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広島のパヴァンヌ さんのレビュー一覧 

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2017/12/22

    これは全ての人にお勧めできるようなセットではない。ネックはかなりビリついた音質である。最悪とは言えないが,平均的な音質をかなり下回っている。それでも自分は入手して良かったと思っている。それはクリップスの解釈によって極めて生き生きとしたブルックナーが描かれているからだ。HMVの商品説明にあるとおり,第8番が約65分,第9番が約50分と大変快速だが,シューリヒトのような率直さは微塵もなく,クリップスらしく思わず笑みがこぼれてしまうほど表情豊かである。朝比奈やクナなどの対極を行く豊かな芳香を放つユニークなブルックナー世界をクリップスは提示してくれているのである。勿論解釈はいつものクリップスらしく手抜かりはなく,演奏の完成度も高い。これが良好な音質であればと思わずにいられない。音質改善か,音質良好な音源発掘があれば是非入手したい。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 18人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2017/04/17

    とうとうクリュイタンスもコンプリートBOXが出るのかと,感慨深い。ヴェニアスのAndre Cluytens The Collectionをすでに購入している人には気の毒な話だが,熱心なクリュイタンスファンならこのBOXを入手せざるを得ないだろう。ドビュッシー:聖セバスチャンの殉教(全曲)やピエルネ:バレエ『シダリーズと牧羊神』組曲(抜粋)等,目を引く初CD化録音が数々含まれるからだ。勿論演奏は多くの方がご存じの通りクリュイタンスらしい気品に満ちた逸品がずらりと揃っている。ラヴェルやフォーレなど,超弩級の評価を得たフランス音楽の録音も少なからず存在し,ベートーヴェン等のドイツ系の音楽もなかなかの佳演である。もしこのBOXに足りないところがあるとすれば,SACDでないところくらいか。しかも,ビギナーにも購入しやすいバジェットプライス。その昔「クリュイタンスの遺産」として発売されたモノラルLP16枚BOXが24000円したことを思えば,隔世の感がある。ほんとにこの値段でいいんですか?

    18人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2016/11/02

    演奏評価は満点。音質は曲によってばらつきがあり,残念ながらかなりクセがあって5点満点中の3点というところ。序曲「1812年」やスラヴ行進曲や「悲愴」などの高域強調のとげとげしい音質は問題だが,ケンペンのすさまじい演奏は現代では死に絶えたかけがえのない存在であり,音質はさておいて演奏を尊重して満点評価とした。近年の演奏にありがちな,ミスなく整っていながら生気を失った演奏や微に入り細を穿ちながら全体への見通しを失った独りよがりな演奏とケンペンの演奏を対比すると,音楽することの本質とは何なのかを考えざるを得なくなる。演奏は剛直そのもので,金管をバリバリ鳴らせたかと思うと,弦に強靱なカンタービレを表現させ,聞き所満載である。第五交響曲の第4楽章でのピツィカートによる上昇オクターブはこれほど際立って強調させた例が他になく,ハッとさせられる。これほどメリハリのきいた演奏は現代ではお目にかかることができないのではないか。これらの演奏にはチャイコフスキーの民族性であるとか解釈の正当性への配慮は存在せず,楽譜のカットや改編によって強くエンターテイメント性を打ち出しながら,それでも魂のこもった芸術を感じさせるところ,ケンペンの芸風の一括りにできない幅広さがある。いにしえの熱く熱く音楽に接していた時代の凄演がここにある。これらの録音を,是非とも人類の文化遺産として,現代でも通用するようなバランスのよいみずみずしい音質に調整して再発を願いたい。手を入れて残すだけの価値が間違いなくある。

    0人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2016/08/26

    これはこの曲を愛するすべての人に聞いてもらいたい希有の名演である。なぜこれまでここにレビューがなかったのか。竹澤とゴランは非常に雄弁に語りかけるが,それは一切の押しつけがましさがなく,個人的な深くて強い共感を自然に誘い込むもので,次々と変転する表情の中で聞き手は感慨と思索,瞑想に耽らずにはいられない。ブラームスのヴァイオリン・ソナタといえば,数々の往年の名演が並ぶが,竹澤のものはさらに奥深く曲の中に分け入り,一つ一つのフレーズを吟味し,緻密に,そして大胆に解釈を加えた演奏である。しかも表情豊かでありながら,それが過ぎることがなく,表現と普遍性とのバランスの極致を極めた演奏と言えよう。この演奏を聴きながら,自分のこれまでの人生や親しい人たちとのこと,世の中のことなど色々思いを巡らせずにいられなかった。ここには,単なるショーピースとは次元の違う,ブラームスの音楽のもつ深い情感と人間性豊かな柔軟性がある。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2016/08/26

    ベームがどんな風に「カルメン」を指揮しているのか怖いもの見たさで入手。結果は結構柔軟性のあるメリハリのきいたなかなかの力演である。硬直した「カルメン」との予想を覆した。例えば「ジプシーの踊り」では大胆なアッチェレランドがあり,後年のベームの融通のない印象とは全く別の姿を見せる。1942年録音の音質から見て一般向けではないが,ベーム・ファンにとっては一聴の価値があるのではないか。録音当時はドイツはナチスの統治下にあり,テープ録音らしく,針音は聞こえない。演奏評価は4〜5だが音質は2or3と言う所。EQでの調整である程度鑑賞に堪える音質(評価は4?)にすることができる。ネット上の書き込みに「EQで音がよくなることはない」との主張をしばしば目にするが,本盤に関しては明らかに間違い。そのままではややノイズっぽくて,落ち着いて聴けるものではない。「元の音をいじらない」ことが最良かどうかはケース・バイ・ケース。固定観念から解き放たれる必要がある。HMVにレビューがないのでデータを加える。1942年12月,ドレスデンでの録音。歌唱はドイツ語。ドレスデン・シュターツカペレ管弦楽団・合唱団。配役は,エリザベート・ヘンゲン(カルメン),トルステン・ラルフ(ドン・ホセ),ヨーゼフ・ヘルマン(エスカミリオ),エルフレーデ・ヴァイトリヒ(ミカエラ)等。ベーム・ファンは是非どうぞ。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 7人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2016/08/14

    こう書くと差し障りはあるだろうが,このセットはかなりの力演だが,特にこの全集でなければと言う意義は見いだしにくい。ブラームスの交響曲全集なら他に出色の名演がたくさんある。それらを差し置いてメータのこの演奏を選ぶ理由を見いだすのはかなり困難である。実は1980年頃のメータ/NYPのブラ2ライブをイメージして購入。終楽章のブラスの整然としたアンサンブルやその威力は瞠目すべきものであった。しかしこのセットに聴く演奏はなぜかかなり丸まっており,ライブのあの白熱を聴くことはできない。無論ブラームスの曲を知るにはこのセットは十分な水準に達している。ただ感銘深い演奏に触れたければ他を選ぶことをお薦めする。と言うわけで評価は☆4つ。

    7人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2016/06/20

    これはサーバタの既出のベートーヴェン演奏をまとめたセットである。演奏は,オーソドックスな解釈にサーバタ特有のパッションが加えられたもので,興の赴くままに高揚するカンタービレは聴き物である。特に25分半かけて演奏される第九の終楽章は,恰幅のよい造形と朗々と歌われる声楽陣によって熱い感動へと導かれ,終演時の聴衆の沸き上がりぷりはいかに高揚させる演奏であったかという証しとなる。ただ,音質は,第九以外は鑑賞に耐えうるレヴェルなのだが,6番を除いて十分に演奏の美質を伝えているとは言い難い。第九は絶えず耳障りなノイズがともない,その他の6番以外は少々ザラついた音質である。剛毅でオペラティックな演奏に聴くべき所はあるが,素直に曲の良さを味わうにはこの音質では物足りない。したがって,このセットは一般向けではなく,サーバタのベートーヴェン演奏に関心をもつマニア向けという位置づけとなる。演奏時間は次の通り。第3番T16:37 U17:12 V5:49 W11:17・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・第8番T9:16 U3:32 V4:20 W7:19・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・第5番T8:01 U9:29 V5:01W8:33 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・第6番T9:13 U12:44 V4:59 W3:36 X9:30・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・第9番T15:37 U11:42 V13:58 W25:27・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2016/04/23

    クリップス/ロンドンso.のベートーヴェン全集のSACDでの発売は大歓迎である。値段が手頃でないので購入を控えていたが,最近入手。もう少し安価であってほしかったが,購入する価値は十分にある。数々の名盤ひしめくベト5だが,その中にあってクリップスの演奏はあざとい演出を一切排した,曲の原点を示す絶対唯一のものであり,大変ユニークな存在である。巨大なダイナミックによって威圧することがないため凡庸な演奏と受け止める向きもあるだろうが,やや緩やかなインテンポを基調としながらアンサンブルにちりばめられた豊かな抑揚によって,随所に心の琴線に触れる聞き所があり,その意味において彫拓し尽くされた演奏と言うことができよう。この演奏から印象づけられるのは,古典であり,ベートーヴェンであり,「運命」である。その他の余分なものが一切含まれない,きわめてオーソドックスな演奏と言える。とりわけ第1楽章が秀逸で,微動だにしないインテンポの中でじわじわと感興に導く様は,見事である。迫力や緊迫感を期待する人には物足りないだろうが,この曲を古典的名曲として聴くには最適の味わい深い演奏と言えるだろう。MEMORIES盤CDにも全集として同録音があり,かなり良好な音質だったが,このSACDはさらに切れ味が加わり,各楽器の質感にピントがあい,マスの中に埋もれていたニュアンスが次々と明らかになる。まるで演奏会場を目の前にするかのような復刻は大変貴重である。願わくば,全曲を7枚ではなく5枚くらいにして,もう少し購入しやすくしてほしかった。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2016/04/23

    クリップス/ロンドンso.のベートーヴェン全集のSACDでの発売は大歓迎です。これまでのCDよりも録音会場にグッと近づいた音響によって,至福の時を味わうことができます。値段が若干高めなのが残念ですが,美しさの点で数あるベト1の中でも間違いなく最右翼に位置するものの一つと言えるでしょう。また,ベト8も攻撃性と縁のない柔らかな表現を繰り広げ,ユニークな存在です。ダイナミックは狭く,迫力を求めるのは無理ですが,ウィーンをイメージさせる豊かな抑揚は,他の演奏と一線を画すものです。只,音質にふくよかさがやや不足しているところが残念です。EQでバランスを整えて聴くとかなりの音質になります。SACDで聴くクリップスのベートーヴェンは丸まった凡庸なものではなく,豊かなイントネーションや適度なアクセントの付け加えられた積極性のあるものです。
    第1番はテンポ設定が極めで常識的で,恣意的なダイナミックを入れることもなく,奇抜なアイディアから最も遠いオーソドックスな解釈です。ただ,随所に込められた細かなニュアンスにより,曲の美しさを余す所なく描いています。その意味で入念な解釈が成されており,スタンダードたり得る名演に入れてよいのではないでしょうか。木管が色彩豊かに録られているところも魅力的で,様々に表情を変える管楽器の音色のブレンドの様が楽しい。
    8番の方も出だしから柔らかな音響に包まれ、円満なテンポ設定の中で各楽器の歌謡性と音色の変化を味わえます。tpとHrが金管としての存在を誇ることなく,各木管楽器と同列に音色のパレットの中に収まり,音彩の鮮やかさに彩りを加えているところがユニークです。弦楽器と木管楽器,金管楽器の移ろいゆく音色の変化を味わうのも楽しい。
    SACDでは,こんなところにヴィヴラートやアクセントがあったのかと,これまで聴き取れなかった詳細を耳にでき,
    ただ,全集でおよそ2万円は少し高いですね。全部で5枚にするとか何か方法はなかったんでしょうか。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 12人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2016/02/29

    このLPは買わないほうがいい。1970年代に発売されたLPをイメージして購入すると,とんだ肩すかしを食らう。この商品はLPだが,その音源はCD並に情報量が少なく,本録音が元来有していたしなやかで柔らかいサウンドを聴き取ることができない。SACDの情報量にさえ達していないので,まるでCDの音をLPに移し替えただけにしか感じない。アナログ音源のLPを製造するときはアナログマスターかDSDマスターを使用すべきである。180gの重量LPが泣く。他にも2つ近年発売のLPを購入したが,本盤ほどひどくはなかったが,以前のLPのようなしなやかさが見られなかった。一体どういうコンセプトでLPを作っているのか?大変残念である。ユーザーレビューを見ると,以前SACDに入れたものがくっついている。CDやSACD,LPは全く別の商品なので,ユーザーレビューは別立てにすべきである。

    12人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2015/06/18

    ボストンso.の確かな演奏力もあって演奏は3曲とも大変素晴らしく,1964年のバルビの充実ぶりをSTEREO録音で味わえます。問題は音質。ハイドンとシベリウスはテープヒスが目立つふやけた音のため調整が必要で,シベ2はEQで250〜500Hzを6dB絞ればかなり改善されるようです。マイクはある程度の水準で音を捕らえているので,もっとよい音になるはず。せっかくの名演,丁寧な復刻をお願いしたい。シベ2は66年EMI盤よりもやや速めのテンポで全曲およそ43分,よりストレートな感動が伝わります。バルビによる熱い熱いシベリウスに,こらえきれなかった聴衆はフライング気味の盛大な拍手で応えています。エルガーもバルビの自在な解釈は並外れた説得力を持ち,あらゆる場面での深い意味づけはあたかも音の絵巻物を見るかの如きです。この演奏,聴き手を夢の世界へと誘ってくれる事は間違いありません。これで音質が良ければ…。本盤と同レベルの音質で満点献上レビューを見かけますが,音質の分だけあえて1点減点。それはシベ2が1969年ケルン放送so.盤が録音演奏とも大変素晴らしいので,それと同格にしにくいためもあります。しかし演奏自体はまぎれもない魂のこもった名演。EQを使えるバルビファンは是非購入すべし!

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2015/06/09

    確かに本盤は素晴らしい。SACDの高密度の音質は言わずもがなだが,この表情の豊かさはどうだろう。メニューインの指揮は際立った個性を主張するよりも,曲にふさわしい演出を生き生きと,そして丁寧に施すといったもので,各曲を「こんなにいい曲だったんだ」と思わせてくれる。交響曲は幾分速めのテンポと伸び伸びとした表情づけにより,ついバルビローリ/ハレ管の演奏を連想してしまった。もちろん音質はメニューイン盤の方がよく,バルビ盤にはバルビの影が色濃く感じられる。ただしフィナーレのコーダあたりはかなりカロリーの高い演出がなされ,金管の咆哮の様はユニークである。弦楽セレナーデも大変表情豊かで共感性の高い演奏になっている。この曲をカラヤンは強弱をハッキリとつけながらも冷静に演奏しているが,メニューインは自然な興の赴くまま豊かな起伏をつくり,自然な流動性のなかで曲に強い生命力を与えている。また,何気ないところに細やかな表情がついているところが嬉しい。弦楽合奏のすがすがしい音響の中で表情に微笑みや陰り,勢いが変転し,聴き手を夢の世界へと連れて行ってくれる。これらの曲に関心のある人は即買いをお勧めする。ただしf特はやや中低域が強調気味なのでEQで少し調整して聴いたことを付け加えておく。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2015/04/30

    演奏はともかくとして,音質に少し問題があるディスクです。これらの録音がソ連からDGに提示されたときにコピーによる音質劣化が結構強めで,言ってみれば絵画を薄もやの中で鑑賞するかのごとくです。ともすると細部が隠れがちになり,第7番をオーパス蔵盤(メロディア青レーベル盤より復刻)と比較するとその臨場感は別物と言ってよく,様々なニュアンスが明確に聞き取れるオーパス盤に比べて本盤はあまりに大まかです。本盤発売時は西側での正規盤初出と言う意味で存在価値がありましたが,より音質の良好な盤が様々入手できる現在,本盤を選ぶ意義は失われたと言えるようです。

    0人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 4人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2015/04/30

    カラヤンの最終兵器現る!これまでカラヤン60,カラヤン70,カラヤン80と購入してきたが,ついにカラヤンのオペラボックスが現れた。現れてしまった。と言うのは,これが現れると今後カラヤンのいかなるディスクを購入すればいいのか窮してしまうのである。拙宅にはカラヤンのEMIオーケストラBOXもオペラBOXも,伝説のDECCAレコーディングSHM-CDセットも棚に鎮座している。また,先年発売のRCAビゼー:カルメン全曲SACD(これは高かった!)も手に入れている。カラヤンのこれ以外のオフィシャル録音は存在しない。DGは今後カラヤンの録音をいかなる形でセールスしようと考えているのか。残る道はただ一つ。SACDによるバラ売りしかない。しかしDGがそれを考えているとは思えず,今後急速にカラヤンのディスクが売り場から姿を消すのではないかと危惧している。このオペラ録音全集を多くのファンが購入した後,カラヤンはいったいどこへ行ってしまうのであろうか。

    4人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2015/02/24

    HMVレビューがないのでまず収録内容から。シューベルト:交響曲第9番「ザ・グレイト」R:1961.11.24.(14.08/15.24/10.24/10.38)イタリア放送局ローマ交響楽団&シューベルト:交響曲第8番「未完成」R:1958..3.11(11.21/12.08)イタリア放送局ローマ交響楽団&ムソルグスキー:展覧会の絵R:1959.1.31(35.49)イタリア放送局トリノ交響楽団&フランク:交響曲R:1962.1.12(17.59/10.32/10.25)イタリア放送局トリノ交響楽団の4曲。これは若きチェリビダッケの記録であり,後年のやや飽満した演奏に比べて颯爽としたテンポをもち,かなりスリムな解釈である。しかし彼特有の調和しきったハーモニーと流線形線を思わせる表情豊かなデュナーミクはここでも健在である。いずれの曲もかなりの完成度を保っているが,とりわけ「未完成」はチェリの個性がよく出た出色の好演で,チェリファンならずとも一聴の価値があるのでは?また,ミュンヘンpo.盤よりスピーディーな「ザ・グレイト」も異彩を放っており,魅力的である。音質はF特バランスに偏りがあるため率直な印象があり,音質評価は3だが,収録されているF特帯域はある程度の広さがあるのでEQで整音すればかなりの程度の音質で聴くことができる。EQで音をいじくって聴くことをチェリは快く思わないだろうが。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

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