーだが、「激しさ」はまるで感じず、どこか上品である。しかし、第三楽章の16分は好ましい。この曲は三部構成だが、この楽章が長すぎて、弛緩する場合がある。シェルヘンのようにカットすると問題も起こるが、このくらいのテンポのほうが聴き疲れしない。アダージェットも、沈鬱感は希薄だが、上品に纏めている。ロンドフィナーレも速いテンポで最後まで快適である。録音は、マスとパーツのバランスが悪く、金管も窮屈と思えた既出の原音シリーズより、こちらのほうが音が溶け合い好ましいと思うが、やはりちょっとオフ過ぎて、マーラー的迫力には欠けるかなと思う。せっかく、スイトナーなりのマーラーを描いているのだから、もう少しマイクセッティングに工夫があってもよかったのではないか。スイトナーが、こういう音を好んだというわけではないだろう。

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     2012/05/19

    音は、ややノイズが多いが、モノラルとしては聴きやすいほう。ピアノの音もまずまずクリア。ここでのハスキルはベストフォームではなく、部分的に音が落ちる。よって、3番は、後年のマルケヴィチとのステレオ録音が一般に推せると思うが、ミンシュの振るボストン響の迫力が尋常ではなく、ドスン、ドスンと決まるトゥッティが爽快である。しかし、ピア二スト、オケ、指揮者が三つ巴となった集中力は並々ならぬものがあり、演奏は一期一会的な迫力を醸している。4番は、バックがクリュイタンスとフランス国立管で、音自体は、こちらのほうがややクリアか。音楽の性格もあるが、こちらのほうは、オケのバックが余程抑制的である。とはいえ、雄弁であり、木管など主張する。高弦の音が輝かしい。ハスキルのピアノも、こちらのほうがややクリアでスムーズである。いずれの曲も、咳払い等の会場ノイズがやや目立つが、感傷の邪魔になるほどのものではない。ハスキルファン、ヒストリカル音源コレクターならずとも一聴に値する録音である。

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     2012/05/06

    リストの『ファウスト交響曲』は、実演でもそれほど演奏されないし、録音の点数も多いとは言えないが、バーンスタインは2度録音しているし、チャイコフスキーの『マンフレッド交響曲』並みの魅力はあって、私は結構好きで、以前はインバル盤などをよく聴いていた。大阪センチュリー交響楽団が、大阪府から補助金を打ち切られ、存続の危機に瀕した時、私はほんの寸志だが、募金をした。名称変わって、日本センチュリー交響楽団となったが、演奏の質は変わらず高い。録音会場のびわこホールは、一聴して、大変残響の多い響きの良いホールだ。小泉は、この曲を掌中に収めており、大変確信に満ちた演奏を繰り広げる。テンポは概して遅め。バーンスタインみたいにハイカロリーではないが、重厚な響きを作り出しており、雰囲気は豊かだ。録音もマスとパーツのバランスが良く、不満はない。バーンスタインのDG盤をリファレンスとして、これも持っていて損はないと思う。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/04/30

    「恐れ入谷の鬼子母神」とはこのこと。もちろん、この曲は、コバケンの十八番。ライヴでも何度か聞いた。緩急の付け方が堂に入っておりおりあざとさがない。爆演のようでいて、実に細かい所に気を配っており、録音だと、こんなところで、低弦がこのように動いているのか、というようなところまで分かる。録音もクリアだ。弦はやや細いと言う気がしないでもないでもないが、雑ではない。金管も些細な瑕疵はあるが、問題とするに当たらない。完成度は高い。いつもの唸り声も、ここまでくれば、オケの楽器の一部として認めたいくらいだw。この曲には、バーンスタイン(コンセルトヘボウ),小澤(ボストン響)、ホーレンシュタイン(ロンドン響)、ワルター(コロンビア響)などの名盤があるわけだが、それらに並んで五指に入るレベルと言いたい。

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  • 8人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/04/30

    ブルックナーのところで、書いたものと同じことを書かせていただきたい。このシリーズの音源の素晴らしさは、もはや語るに及ばないし、音も良く、値段もよく、装丁もよく、三拍子揃ったと言いたいが、別場所で他の方も述べておられるように、収納の問題で、傷がつきやすい。出し入れするだけで、CDが傷だらけになる。それどころか、私が買ったものは、最初から周縁部に欠損があった。恐らく生産過程の最後のCDを入れる部分で、起こった問題であろう。「安いので我慢してください」というわけには当然行かない。ですので、このシリーズを買い求める場合、最初から傷がある可能性が極めて高く、まず、ケースからCDを慎重に取り出し、傷がないかどうかを確認した上で、酷ければ返品交換等の要求をすることも有りうるだろう。もちろん、どうするかは個人の自由だけれど。傷がなかったにせよ、出し入れで傷がつく可能性があるので、市販の不織布等に入れて保護し、しかる後ケースに入れれば、ダメージを最小限に防げる。そういう事が、気になる方は、値段が5倍しようが6倍しようが、国内産のSACDを買い求めることをお勧めする。腐ったとはいえ、「ものつくり立国日本」の国内プレスであれば、少なくともその点は安心できる。掲載されますように。

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  • 15人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/04/30

    このシリーズの音源の素晴らしさは、もはや語るに及ばないし、音も良く、値段もよく、装丁もよく、三拍子揃ったと言いたいが、他の方も述べておられるように、収納の問題で、傷がつきやすい。出し入れするだけで、CDが傷だらけになる。それどころか、私が買ったものは、最初から周縁部に欠損があった。恐らく生産過程の最後のCDを入れる部分で、起こった問題であろう。「安いので我慢してください」というわけには当然行かない。ですので、このシリーズを買い求める場合、最初から傷がある可能性が極めて高く、まず、ケースからCDを慎重に取り出し、傷がないかどうかを確認した上で、酷ければ返品交換等の要求をすることも有りうるだろう。もちろん、どうするかは個人の自由だけれど。傷がなかったにせよ、出し入れで傷がつく可能性があるので、市販の不織布等に入れて保護し、しかる後ケースに入れれば、ダメージを最小限に防げる。そういう事が、気になる方は、値段が5倍しようが6倍しようが、国内産のSACDを買い求めることをお勧めする。腐ったとはいえ、「ものつくり立国日本」の国内プレスであれば、少なくともその点は安心できる。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/04/01

    ヴァントは、楽譜に書きこまれたダイナミクスを、隅々まで、かなり徹底して実行していて、極めて精緻である。精緻でないのは、オケのほうで、金管などちと窮屈で、弦や木管もイマひとつ美感に欠けるのだが、ライブ感は満点で、力演である。オケの上手さということなら、後年のBPOやミュンヘンフィルとの演奏のほうが上だろうが、ブルックナーらしい野性的な魅力も表出しえているこの演奏も捨てがたい。録音は、ライブと言う条件を考えれば、十分良いと思う。

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  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/01/31

    収録曲の面からは問題はなく、演奏もなかなか良い。サヴァリッシュはドイツ的イメージがあるけれど、N響とはラヴェルなんかもやっていたし、彼がチャイコフスキーをやって一番しっくりきそうなのは、やっぱり『白鳥の湖』だ。交響曲を振ったライブ音源などあれば聞いてみたい。各曲を巧く描き分けているし、フィラデルフィア管はやはりうまく、華麗だ。だが、何度か出てくる情景のあの有名なテーマを吹くオーボエはちょっと表情付け過ぎで、不安定にさえ聞こえる。もっとストレートに気高くやって欲しかった。『白鳥の湖』と言えば、あのメロディだけに、頭の中で補正しなければいけないようなもどかしさである。音質は中の上。チャイコフスキーの三大バレエ音楽は、管弦楽作品として、全曲を一日のコンサートに乗せてもいける完成度の高さだが、意外とそういう機会は少ないように思う。

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  • 5人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/01/08

    最速ということだが、あまり速く感じない。コーダだって、レーグナーなんかだとさっさと片付けちゃうんだけど、これはいたって普通。最後で金管がややバテてるけど、なんとか持ちこたえている。この曲は、朝比奈のようなインテンポだと構築感が表にでて、それはそれで立派なのでしょうけど、こういう演奏も良い。シューリヒトほど緩急が極端じゃないと思う。私見では、この曲は、中間の二楽章は、わりと速いテンポでやったほうが、音楽の見通しが良くなって良い結果が得られると思うし、スケルツォなどもある程度テンポを動かした方が単調さを防げると思う。80年代半ばの都響だけれど、こういうレパートリーだと、響き・量感ともに当時のN響を凌駕しているのではないか。マークの貴重な記録で、広く海外の方にも聴いていただきたい。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/12/27

    シュタインにはシベリウスの2番の商業録音がある。そういうわけで、シベリウスは彼の掌中に入ったレパートリーだったのだろう。全体として言えるのは、弦の響きが大変美しいということである。これはシュタインの手腕かなと思う。だが、やはり金管の窮屈さは、如何ともし難い。1975年と古い録音だが、音楽には力があり、雄大さも出ている。しかし、フィナーレなど金管の強奏が騒々しくなってしまう。1990年録音の1番と「フィンランディア」では、録音も演奏技術も進歩しており、2番にみられた欠点は減じているし、良い出来となっている。「トゥオネラの白鳥」における繊細な弦の表情は素晴らしく、コールアングレの響きも良い。1987年録音の7番は凝縮力のある好演だと思う。妙なのは、いったん始まった拍手が途中で躊躇したように止みかけ、またおっかなびっくり再開するところだが、何があったのかな。最後の解決和音がわりと短く、いきなり音楽が終わったので、楽員が弓をおろしていないうちから、拍手が始まって、そのあたりのタイミングの問題だったのかもしれないが、ライブで聴いたわけではないので、よく分からない。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

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