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M さんのレビュー一覧 

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  • 4人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/02/16

    ショパンのエチュード集は一般論として高度な技術に耳慣れた現在の聴衆相手には難しい曲目ではないのか。というのも機械的完璧さでは40年前に達成されたポリーニの水準を明確に上回ることは困難だろうし、そうなると贅沢な耳が求めるものは音楽的内容というより例えばギーゼキングのような研ぎ澄まされたタッチの美しさだと思う。だがそれを達成するには余りに技術的困難を伴う曲集である。このメジューエワもDENON録音時代にはそのような事を多少なりとも満たしてくれそうなタッチの持ち主であったが現在はそうではない。OP25の一部で優れた音楽的表現もあるが全体的には平凡な印象。この人の音楽性が生きるのはショパンでもベートーヴェンでもなくシューマンだと思うしレパートリーが嵌まった時は華奢な容貌に似合わない巨匠的な資質も持ちあわせている。

    4人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/01/27

    レビューが少ないのが意外な位だが。バラードはこのピアニストらしいダイナミックな演奏を期待したが、そうではなくて例えば第2主題の出現部分の表現に作曲者の欲していたものを直感できる音楽性が感じられる。素晴らしいのはOP41-1のマズルカで定評のあるOP59と同じ意味で天才しかできない表現である。マズルカにかけては史上最高の資質だと思う。それだけにもっと沢山録音して欲しかった。OP55-2のノクターンもアゴーギグが壷にはまった感じの名演。ソナタ3番は2種類あるスタジオ録音よりも胸にせまるものがある。

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  • 4人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/11/24

    解釈に知性が感じられないバックハウス、音が一流でないケンプ、音が汚いグルダ、といった人達がベートーヴェン弾きとして重視されているのはよく聴かれている曲が、熱情、ワルトシュタインといった豪壮なベートーヴェンと最後期の深遠なベートーヴェンに限られている証拠とならないか?しかしソナタ全体としては多彩なものを含み、その大半が繰り返し聴くに値する名曲だと思う。そういった観点からするとギーゼキングの音の美しい知的な演奏もひとつの選択肢だと思う。余りベートーヴェン像なるものに囚われていると豊かな内実を見失うことになりはしないか。交響曲は充分聴衆に真価が伝わったが、ピアノソナタはまだまだこれからではないのか。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/11/08

    所謂完璧の為の完璧等、眼中になかったと思われる時代の録音だが、現代の演奏家への疑問・・・演奏とは予定通りのものを完全にこなすことなのか・・・とは対極にある演奏。ここにあるのは奏者が自ら紡ぎ出す音に初めて出会うものへの新鮮さを感じながら演奏している姿である。当演奏が聴き手に与える衝撃というか迫力は、そういう処から発生しているように思われる。オケは室内楽的に充実している。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/10/20

    この復刻の良い点は、音場の再現性と管楽器の鮮明さにある。反面ヴァイオリンの合奏については音色の魅力とソリッドネス、量感に欠ける。昔、フォンタナのLPで体験した壮絶さに近いのはミトスの方。まあ脚色のないナチュラルな演奏本来の姿というイメージを追うには当盤がベストかもしれない。しかし、それを求めるのなら録音の良い52年のスタジオ録音で良い気もするが。いずれにしても44年演奏の決定版とまでは思わない。

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     2009/09/18

    奏者の追悼盤とかで、一般には手の出ない価格のセット物を出したままで、
    踏ん反り返るレコード会社。何故分売しない!この名演奏家にもファンにも失礼ではないのか。レコード会社の見識を疑う。

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     2009/09/10

    第2部の”愛のゆえに”というソプラノのアリア。管楽器の絶妙のバランスから”あの世”の香りがしてくるのはこの演奏のみ。作曲者のイマジネーションを感知するインスピレーションの賜だろう。この一事をして、この指揮者の才能の奥深さは録音されたものだけでは汲み尽くせないように感じる。ブランデンブルグ協奏曲5番の彼のピアノにも似たものを感じた。歌手について。宗教音楽への適正では、グリュンマーは聖女的イメージの点で右に出る者がない。ヘフゲンの運命を忍受したような歌いぶりにはさながら巫女のような力が放射されている。こういう歌手を選んでいるのも指揮者の才能なのだと思う。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/08/20

    当演奏にある高揚感はコルトーの1942年録音にどこか似ています。いつかテレビでモーツァルトのピアノソナタ10番を聴いた時もギーゼキングに似ていました。この演奏家は曲の本質に迫る為、過去の大演奏家を熱心に研究しているのではないでしょうか。もしそうでないとしたら天才は計らずも求めるところは一致するとなります。

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     2009/08/16

    曲、あるいは作曲家と各々個性を持ったオーケストラの響きの質感との相性ということは存在すると思われるが、ことにラインという曲においては
    すべてのオケ中、当SDKとライプツィヒ・ゲヴァントハウスが最高の相性だと感じられるものがある。とはいえコンビチュニー盤等は余りに無骨で田舎臭い。サヴァリッシュの演奏はオケの現代的機能性、音楽的洗練に
    加えドイツ魂を両立させた名演。第一楽章では地鳴りのするようなオケに魂をゆさぶられる。第三楽章ではデリケートを極めたオケからライン河畔の情景が鮮やかに立ち上る。このようなオケの機能を前面に打ち出したところに成立する精神性という点で特別な性格があり、その意味で歴史的名演といえるのではないか。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/07/20

    リストソナタ。1932年録音は技巧的に最良だし古典的均整があるが、録音が古過ぎてホロヴィッツの音が捕らえられていない。1976年録音は解釈の面白さはあるが技巧的に劣る。当演奏は録音は古いながらホロヴィッツファンならその音色を堪能するのに不足はないだろう。技巧的魅力は当然だが、ソナタというよりは狂詩曲的な解釈が特徴である。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/05/10

    マーラーゆかりのVPで唯一の全集完成者である事実は重く受け止めるべきだ。VPといってもバーンスタインとブーレーズとアバドとマゼールでは音の佇まいが異なる。その中では作曲家の感性に一番近いのがマゼール/VPの音ではないのか。批判の対象とされる指揮者の解釈の恣意性を仮に認めるとしても、それと同時にマーラーの音を血肉と化したオケの自発性を認めないわけにはいかない。その意味でこのマーラーは指揮者のものであると等価にVPのマーラーだと考えられる。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

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