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notabene さんのレビュー一覧 

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     2021/05/09

    昨夏のザルツブルク音楽祭の映像。コロナ禍で縮小開催を余儀なくされた中での実験的上演だが、これもあり。通して観るには重い「コジ」がさらさらと流れて、名曲にどんどんつながり、音楽を聴くことに集中できる。その分、フル上演の間延び感の要因でもあるが喜劇・お色気要素も大人しく…このあたりは(演出家とともにカットを担った)新鋭女性指揮者を迎えた上演でもあり、このオペラにつきものの女性蔑視を脱色する演出的意図かもしれない。実際、女性キャストの透明感、男性キャストの憂鬱感からは、ことさらに恋人たちの不貞を問題にするよりも、常に揺れ動く人間の心をパンデミックの中でも歌い上げる美しさが立ち上がっている。なお、終演後の観衆が全員マスクの中でもふつうに「ブラボー」歓呼しているのはだいじょうぶなんだろうかと思うが、現地に居合わせたら声を上げたくもなるだろうなと複雑。

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     2020/11/15

    大きな精神性が漲る凄い演奏で、オーケストラがやや覚束ないのも気にならなくなる。クレンペラーが振ると聞いて寄せ集めの放送オケだったイェルサレム・フィルに新規団員が殺到したという熱気が反映しているのだろう。晩年様式で総じてテンポが遅いのかと思いきや、三楽章の急転直下がきいている。終楽章のアダージョは、拍手を入れて25分?でむしろ旧録音より速い、けっこう前に出る感じで、全然枯れてない。50年前の85歳での演奏が新たにリリースされるアーティストはなかなかいない。いまどき新たに解説を作成しているのも販売元の心意気を感じる。

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     2019/08/31

    現代に通じる映像ソフトとしては今のところ、これがベストなのてはないか。作曲家のゾフィー・コッホが素晴らしい。ツェルビネッタの存在感と、アリアドネ、バッカスの(演奏のによっては眠くなってしまう)本題部分とのバランスも、演劇的によくできている。

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     2019/08/31

    演奏も映像も共に堪能するにはベスト。これが日本語シ字幕で出せないのは残念。

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     2019/08/31

    この演出、特にオペラ部分に説得力がある。それぐらい包容のある作品だということ。

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     2019/05/16

    同じ演出で35年後の最新ディスクと比べると、この舞台の名演ぶりがわかる。プレートルの小気味よい早振りもさることながら、酒場のシーンの臨場感が最高。新盤では何かしっくりこないのだ。ドミンゴも最高だが、女声の歌唱・演技もこちらの方が一つスケールが大きい。

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     2019/05/06

    演奏はちゃんとしているが、版の選択が疑問なのと(通常版でも意図は実現できたように思える)、ヘアハイムで観てしまった後では物足りない演出(全裸の必然性はあまりないし仕掛けの意外性もない)。ふつうにホフマン物語の舞台として観る分には及第点かもしれないが、現代的演出にするならヘアハイムぐらいはやってくれないと、かえって伝統的演出でもよいように思う。ミューズ/ニコラウスが一番舞台映えがして、別の演出で観てみたい感じ。

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     2019/04/13

    演出に目を奪われるが、演奏がかなりハイレベルなのも特筆もの。見事なミミでありロドルフォだし、ムゼッタ以下のアンサンブルも素晴らしい。また彼らが歌手として相当うまくやっていながら、難しい演出の要求にも応えている。インタビューでムゼッタが自分はサーカスの団長みたいとユーモラスに語っていたが、いろいろな人(某脇役も含め)が出ずっぱりで意味深なことをしていて、何回か見るたびに複数の登場人物の視点に入っていけそう。オペラの読み替えは歌詞との整合性が気になるものだが、これは本当に細部にわたって別の文脈で意味を持つ場面が多くて、思わず膝を打ってしまう。日本語字幕がないのは残念だが、英語字幕で見た方がかえってイメージが広がるかもしれない。音楽そのものの力を邪魔せずに、ミミの死とロドルフォの嘆きがもっと切なくなる、そんな舞台。

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     2019/03/24

    ティルダ・スウィントンの代表作が久々に復活してうれしい限りだが、字幕が日本語のみなのが残念。ソニーで出ていた旧版は英語字幕もあった。スウィントンとともに監督・脚本のサリー・ポッターがヴァージニア・ウルフの原作に惚れ込んで、現代に届くシンプルながら詩的なセリフをつくりあげ、またスウィントンのセリフ読みが本当に音として美しいのです。まあ音楽もコスチュームも全てが低予算映画とは思えないファンタスティックな衣装に満ちた映画なので、観始めればあっという間に400年の時の流れを駆け抜けてしまうでしょうけど。

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     2019/03/16

    誰がやってもノリがよく共感を呼ぶまさに青春の音楽だが、ここでもノセダの棒が説得に満ちていてベスト。現代風の演出も、ミミのイリーナ・ルングがオペラ歌手とは思えないモデルさん風のプロポーションでジーパンも似合い、違和感は少ない。カフェ・モミュスのコスプレ女子店員さんが要るのか疑問ではあるが…(ムゼッタが十分濃いキャラだけに)。ロドルフォもマルチェッロも抜群の安定感で、演奏は本当にすばらしい。個人的には三幕が一番好きで、本盤でもミミが一番映えている。

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     2019/03/16

    ノセダの音楽づくりがすばらしく、一回目は現代的過ぎる演出に戸惑いつつ、演奏の説得力で観られた。二回目は白基調の中国オリエンタリズムを排した現代イタリアのスタイリッシュな舞台を堪能し、半裸ダンサーのやり過ぎな肉体表現も例えばアウシュヴィッツ的な状況かと受け入れられるようになり、リューの最後での終わらせ方にも大納得だった。トゥーランドットはどうせやるなら宮廷シーン豪華な方が好きだったが、この演出にも病みつきな魅力を感じるようになっている。

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     2019/02/03

    現代的演出だが音楽+演劇として、これもありな感じがした。冒頭、指揮者が登場して、幕が開いても、音楽が鳴らない。カフェ(バー)+文化施設みたいな舞台(上演地マドリードの有名な施設を模しているようだ)で、スパランツァーニ博士が観光客を案内している?その中に心ここにないようなホフマンもいる(難民申請者用のガウンを着せられているという設定みたい)。これが2、3分続いた後にやっと、隅のバーて呑みつぶれているミューズ/ニクラウスにスポットが当たって、序奏が鳴る。オッターはミューズ/ニクラウスとしては年がいっているのを隠そうともせず、くたびれた風情で歌い出しズボン役のズボンを履こうとしても、途中で止めてしまう。ウェイターのパントマイムは転げてばかりで決して飲み物をサーブできない。傍らでは退屈しきった客たちが全裸のモデルをスケッチしている。どうやら全員が福祉の対象のような、脱力しきった世界、アンチ・ロマンな現代的演出らしいと判ったところでお手上げな人も多いかもしれないが(ボーナストラックのメイキングも付属ブックレットにも説明がないのは不親切過ぎる)、指揮者のタクトは演劇的な動きをよく汲んだ緩急自在さがあり、サウンドとしては聴き応えがある。種明かしとしては、施設全体がスパランツァーニ博士がリモコンでオンオフしている世界のようであり、役者が演じるステラが随所に登場して、ホフマンの一方的な愛情の意のままにならないヒロインたちの代理のように、最後は男たちがつくりあげてきたもの全てに無効宣言するようなスペイン語の詩を投げつける。オランピアもアントニアも死なない(オランピアは女優に目覚めたのか幕の前でお辞儀して去る、アントニアは座ってるだけ…)。アントニアとジュリエッタが一人二役なのは同じ女性の聖性と魔性を露にして分かりやすい。不思議な演出でも、ホフマン物語を見慣れてきた人には見所の多い舞台。ただ、新バージョンを謳いながら、基本はエーザー版のアレンジのようであり、後半になるほどゾクゾクする新味は薄れ、ジュリエッタの幕の意味不明さを補う演出的工夫は乏しい。ホフマンは上手いが伸びやかなハイトーン、すらっとした堂々たる体躯の男では演出とミスマッチ感あり。リンドルフ/ミラクルはラテン風の色悪男でどうかと思ったが、常に舞台の背後で出る機を窺いながら四役を少しずつ変えて見事に歌いこなしているのは流石と思った。またオッターの老いには最初がっかりするが、最後まで見て欲しいとも。

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     2018/12/15

    1980年ドミンゴ主演で今も名盤の誉れ高いプロダクションの36年後の再演(特典映像は歌手・指揮者・演出家らのインタビューで制作の舞台裏を見せている)。

    一番の見処は、旧版ではキャストが分かれていた四人の悪役を名バリトン歌手トーマス・ハンプソンが一人で演じている点で、悠々と楽しそうにやってるのが印象的。あとキャストの中では格が軽くなりがちなズボン役のニクラウス(ミューズ)を演じるケイト・リンジーが、なかなか芝居達者で聴かせるし、美しい!(案の定、オクタビアンも演じていた!)オランピア、ジュリエッタ、アントニアも、イメージにはまる歌唱であり、ビジュアル。演出は基本的に同じで、今ドミンゴ盤を観ると画質の粗さにびっくりするので、コベントガーデンの名舞台を克明に観られるのは買いだろう。

    疑問なのは序幕。冒頭のオケの全奏の響きが薄くリズムも平板で、ノリが悪いこと。ホフマンが失恋と酩酊で廃人めいてるのはいいとして、声も弱々しくなってしまうのは本作の求心力を損なう。中間幕では若々しいホフマンなので演出の意図はわかるのだが、同じように尾羽打ち枯らしたような風情でも観客の心をつかんでしまうドミンゴとの差を感じた。そして、1980年盤を見直してもっとも驚くのは、序幕のアップテンポ気味な躍動感あるプレートルの指揮ぶりで、これがドラマにも生彩を与えているのが手に取るようにわかる。新盤も尻上がりによくなり観客の盛り上がりも出てくるが、最初から、お、これは!という名演奏感があるのは旧版の圧勝である。また画質が劣るとはいえ酒場の場面のリアリズム(いかにも200年前のドイツを想わせて欲しいものだ)も旧盤でないと気分が出ない。ニクラウスがホフマンと対等なパートナーとしてもよさそうな可能性を感じる歌手だけに、昔の演出のコピーではなく、新しいホフマン物語を追求してもよかったのではないか?という感も残る。

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     2016/11/06

    オランピアが当たり役だったナタリー・デセーがアントニア役というのが注目で、繊細な歌いぶりは悪くないが、全体に演奏も演出も重苦しい雰囲気に終始し、ドラマの推進力を感じられない中では、デセーの演技力も引き出されない。ホフマン役の歌いぶりも繊細で悪くないのだが、近年の演出のご多聞に漏れず、精神的危機から抜け出られないまま、ミューズに弱々しく抱擁されるまで、どうも生彩というものがない。ホフマン物語に関しては精神分析的な解釈が支配的になりやすいが、もうちょっとわかりやすい見せ場もつくってこその解釈だろう。

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